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プチプリンセスの恋  作者: 花見さくら
これからの未来
27/29

 夏菜は、すぐに明姫の元へ向かった。

「明姫、求婚されました」

「やっぱり、煮物のおかげよ、おいしかったのですよ、また作ってくださいね」

「ええ、それは、もちろん作りますよ……って、聞いていた? 私、結婚することになったのよ」

「よかったわね、夏菜なら、ステキな家庭を作れると思うわ」

「ありがとう」

 明姫と手と手をつないで、笑顔を交わした。


   〇 ◎ 〇


 その日、明姫とではなく、自室で眠った。

 夢の中で、琴を弾く明姫が見えた。会場は、宴の様に盛り上がっており、夏菜は白無垢を着ている。

(祝言?)

 そこで、目が覚めた。すっかり朝になっていた。


   〇 ◎ 〇


 朝一で、明姫の元へ向かった。

「明姫、祝言で琴を弾いてくださいませんか?」

「琴? でも、人前に出るのは、まだ……」

 きつね騒動のあった後、明姫は、まだ、城では良く思われていない、だから人前で琴を弾くのは賭けだった。

(もし、弱い明姫に戻ってしまったら、私のせいだ)

 しかし、もし、成功したら、明姫の成長もあるが、城内での印象もかなり良くなるだろうと思っていた。

(どうなるかしら)

「と、とにかく練習しましょう」

「……」

 明姫は、乗り気じゃ無いようだ。

「明姫、あなたは、琴が上手でしょう、自信を持って」

「でも……」

 明姫は、暗い表情でうつむく。

「明姫、きつねとまだ、しっかりお別れできていないのね」

「そんなことない」

「でも、本当は、こういう時、きつねだったら、堂々としてうまくやると思っているのでしょう?」

「!」

 図星を付かれた顔をした。

「明姫は、きつねがいなくなったって、すごいって所を見せてやりましょうよ」

「できない」

「なんで?」

「私は、夏菜みたいに強くない」

 そう言われると、食い下がるしかなかった。

「明姫、でも、いつかは、自分の足で立ってください」

 夏菜は、そう言って、部屋を出た。すると、テンシャンテンコロテンシャンと明姫が弾いているのか、琴の音がした。

(明姫!)

 明姫は、半歩だけ前に進んだ。

(祝言の後の宴で弾いてくれるかもしれないわね)

「明姫~!」

「夏菜、私、がんばってみるよ」

「うん」

 それから、明姫と、琴の練習をひたすらした。きつねの時のような簡単な練習では、ぼろが出てしまうので、念入りに。

 コロテンシャンシャンと弾く。

 夏菜もコロテンシャンシャンと弾き返す。とても楽しかった。

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