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二人の世界  作者: 降木 星矢
学校編
37/100

パソコン部

「見て〜、パソコン〜」

 ここはコンピューター室――のような部屋。

 扉にはパソコン部と書かれていたので、恐らく目の前にあるのはパソコンなんだろうが……。

「これが……パソコン?」

 A子が触るそれを見てB子が訝しげな目を向ける。

「パソコンだよ〜!多少フニャフニャしてもこれはパソコンなんだよっ!」

 ――そう。A子がパソコンといってる物はとてもフニャフニャしている、パソコン型の物体なのだ。

 楽器やら、カメラやらは普通だったのに、どうしてパソコンだけこうなのかは全く分からない。

 電子機器だからだろうか?

「フニャフニャしてて楽しい?」

 パソコンらしき物体をひたすら触るA子を見て、B子がため息混じりに聞いています。

 まぁ、確かにそうですよね。パソコンじゃないただのフニャフニャな物体なら触る意味もないでしょう。

「ふっふっふっ。そんなに言うならば触ってみるがよいっ!」

 そう言ってA子がB子にその物体を渡します。

 ……とても軽いので簡単に持ち運べそうですね。

「――ふぁ〜」

 するとどうでしょうか。その物体を持ったB子の表情がとたんにとろけたようになります。

「どう?気持ちいいでしょ?」

「……うん」

 どうやらこのフニャフニャ、ただのフニャフニャではなかったようです。

「じゃあ早く代わって〜」

 再度フニャフニャしたいのかA子がB子に返却するよう言ってきます。

 部屋を見渡す限り、どうやらその物体は一つしかないようですね。

「も、もうちょっとだけ……」

「やだ〜、私もフニャフニャしたい〜」

「わ、私だってしたいわよっ!」

 そうしてとうとう二人はフニャフニャを巡って争いが始まってしまいました。

 恐るべしフニャフニャ。

 しかしこれまたフニャフニャの効果で争いは一気に終息を見せるのでした。

「容赦しないからね〜!」

「こっちだって!」

 取っ組み合いになる、かと思われたその争いは、A子がB子共々フニャフニャに抱きついたことで、両者決着がついたようです。

 ようするに、A子、B子、それぞれお互いを抱き合ってフニャフニャを共有しています。

「フニャフニャ〜」

「フニャフニャ〜」

 そして最終的に二人はしばらくフニャフニャしていたのでした。

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