サボり2
「――上手く逃げ出せたね」
「――そうね」
あれから、授業を抜け出した二人は、そのまま屋上に向かった。
普通なら鍵がかかっているはずの扉だが、当たり前のように鍵はかかっていなかったようだ。
そうして二人は屋上にあるフェンスにもたれ掛かるようにして座っている。
「こんな簡単に抜け出せるなんてね〜」
「そもそもあの人形に意志なんかあるとは思わないけどね」
もっともなことを言うB子。
それでも授業を抜け出してきたという事実は、はっきりとB子の中に埋め込まれたようで、内心とてもドキドキしているようです。
「――元の世界でもこういうことしたったな」
ふとA子が何気なく呟きます。
B子はA子のそんな言葉がどこか冷たいように感じます。
A子は黄昏るように空をボーっと眺めています。
何かいつものA子の様子とは違うように感じます。
一体どうしたというのでしょうか?
「――こっちの世界で出来たんだからいいじゃない」
「え?」
B子の言葉にA子はきょとんとした顔を浮かべます。
「こっちの世界でやりたいことを好きなだけやればいいじゃないの。――まぁ、あなたはいつも好き放題やっているけど」
B子のそんな言葉にA子は思わず涙を流しそうになります。
しかしすぐに目を押さえていつものような笑顔に戻りました。
「もちろん一緒にやってくれるわよね?」
とB子に訪ねます。
「……まぁ、暇だったらね」
顔を背けながらB子は答えます。
その姿を見てA子はさらに笑顔になります。
「絶対だよ〜」
「分かったよ」
そうしてA子はチャイムがなって、教室に戻るまでニヤニヤとずっと笑っていたのでした。




