ステータス
「何か落ちてるよ〜?」
階段を降りた先に広がっていた部屋の中。
二人は新しい道を探すために探索しようとしていたら、A子は足下に何か落ちているのを発見する。
「あっ、私の所にもある……」
二人の足下に落ちていたのは、小さなカードでした。
白紙のそれは裏も表もやはり何も書かれていません。
「なんなんだろうこれ?」
「さぁ〜?」
触ってみると、普通の紙より少し丈夫そうな紙だと分かったので、B子は大事なものだと判断します。
「あっ!何か文字が浮かび上がってきた!」
しかし次の瞬間、二人のカードには新しく文字が浮かび上がってきたのでした。
「な、何これ……」
突然の出来事に、B子は思わずカードを落としそうになりましたが、咄嗟に手に力を入れました。
本当にこれはなんなんでしょうか?
「ステータス?」
A子がカードに浮かび上がって最初に見た文字をそのまま読みました。
そうです。どうやらこのカードは二人のステータスなどの情報が載っているようでした。
まるでどこかのゲームの世界のようなものですね。
「これ職業ってあるけど……」
「あっ、ほんとだー。私魔法使いって書いてあるー!」
ステータスと同時に、表示された職業という欄にA子はどうやら魔法使いと書かれていたようです。
こうなってくると、ますますゲームの世界のように思えます。
「私は……」
A子に続いて、B子も自分の職業を確認したのでしたが、突然口を閉ざしました。
一体なんて書いてあったのでしょうか?
「ん?どうしたの?」
A子もそんなB子を気になったようで、カードをのぞきこみます。
「えーと……盗賊?それって泥棒ってこと?」
「ど、泥棒じゃないしっ!」
A子に見られて、B子は咄嗟にカードを隠しました。
どうやらよっぽど、盗賊という職業が恥ずかしかったのでしょう。
現代社会でいえば、A子の言った通り盗賊は泥棒ですからね。
「へぇ〜泥棒ね〜、泥棒」
どうやらそんなB子の反応がおもしろかったようでA子はにやにやと「泥棒」と繰り返し言います。
「うぅ〜……」
B子も何も反論することができず、顔を真っ赤にしてA子から背けました。
こういう恥ずかしがる所が、いつものB子と違って可愛く思いますね。
だからA子はいじっているのでしょうけど。
「もう知らないっ」
しかしとうとういじり過ぎたようで、B子はA子を置いて先に行ってしまいました。
「ちょ、ちょっと待ってー!」
そうして広場には反省したA子の叫び声が響いたのでした。




