第一章 12話
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読者の皆さま本当にありがとうございます。
今日はもう1話投稿させていただきます。
これからも飽きずに読んでやってください。
「や~っと北部に到着ね、この国って本当に広いのね」
「そうだな、早く馬に乗れるようにならないと他の国に行けないな」
あかりが背伸びをしながら声を出す。
それもそうだ、俺達は歩きながらだが東部都市から北部都市まで、3日間もかかったのだ。
俺達は東部のギルドで受けた配達依頼を北部ギルドに完了報告をする。
「まずは、何処に行ってみる?」
「そうだな、まず教会か酒場だな、もしかしたら2人を知っている人がいるかもしれない」
俺達はギルドで酒場と教会の場所を聞いてギルドから近い酒場を目指す。
移動中、何回か不審な動きを見せる人間が俺達を見ている。
「この都市は治安が悪いな・・・」
「そうね、多分私達の荷物も狙ってるわ、気御つけた方が良いわね」
「そうね、剣士ライオルがどれだけ都市に貢献していたのか見てわかるぜ」
忠則が言うとおりだ、東部都市に居た時より数倍、不審な人間や、ガラの悪い奴が多い。
更に盗賊らしい集団も見つけた。
「これじゃあ、2人ともこの国から居なくなるのも無理は無いわ・・・」
「でも、おかしくないか?」
「ん?なんでだ?」
「いや、治安が悪いからこの都市から出るのはわかるが、ここ数日間だけでこの国から出るのはおかしい」
そうだ、都市から出るのなら納得だが、わざわざこの国からでなくても、比較的治安の良い東部都市に移ればいいのだ。
あの二人ならそれ位の情報と、行動に出るはずだ。
「そうね、10日も満たない日にちで国を出る準備はできないわ」
「あぁ、そういうことか、じゃあ早く探さないとまずいんじゃないか?」
「まずは酒場で俺達と同じ召喚された人間がいるかもしれない、2人を探すのはそれからだ」
3人で酒場に到着する。
「うぅ、酒臭いわ、気持ち悪い・・・」
「初めて酒場に入ったな、ちょっとこれはキツイね」
俺とあかりは酒の匂いと雰囲気にのまれてしまった。
酒は嫌いじゃないが、この雰囲気はちょっと息苦しいな・・・。
「じゃあ2人とも外で待っててくれ、俺はもう東部での喧嘩仲裁でこの手の店はなれているからな」
「すまないな、ちょっと頼む」
「お願いね、私もこれは長く居たくないわ」
聞き込みは忠則に任せ俺とあかりは酒場を出る。
俺も酒は嫌いじゃないが、店全体に充満した酒の匂いと、酒場の雰囲気にはすぐに酔ってしまいそうだった。
「忠則がいて助かったよ」
「そうね、私と黒野は酒場より図書館の方がいいわね」
あかりは酒場から出て深呼吸をする。
この世界の空気がこんなにも美味しく綺麗だったのかとこの時になって初めて気づく。
「はぁ、それにしても心配だわ」
「そうだね、この国から他の国までは歩いて行ける距離じゃないからね」
この国から他の国まで、馬を使っても最短で10日以上掛かる。
その距離を徒歩で準備もなく到着出来るはずが無い。
正直、この都市の治安から言って悪い想像しか出来ない。
数分後、忠則が一人の男性を連れて酒場から出てくる。
「すまん、遅れた、結構いたんだが、怖がられてついて来てくれなかったんだ」
「まぁ俺もいきなり知らない2m近い男が一緒に来てくれなんて言ってきたら、絶対についていかないからな」
「そうね、でも良く来てくれたわね、ありがとう」
あかりは忠則の連れてきた男性にお礼を言う。
男はあかりの笑顔に酒に酔った顔を更に赤くする。
正直、この世界のあかりは美人の部類に入るから無理は無いだろう。
「それで、いきなりだけど聞きたい事があるの」
あかりは、俺と忠則の二人より自分が聞いた方がいいと思ったのだろう。
