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イン・ザ・ファンタジーノベル  作者: kurora
第二章 ~新しい歴史へ~
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第二章 12話

「じゃあ、行ってくるよ」


俺はレイラとの契約を交わした3日後、様々な業務を平田とメイドに任せることにして、出発の準備を終わらせていた。

レイドの正門の前に立ってこれから半年間会えなくなる仲間に声をかける。


「あぁ俺もお前に負けないように更に強くなって待ってるぜ」

「黒野、私達はちゃんと待ってるんだから絶対帰ってくるのよ」

「黒野様行ってらっしゃいませ、お帰りを心からお待ちしております」

「ギルドの業務は任せてください、必ず黒野さんの帰る場所を守って見せます」


忠則、あかり、マリア、平田、更に他のギルドのメンバーが数人俺に声をかけてくれる。

そして少しの沈黙の後、後ろにいたレイラが俺の前に立った。


「貴女との契約を守るためにこれから少しの間、旅に出ます」

「はい、必ず帰ってきて私に魔法をかけてくださいね」


俺はレイラの前で深くお辞儀をし、誠意を見せる。


「必ずや貴女の契約を果たして見せます、この私の全てをかけて」


俺は最後にレイラの顔をまっすぐ見る


「では、行ってきます」


俺は馬に乗り、レイドとその姫を守るため強くなるための旅に出発した。


目的地はこの世界の唯一の魔法使いの国ウェザンドだ。

そこで、魔法についてもう一度勉強し、更に自分の魔法に磨きをかける。


「・・・の、はずだったんだけどな」


旅に出て10日後の夜、本当なら森を抜け、小さな村に出るはずだった俺は深い森の中にいた、それも見たことが無い草花の生えた不思議な森。


「やばい・・・道に迷った」


旅に出ていきなり道に迷うとかありえない・・・。

だが、自分の情けなさに挫けそうになりながらも寝る準備を始める。

草木や大きな石や岩でゴツゴツした地面を魔法で綺麗に整えテントを張る。

夜に考えるのはよくないネガティブな方向に志向がよってしまうのだ。


「さて、この森は俺の知らない場所だ、何も起きなければいいが」


準備の出来たテントから少し離れたところに周りの草木に燃え移らない程度の火を魔法で設置し、いつもの魔法の特訓を始める。




黒野は自分の中にある全ての魔力を意識し、全てをコントロールする。

この一年間で体内の魔力、放出量を把握できる事が可能になっていた。

その集中力は既に達人のレベルに達していた、魔力を頭の中で数値化し、魔法陣の形式、大きさを演算し必要な魔力を正確に放出するのだ。

黒野の限りある魔力を全て無駄なく使うために黒野が手に入れた技術だ。

それにより魔法の使用数や魔法の威力を最大限発揮できるようになったのだ。

だが、その集中力は長くは続かない、たった数分で全身から汗が噴き出し生命力を奪っていく。

10分間の使用で黒野は立つこともやっとの状態になってしまうのだ。

だが、黒野はその10分間さえあれば魔力を効率よく使用する事が可能なのだ。


「よし、これを初めてもう10日目だ、そろそろ成功してくれ」


黒野は様々な魔法陣を何個も構築する。

全て風属性の魔法陣だ、少しずつ模様の違う魔法陣を幾重にも重ねる。

魔法陣を構築するスピードは既に限界速度まで到達していた、一つの魔法陣を描くのに約1秒しか掛っていないのだ、それも同時に何個も魔法陣を構築する事によって更に時間を短縮させる。

たった10秒の間に黒野は40もの魔法陣を構築させた。


「いっけぇぇええ!!」


黒野の発動しようとした魔法は試作段階の風属性魔法の応用の飛行魔法。

だが、飛行は想像以上の計算式とその制御が必要だった、そのためこの10日間何度も魔法陣を組み立てては実行したが体が10cm浮き転倒する事しか出来なかった。


「あ、やば」


黒野は全ての魔法陣に均一に魔力を注ぐ、自分の演算できる限界を超える数値だった。

黒野は頭が割れるような痛みに耐えきれず、魔力の放出制御に失敗した。

魔力制御が不安定になった魔法陣は魔力の供給量を超え魔法が暴走した。

魔法の暴走で黒野は竜巻に巻き込まれたかのように勢い良く回転し森を見渡せる上空まで吹き飛んだ。


「やばい、飛行には成功したがこれでは着地できずに死ぬ」


黒野は冷静に空中で魔法陣を構築する、一度魔法制御に失敗したがまだ魔力に余裕はあった。

まだ黒野は上昇し続けている、真上に飛んでいる訳ではないようだった、既に魔法陣の火は消え、テントと馬が何処にいるか分からなくなっていた。

着地地点の設定はあきらめ、何とか無事に着地する事だけに集中する、風属性魔法陣を描き始める。

大きな魔法陣を構築に成功した瞬間、無重力状態のように体が停止しそこから落下を始める、体が高速に落下するのはとても恐怖だった、物理の数学の勉強は得意だったがこんな状況で冷静に着地できる計算式を考える事は出来なかった。

黒野は地面との距離がビルの10階の高さくらいの時、一気に魔法陣に魔力を注いだ、一時的に体が浮き落下速度が低下した、だが恐怖により魔法発動のタイミングが早かった、減速した落下速度はまたスピードを上げた、黒野は魔法陣をもう一度くみ上げようとしたが体が言う事を聞かなかった黒野は目の前に森が近付いた瞬間一つの声が聞こえたような気がした。


「空間固定」


黒野はその言葉を誰が放ったのかは分からないまま空中で気を失った。


黒野君の修業の旅が始まります。


黒野君と作者の応援よろしくお願いします。


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