扉
「扉だ」
「扉だね」
広場を進んだ先にあったのは、一つの扉だった。
大きさは、小さくもなく大きくもない普通のサイズの扉だった。
どうやらこれでようやく、この広場ともおさらば出来るようです。
「とりあえず進むよ?」
「うんっ!行こうっ!」
最初は怖がっていたA子でしたが、今はとにかくテンションがあがっているらしく、意気揚々と扉に手を当てます。
まぁ、A子は興味を持ったものに全力で取り組む性格をしていますから、きっとこのダンジョンに興味を持ったのでしょう。
反対に、B子は誰かに引っ張られないと進めないタイプの人間のようで、A子が調子を取り戻して以降、その顔に不安の表情は消えていました。
ギギギギィ。
「――迷路?」
「……そうみたいね」
扉を開けると、すぐ目の前に壁があり、左右に道が分かれていました。
左右の道を覗くも、また先で同じように枝分かれしていることから、どうやらここは迷路のような構造になっていることが分かります。
「さて、どっちに進むのが正解か……」
分かれ道の真ん中に立ってB子は頭を悩ませます。
しかしそんなB子を置いてA子は、
「よし、じゃあ右に行こう!」
「え、ちょ、ちょっと!」
何も考えずにA子が右に進み始めます。
こういう所には罠等がありそうなのですが、A子は全く気にしていない様子です。
そんなA子の後をB子はぶつぶつと文句をいいながら、なんだかんだついて行っています。
また、いつもの二人に戻ったようなので、安心しました。