酒場から連れてきた男に質問をする。
「あぁ何でも聞いてくれ、同じ日本人だ、助け合おうじゃないか」
「ありがとう、同じ日本人として嬉しく思うわ」
美人な女性に褒められてとても嬉しそうだ、男性は酒の勢いもあって、元気に胸を張る。
「私、今探している人がいるの、兄妹なんだけどね、大学生の男性と高校生の女の子なんだけど」
「いやぁ、俺は見てないなぁ、この都市は結構な人数が召喚されたからな」
「え?どれくらいの人数が召喚されたの?」
「あぁここでは2000人近く召喚されたらしいぜ、教会が3つもあるからな、1つの教会に3日かけて600人以上召喚されたよ、俺もその中の1人だから間違っちゃいないと思うが」
約2000人か、数からするとやはりこの国で全て召喚されたのだろう。
だが、今問題なのはそれじゃない、2000人も召喚されたらたとえ精神操作魔法を使っても問題が起こらないはずが無い。
俺の考えを察したのかあかりはまた口を開く。
「でも2000人ってたとえこの都市でもいきなり抱えきれないんじゃなかったの?」
「あぁそうさ、この都市は大手のギルドが2つあったが、一つのギルドに1000人も抱え込めるはずがねぇ、だから、半数位が、他の都市か、教会で寝泊まりをしていたぜ」
「国の外を出る人はいなかったの?」
「俺の知る限りじゃ居ないな、流石に準備なしに森や草原に出る馬鹿はいないだろ、この世界には魔物が沢山いるからな、誰だって死にたくは無いさ」
誰かにそそのかされた事もないらしい、だがじゃあなぜ2人は国の外に出たのだ?
考えたくは無い1つの悪い予感が頭をよぎる。
「じゃあ、半数の教会に寝泊まりしていた人達はまだ、教会に居るの?」
「いや、それがここ最近一気に減ったらしいんだ、まだ数人は宿に泊まる為の金を使いたくないって利用している奴がいるらしいんだが、それでも2桁もいないはずだ」
「減ったって・・・、何処に行ったかわかる?」
「いや、詳しくはわからないが良い噂は聞かないな、中央都市の騎士につかまって無理やり兵士にされて戦争に駆り出されるとか、奴隷商人に捕まって他の国に売りに出されるとかだな」
「そんな・・・」
あかりが男性の話を聞いて項垂れる、あかりも想像していたのだろうショックを隠せなかった。
悪い予感が当たってしまったみたいだ、今はまだ予想だが佐藤兄弟は、ここに召喚されて、ギルドで仕事依頼を受けられず、教会で過ごしていた所を奴隷商人グループに捕まってしまったのだろう。
あかりは無理やり笑顔を作って男性にお礼を言う。
見ていて辛かったが、この場はどうしようもない、俺と忠則も辛い内容だった。
男は、また聞きたい事があれば此処に来てくれ、と言って酒場に戻る。
俺達はこの後も酒場で、他に2人探して聞いてみたが答えは同じような内容だった。
俺達3人は暗い気持ちで宿屋に泊る。
その後、各自明日の準備をして3人で1つの部屋に集まり作戦会議をする。
「マズイ事になったよ・・・」
「あぁ、よりによって奴隷商人か、異世界に来ていきなり奴隷問題に手を出すことになるとわな」
「そうね、これは難易度の高い冒険になるわね」
俺達は諦めていなかった。
既に冒険の準備を始めている俺達は、不安こそあるものの、覚悟を決めていた。
黒野は忠則とあかりの2人に口を開く
「まず、ここ最近奴隷商人が何処に向かったのか聞き込みを開始し、確認でき次第、出来るだけの装備とその他の準備をしよう」
黒野は、一度息を吸い直し、更に告げる
「さぁ、俺達の仲間を救いに行こう」
今回は少し長めでした。
そして、ちゃんと確認してません・・・。
後で矛盾が出てきそうで少し怖いです。
矛盾や、変な所、誤字なとありましたら、報告お願いします。
そして、暇でしたら、感想も書いていってくれると嬉しいです。




