鑑定
「あっ、そうだ。私新しいスキル覚えたの」
休憩が終わり、再び探索を開始しようとしていた時、B子が思い出したように言いました。
「え〜どんなの?」
おもしろい物に目がないA子は当然のように興味津々の様子で聞き返します。
「えーっとね、ちょっと待ってて……」
そう言うとB子は突然その場にしゃがみました。
一体何をするつもりなのかと思って見守っていると、B子はしゃがんだ状態で地面に目をこらし進み始めました。
「な、何してるの……?」
若干戸惑いつつも、A子はB子のあとをゆっくりとついて行きます。
そうしてしばらくB子が徘徊していると、
「あった!」
B子はそう言って、何かを見つけたようで立ち上がりました。
「何があったの?」
先ほどからずっと待ってたA子は、待ちくたびれたといわんばかりにB子が持っているものをのぞき込みます。
「……何これ?」
しかしB子の手に握られていたのはただの石ころ。
あれだけ待ったA子にとっては、それはただのゴミでした。
「これって売るとそこそこ値段があるらしいの」
「売ると?」
「そう。私の新しいスキルは、鑑定っていうスキルで、見たものの値段が分かるらしいの」
なるほど、それでさっきからずっと地面を凝視していたのですね。
しかし一つ気になることが、
「…………それ一体どこで売れるの?」
そのA子の一言にB子はしばらく黙った後、
「…………さぁ?」
結局、B子は新しいスキルを覚えたのですが、その使い道が全くなかったようです。
そして無駄になったA子の時間を、B子はひたすらに謝ったそうです。




