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口は禍の門-琴ノ葉扇の不可思議結友譚-  作者: 角笛譲治
第一章:舞踏会のご案内 仄暗い路地裏より
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あいつ、ケツワープで事故にあったらしい

タイトル思いつかなさすぎて酷いのになっちゃった

 神社へと加入した次の日、また俺は呼び出しをもらって神巫神社にやってきていた。笑原さん曰くこれからのお仕事の詳しい説明、及びぶっつけ本番の仕事体験と言うことらしい。今日は平日の金曜だが昨日の騒動で休みになってしまったので実質三連休だ。


「集まったのは俺と桜木さんだけですか?」


「そうだ。ミルカは籠りきりで作業だしヒカリは学校。説明には俺と希も参加するが事務仕事があるからそのあとの仕事は二人で頼む」


「私嫌なんですけど」


「兎にも角にもまずは今から何やるかの説明だ。資料持ってくるから待ってろ」


「嫌ですって」


「和~そこのペン取ってほしいわ~」


「だから嫌ですって!」


「え、ひどい」


「あいや、違っ…あーもうはいっ!!」


 ご立腹な桜木さんを置いてけぼりにしながら二人は話を進めていく。さっきから俺は怒気をはらんだ目線をぶつけられていて居心地が悪い……俺といると飛び降りたり爆発に巻き込まれかねないとのことだ。1日経っても未だに俺のことをテロリストって呼ぶからな。否定できないのが悔しいが。


「もう和?貴方らしくないわよずーっとムキになんてなって…」


「命の心配をしてるんです!調査に入って情報を得てからゆっくり接触する手筈だったのに潜入3日でテロの幇助させられたことないからわからないんです!」


「はぁいもうその話終わり、今から大事な説明だから。琴ノ葉君にも関係あることだから」


「は、はい…あのこれ、どうぞ…」


 ブチギレた柴犬みたいな顔してる桜木さんにお茶を注いでご機嫌取り。罵倒や暴力で返されなかったってことはコミュニケーション成功だろう、多分。


「そもそも私達がどうやって貴方の存在に気づいたか、なんだけどね?簡単に言うと私の能力で占って見つけたの」


「占い…それはなんというかかなり便利ですね?」


「そうでもないのよこれが…わかるのは大まかな場所だけ。しかもコレに反応しない能力者なんて星の数ほどいるの。だから大体はパトロールして見つけるか他の組織の情報もらって調査って流れになるわ」


「なるほど。ということは今からやるのは能力者探しのパトロール?」


「んー普段ならそうなんだけれど、ブブー!!」


 手でバッテンを作って不正解を伝えた後、希さんはいきなり目を閉じて人差し指を額に当てるような仕草をする。可愛らしさ半分、腹立つのがもう半分くらいのリアクションに困るジェスチャーだ。


「もうそれはそれはとんでもない量の力を持った能力者を昨日と同じ辺りから感じてるのよね〜…」


「…と言うと?」


「占いすら必要としないほど感知が容易い神力の量を持ってるとんでもない逸材が野城市にいるってこと」


 野城市は俺らの学校である玖発峯高校がある市だ。希さん曰くその大きな反応はつい昨日生まれたらしい。神力があっても能力が開花しなければ探知されないとのことなので昨日初めて能力に開花したということは間違いない。つまり…


「その人は俺みたいに能力を暴走させる危険性がある…と」


「その通りだ。もっと言うならすでに事件を起こしている可能性の方が高い。だから警察の知り合いから昨日起こった事件や事故をざっくりまとめて見せてもらった」


 笑原さんが鞄からファイルを取り出して机の上にドンッと置く。昨日一日と絞ればそんなに事件事故は多くなく、数ページに概要と共にまとめられていた。


「でも見た感じ…どれも普通の事件って感じですね?超常現象みたいなのは起きてなさそうです…」


「それは観察が足りていないな扇。一つ怪しいのがあった。この車と生身の人の衝突事故だ、見てみろ」


 笑原さんが指差す事故の資料を確認し直してみる。軽自動車と男性の人身事故、男性がいきなり飛び出してきて止まらず衝突。現場は大通りで男性は意識は戻ったものの左半身に重傷を負い錯乱状態…とのことだ。外に持ち出すためなのか個人情報とかは省かれていた。


「…ひどい事故ですけど何か変ですか?」


「コイツ左半身に重傷って書いてあるが…逆に言えば車と接触したのは()()()()()ってことなんだよ。そうなるためには車道に背を向けて飛び出す必要があるだろ?」


 …!確かにその通りだ。不注意で車の通る道を飛び出したにしても背中から飛び込むことはなかなか考えられない。


「…誰かに突き飛ばされたとか?」


「その通りだ。怪しいと思ったからこの事件は詳しく情報を聞いてきた。被害者の男は女から突き飛ばされたって言ってたらしいが、周りに女性はいなかった。歩道を映した監視カメラにもな。ただ…」


 笑原さんが録画した監視カメラの映像をスマホで見せてくれた。時刻は10時頃、何の変哲もなかった映像の外からいきなり一人でに()()()()被害者の姿が映り込んだ。


「普通の女性の力だけでこの距離を吹き飛ばせないだろう。被害者の証言から推測するに能力は突風、身体強化とかか」


「ヒカリが身体強化ですけど、アイツに本気でどつかれたら余裕で骨逝くんじゃないですか?怪我が事故で負ったもののみなら多分違うと思います」


「そうだな。突風も周りの物が一緒に吹き飛んでいないなら可能性は低い、か」


 風でも直接的な力でもなくて人を吹き飛ばせるもの…しかもピンポイントで人のみを動かせる能力だとしたら考えられるのは…


「あの…念動力(サイコキネシス)とかどうですか?」


「…確かに現在の証拠なら1番あり得るな。よし、当分のパトロールや調査はこの念動力(仮)を扱う能力者を見つけ出すのを中心に行うぞ」


 笑原さんの音頭で俺とローテンションな桜木さんは野城市へと出戻りパトロールへ向かうことになった。神社としての初仕事、張り切っていこう!えいえいおー!

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