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イン・ザ・ファンタジーノベル  作者: kurora
第二章 ~新しい歴史へ~
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第二章 11話

大変お待たせしました。


もう申し訳ございませんとしか言いようがありません。

様々な不運が重なってこんなに更新が遅れてしまいました。

これから不定期に更新させていただきます。

状況は悪くなかった。

リーディアが戦争に勝利したことが隣国諸国に届く3日前に情報が入ってきていたからだ。

俺達はその3日で様々な計画と行動を行い、対策を怠らなかったからだ。

俺は、レイラを通してこの国と他国の状況を把握していた。

今のリーディアは終戦後の処理の為、様々な処理に追われていた。


「なんとかリーディアの周辺の諸国の6割の賛同は得られたな・・・」


その間に王、クレマンは自国を守るため、リーディアに攻められない様に次々と国との同盟を組んでいった。

リーディアとの武器防具など、戦争に必要な物の流通を停止し、戦争の為の準備を極力抑える事を努めた。

だが、良い事ばかりは続かないものだ。


「ただいま調査隊到着しました!」

「・・・どうだった?」

「はい、戦争はリーディアの圧勝でした、勝敗を分けた理由はやはり私たちと同じ日本からやって来た者たちの存在です、その人数は約2000に及び他国の兵8000以上に圧勝したのです、そのためリーディアの死者は、ほぼ日本人以外の兵士です」

「そうか、ありがとう・・・」

「それと、日本兵の隊長の名前が発覚しました」

「誰だ?」

「柴田という男です、その男は元自衛隊出身の男で日本兵をその男一人で指揮をとり、更に自ら戦場に立ち300人以上の兵をなぎ倒す力も持っているそうです」

「柴田だと・・・」

「どうしました?」

「いや何でもない、ありがとう詳しい話は後で平田と一緒に聞こう」


そう言って俺はリーディアの調査をしてきた隊長との会話を終え考える


4倍の兵を倒すほどの能力、まだこの世界に来て約一年まだこれからも強くなる可能性はある、一人一人のランクがA以上と考えたほうがいいだろう・・・

こちらの騎士団も能力では劣っていないが人数と経験が足りない、

それに戦争はおろか人を殺したことのない子供たちがいきなり戦場に出る事が出来るのだろうか・・・。

更に問題はあった。


「あの時の男か・・・」


日本兵を一人で指揮を取る男、柴田。

俺が初めて此処に召喚された時、教会で出会った男のはずだ。

何処か他の者と違う雰囲気を持っていた男だったが、その男がそこまですごい男になっているとは思わなかった。

更に、柴田個人の力も圧倒的なのだ、戦場という空間で300人もの兵を倒すと力は忠則と同等、又はそれ以上の力を持っているはずだ。

これで忠則一人でリーディアの日本兵を抑えるのは不可能になった。


「戦力が完全に劣っている・・・」


今、こちらの戦力は隣国の兵の合計約2万。

それとこの国の兵2千と騎士団3百。

そしてリーディアの兵は日本兵2千と国の兵1万。

人数では勝っているが、こちらは他国と一時的に固まった兵であり、統一性や団結力が無く、指揮官が有能でない可能性さえある。

だがリーディアの兵は何度も戦争を経験した者達で統制されている。

特に日本兵は前線に立っていたにもかかわらず死者は少なくさらに戦争という経験値を手に入れただけ、強くなっているはずだ。

このままではこの国の未来はないかもしれない・・・

まだ何か打つ手を考えなければいけない。


「駄目だ・・・これ以上今のままでは手が打てない」


今、こちら側の全ての条件が上手く運び相手の行動が全て予想通りに進んでも、被害は大きく、このままでは勝利と言えるものでは無いのだ。

それだけリーディアの軍は強靭で数も多いのだ。


「もう手が無いわけではない・・・だが、どれだけ出来るか」


あと一つだけ手はある、だがその手は賭けだ。

そう、俺が強くなればいい、ただそれだけのことだ、俺が忠則と肩を並べるだけの力、いや、それ以上の力を手に入れれば戦況は大きく変わるのだ。

そして失敗しても被害が拡大する事はないのだ。

もう、行動を起こすための人材は揃っている。

時間はまだある、そして俺がいなくてもこの国は戦争に立ち向かえるだろう。

だが俺は迷っていた、この1年間、あかりと忠則の3人で様々な修業をし、力をつけてきたつもりだった、だが自分の力は副ギルドマスターの称号が似合わないランクAだ、このランクならギルド内にも既に何人も存在する、一騎討ちをすれば負けるのは必至だろう。

それだけ自分は弱いのだ、その俺が後半年の期間でどれだけ強くなれるのだろうか。

俺は怖かった、この半年間で全く強くなれず戦争の戦力にならずただ見ているだけになってしまうのではないか。


「また、あの時と同じ顔をしていますよ?」


その声はあの夜とは違ったもう聞きなれた声だった。


「・・・また見られてしまったか」

「あら、今日は涙を流さないのですか」

「やめてくれよ、これ以上女性に涙を見せられないさ」


レイラは俺の向かい側の椅子に座り、俺の顔を見る。


「悩んでいるのですね、それも私が答えられる問題でもなさそう」

「いや、答えは出ているんだ、だけど不安なんだ」

「答えが出ているなら大丈夫ですよ、私が保証します、黒野さんは絶対やり遂げる事が出来ます、だってこの国を救ったではありませんか!」

「でも、それは皆の力なんだよ、俺だけの力では無理だったさ」

「黒野さん、貴方は戦争を一人で勝つつもりなんですか?」

「・・・いや、違う」

「黒野さんが今からしようとしている事はもしかしたら一人でしか出来ない事なのかもしれません、ですが私達はいます、信じていますこれは一人じゃないんです」

「・・・そうか、俺は何を迷っていたんだろうな」

「はい、私は黒野さんを信じていますよ、この国をまた救ってくれると」


俺は椅子から降りてレイラの前に立つ。


「ありがとう、レイラ、俺に勇気をくれて」

「いえ、最初に私に勇気を暮れたのは黒野さん貴方よ、これでやっと返せました」


俺は椅子に座っているレイラの前で床に膝をつき顔を上げレイラに告げる。


「レイラ姫、私は剣士ではありません、貴方の強靭な剣になることも強固な盾になることも出来ません、この国のギルドの上位でありながら能力は低く一人前とは言い難いのです」


俺は一息つく、レイラは俺の目を見て言葉の続きを待っていてくれている。


「貴方の為に道を切り開く事も、貴方の道を守ることも出来ないですが私は魔法使いです、私は貴方に魔法をかけましょう、貴方の道に、貴方の未来に、貴方の世界に」

「では私の魔法使いさん、私とこの国をその魔法をかけていただけないでしょうか」

「かしこまりました、必ず、貴方の為にこの魔法使いが貴方と貴方の国に魔法をかけましょう、私の全てをかけて」


そうして黒野はレイラに頭を下げて小さな部屋の小さな儀式は終わった。

だがこの時、起きた出来事だけは小さくなかった、それは黒野を変え、この国の未来を変えることになったのだった。


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