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口は禍の門-琴ノ葉扇の不可思議結友譚-  作者: 角笛譲治
序章:始まりは禍と共に
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逆転の一手 炸裂

 前回からのあらすじ!捕まったら罰ゲーム:首絞めのデス鬼ごっこ開催!賞品は無し!早速鬼に迫られてピンチというわけなのですが…


「なぁ…これ俺は危害加えられないんじゃないか?みんながキレてるのって桜木さんが俺に刀向けたからだよね?俺だけなら話通じるんじゃないの?」


「やめときなさいよ…話通じないって言ってたの貴方でしょ?」


「けどこのままじゃジリ貧なのは明らかだし…ちょっと行ってくるよ」


「あっコラまた…!」


 要は俺だけなら教室に連れて行こうとするはずなんだ。その間に話をして洗脳を解いてあげればきっと大丈夫なんじゃないかな。たまたま角で出くわしたのを装いながら…


「あれ?みんなどうしt「扇!桜ギ見ナかったカ!?」うわ近い近い近い!!」


 見通しが甘すぎた。目的が桜木さんのみになっていることは予想通りだったが、勢い的に探すんじゃなくて即刻殺す感じだ多分。止めるなんて言わずもがな話すらまともに聞き入れてくれる気配がない。てかさっきから肩を揺さぶりすぎ痛い痛い痛い!


「さ、桜木さんはお、俺放って一階に下りて行ったよ!」


「下ダ!!おレらで琴ノ葉守ルぞ!」


 返事もなく疾風怒濤の勢いで一階に集団全員が下りて行った。辛くも桜木さんを守ることはできたが、これじゃあ俺一人だけで歩いて回って洗脳解除とは行かないな…


「今日一日で貴方に何度無鉄砲って言えばいいのかしら…」


 柱の陰で桜木さんがぼやく声がした気がするがよく聞き取れなかったな。俺はもう一度桜木さんに近づき周りから死角になるような場所で作戦会議を再開する。


「とりあえず皆の目的が桜木さんに絞られてる事と話は聞いてもらえそうにないって事はわかったね。皆の意識をどうにかこっちに向けさせたいんだけど案とかないかな?」


「やり遂げた顔しないでよ…気を引くなら大きい音とかになるかしら。でも下手に声かけたら今の二の舞よ?」


「大きい音…気を引く…意識を向けさせる……」


「なんにしても早く動かないとマズイと思うわ。多分だけどさっきの人達、武田君よりも理性というか…()()()()()が薄い気がした。貴方の洗脳は深すぎるとかけられた側は元に戻らなくなっても不思議じゃない」


「ウジウジ悩んでられないって事か…」


 今思いついた方法は見つかれば怒られるとかじゃすまないし死人だって出かねない。けれどそんなのは今この状況も同じで、何よりこの状況を招いたのは自分なんだ。もう、覚悟を決めるしかない。


「考えがある、着いてきてほしい!」


「もう嫌な予感がするのだけれど…」


「今からの作戦なんだけど、可能なら桜木さんの能力を借りたいんだ。俺に対して警戒してるのは十分わかってるんだけど…」


「…今洗脳にかかっているのかもわからないから複雑だけれど…まぁいいわ、従ってあげる。」


「ありがとう桜木さん…!それでさっき刀を自由に取り出したり仕舞ったりしてたよね?あれって刀は一本しか出せないの?」


「いや出すこと自体は何本も可能だ。そんなに使わないから出すことはないが…」


「それなら…多分上手く行くかな。早速行こう!」


「行くって…どこに?」


「科学室だよ」


 ………………………………………………


 ……………………………


 ……………


「…よし。コレでうまく行く…ハズ」


「こんなのよくサラッと思いつくわね…能力抜きにしてテロリスト気質なんじゃ無いの?」


 一応桜木さん(あんた)を殺させないためでもあるんですけどね?いやまぁそれ抜きにしてもやってることはやばい自覚はあるが。


「それでも皆の意識を向かせるにはコレぐらい派手じゃないと難しそうだし…何よりコレなら上手くいけば一気にみんなの洗脳を解ける」


「コレ後始末…いやもう考えないどこ…」


『見つかったらマズそうだからね。監視カメラ系統は後でボクが弄っとくよ』


 桜木さんはなんだか感情を飲み込むのを躊躇うような難しい顔をしていたが小さなため息をついて覚悟を決めてくれたらしい。ミルカさんのお陰で後で見つかって警察行きにはならないっぽいけど…この人何者なんだろう。でも今その事を聞いたら俺が警察行きになるだけだろうな。やめとこう。

準備を終えた俺たちは見つからないようにコッソリ廊下に出た。幸いクラスメイトが出待ちしてるなんて事は無かったがすぐここに来ないとも限らない。さっさと渡り廊下を通って教室棟に行きたいが…やっぱそんなに上手くは行かないか…


「お、琴ノ葉〜お前こんなとこで何やってんだ?もうすぐ朝のホームルームだぞぉ?」


「ア、アサちゃん先生…いやぁちょっと…」


 もしかしてアサちゃん先生まで俺の洗脳に…?いや、俺の後ろには既に桜木さんが出てきてしまっている。それでも反応し(目がイっ)てないなら多分アサちゃん先生は白だ。


「あーもしかして学校案内まだやってんの?お前2日休んでたもんなぁ〜偉いなお前ぇ」


「え、ええ!俺のせいで案内途中でして…」


「ありがとなぁホント。じゃ俺用あるから教室戻っとけよ」


 なんか何も言ってないのに都合のいい方に話が転んだな。いや、待てまだだ。アサちゃん先生は化学担当教諭。朝から特別棟に行くならおそらく行き先は科学室だ…!今入られるのはさすがにマズイ!


「先生!えと…あーっと…休んでた間の課題なんですけど!どのくらい溜まってますかね!」


「え?今?言うて二日だろ?えーっと…」


 だめだこんな話題じゃほんの少しの時間しか足止めできなさそうだ。しょうがない、本当は目的地までもっと近づきたかったけど…ここでやるしかない。俺は桜木さんの方を振り向いて合図する。桜木さんも察してくれたのか渋い顔で頷き返してくれた。今からの作戦はノンストップ、途中で待ったが聞かない大博打。大きく深呼吸をして覚悟を決めると──

俺らの後ろからとてつもない大きさの爆発音とガラスの割れる音が炸裂した。今大きすぎるスタート合図が学校中に(こだま)する。


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