トラップ1
「気をつけて進んでね?」
「分かってるって〜」
迷路の中を進みながらB子は心配そうにA子に声を掛けます。
しかしA子は口ではそういっていますが、絶対に分かっていないパターンです。進むペースを一向に落とす気がないのですから。
カチッ。
そんな時、何気なくA子が踏んだ足下が少しだけ沈みます。
「ん?何これ?」
「そ、それってもしかして……!」
ゲームの世界で、ダンジョンのような迷路の中。足下にスイッチのようなものがある。
これだけの情報が揃っていれば、それはもう誰だって罠が発動したのだと思います。
「気をつけてっ!」
咄嗟にA子の前に飛び出したB子は、A子を守るように短剣を構えます。
「何々?どうしたの?」
しかし等のA子は、何をしてしまったのか全く分かっていない様子で、ただただB子の様子を不思議に思っているだけでした。
しかしB子もまた、どんな罠が出てくるのかという恐怖に押しつぶされそうになりながらも必死に集中しているので、そんなA子の声が聞こえていないようでした。
そうしてしばらく経ったのちに、
ガーン。
「いたっ!」
B子の頭上から大きなたらいが落ちてきたのでた。
「ちょっと大丈夫〜?」
何か危険な罠が来ると思っていたわりには、あまりにも昔的な罠だったので少しだけガッカリです。
まぁ、たらいが落ちてくるのは見た目以上結構痛いんですけどね。
「もぉ〜ちゃんとしてよね〜」
そうしてA子はそんなB子に肩を貸しまた歩き始めます。
「どうして……私が……」
そんなB子は自分の頭をさすりながら、ひたすらに「どうして、どうして」と呟き始めたそうです。




