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二人の世界  作者: 降木 星矢
純白世界編
10/100

首輪

「キューに首輪がなくていいのかな?」

 今日もA子がなにやら呟きます。

「首輪って。私達以外ここに誰もいないんだから、別に大丈夫でしょ」

 それもそうです。首輪とはそもそも、どこの犬か分かるようにするものでしょうし。

 そもそもB子は、いつもどこにいるかも分からないキューに構っている暇はないのです。

「随分、キューに冷たいね」

「冷たいって言われても……」

「私知ってるんだからね。たまにキューを呼んでモフモフしてもらってるの」

「な、なんで知ってるの!?」

 B子の顔が真っ赤に染まります。

 いつもクールな態度をきどっているようなB子ですが、やはり女の子なのか可愛い物には目がないらしく、A子の言っていた通り、たまにキューを呼んでモフモフと顔を埋めていたりしているのです。

 その話はいずれ出来たらしたいと思いますが、今回は別の話です。

「そもそもこんな所に首輪なんてあるわけないじゃないの!」

 とB子はすぐさま否定します。

 確かにこんな所に首輪なんてあるわけない。と毎回のように言っているわけだが、だんだんと分かってきましたよ。

 そんな事を言うとまたA子が……。

「あっ、首輪が落ちてたっ」

 ほら。元々なかったはずなのに、どこからともなく首輪を見つけてくるのです。

「はぁ…………」

 B子もいい加減慣れてきたようで、そんなA子に何も言いません。

「キュー!出ておいで〜!」

 首輪を見つけたA子は早速、キューを呼びます。

「…………」

 しかしいくら呼んでもキューは来ません。

 一体どうしたのでしょう?

「キューもいつも呼んだら来るわけじゃないでしょ。キューだって忙しいんだから」

 いつまでも呼び続けるA子を横目にB子は言います。

 その発言はあれですかね?B子もキューを呼んで来なかったことがあったんでしょうか?

 とにかく、そういう事でA子はキューを呼ぶのを諦めます。

「ん〜。これどうしよう」

 キューがこないので、手元の首輪をどうするのかA子は悩みます。

「つけてみる?」

「つけないわよっ!」

 A子が首輪を差し出すが、B子はすぐさま拒否する。

「そうだよね〜。――じゃあ」

 何を思ったのか、手に持っていた首輪をA子が付け始めました。

「ちょっ、な、何やってるのよ」

 突然首輪を付け始めたA子に若干引きながらB子は訪ねます。

 しかしA子は答えるわけでもなく、必死に首輪をつけます。

「よし」

 首輪をつけたA子はどこか達成感に満たされたような顔をしています。

 何が達成されたんでしょうかね。

 B子もやれやれという思いで見ています。

 しかしA子はこれだけでは終わらなかった。

 その場に急にしゃがんだかと思うと、右手を顔まで持って行き、頬を撫でるようなポーズをとります。

 これは……

「私を飼ってみないかニャン?」

 猫のポーズです。

 皆さんの頭の中で思い浮かべた通りのポーズをA子はとっています。

 しかしもなんでしょう?首輪をつけているものですからどことなく変な感情が沸き上がって…………。

 っと、少し脱線しました。

 そんなポーズを見せつけられたB子ですが、何故かA子から顔をそらしています。

「どうかにゃ?」

 B子に向かってさらにポーズをとるA子。

 そしてB子は顔を真っ赤にして、頬を緩ませた状態で何も言わずチラチラとA子を見ています。


 ……もう永遠にイチャツいて下さい。

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