ダンジョン
「――着いたっ!」
時間にしておよそ一時間程度A子が自転車を走らせ、とうとう二人は学校とは別の場所へとたどり着きました。
「ここは……?」
自転車から降りたB子は真っ先にその建物に触れます。
「冒険の匂いがするねっ!」
とA子がわくわくしたように言いました。
「そうね……」
それに続きB子も呆れたように呟きます。
二人がたどり着いた場所は、白い世界の中に一つだけポツンと建っている一つの建物。
壁は石で出来ており、あちらこちらにひびや苔が生えていることから相当古いものだということが分かる。
とにかく、二人がいた学校よりも、どこか非現実的であった。
「ここにならこの世界の謎が分かる何かがあるかも……」
建物に近づきながらB子は興味津々という様子で調べる。
「ここは慎重に調べた方がいいわね……」
B子はこういう冒険的なものが好きなんでしょうか?やけにノリノリになって調べている様子です。
しかもぐるりと建物を一周しながら脳内でマッピングをしているようですし……。
「何してるの〜?おいてっちゃうよ〜?」
「えっ?」
B子が慎重に建物を調べているというのに、A子はそんなこと気にせずにずかずかと建物の中に入っていってしまいました。
「ちょ、ちょっと待ってよー!」
そんなA子を見てB子は慌てて追いかけます。
建物の中は、周りを見てから分かるように小さな部屋でした。
しかし中央には大きな階段が一つあることから、そこから下に部屋が広がっていることが伺えました。
「…………」
「ちょっとどうしたのよ?」
建物の中に先に入ったA子を発見したB子でしたが、A子がじっと固まっているのに気づき、声をかけます。
「こ、怖いからもう行きましょう」
なんとA子はそう言って回れ右をしました。
「ちょっと行かせないわよっ!」
しかしB子がそれを許しません。
「せっかくこの世界から出れるかもしれないのに、調べないわけにはいかないでしょ!」
「えぇ〜……」
そうして嫌がるA子を連れて、B子は階段を降りていきました。
いつもとは違う立ち位置の二人ですが、この先には一体どんなものが待ちかまえているのでしょうか?




