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異世界恋愛+α(短編)

婚約破棄を言い渡される前に、婚約破棄を言い渡してやりましたわ

作者: いのりん

休日にでもゆっくり楽しんで頂けると


もう終わっただと!?

「諸君!聞いてくれ、重大な発表がある」


王立学園の卒業記念パーティーにて、第3王子が声をあげる

何事かと周囲は静まり、注目があつまった


それを見計らい、王子は婚約破棄の話を始めようとする


「王子、その前に少し宜しいでしょうか」


「お、おう……どうした、ファストーネ」


それを遮ったのは、王子の婚約者である伯爵令嬢のファストーネだった。みなの注目が、王子からファストーネに移る。


そこで彼女は宣言した。


「わたくし、ファストーネ・ヨリ・ルミネーションは第3王子との婚約を破棄します」


「こっちが振られるの!?」


婚約破棄しようと思っていたら、逆に婚約破棄された。


予想外の展開に第3王子が突っ込むが、ファストーネは取り合わず話を続ける


「理由は3つ、まずこの数ヶ月、ブルーマリー男爵令嬢の虚言を信じわたくしのことを責め続けてきたこと。次に、証拠を集めるなどの対策を取らなかったこと。トドメに、婚約者のいる立場でブルーマリー男子令嬢と浮気して肉体関係をもったこと。」


「な、なんてことを言うんだ!ブルーマリーはそんな女じゃないし、浮気なんてしていない。な、ブルーマリー」


「いいえ……私は自作自演をしましたし……王子と浮気もしました……」


「なにあっさり自白してんのおぉぉ!?」


早すぎる展開に第3王子が突っ込むが、ファストーネは取り合わず話を続ける


「わたくしが証拠として魔道具で隠し撮りしていた映像を、先日彼女に見せて言ったからですわ。認めないと不貞行為中のアブノーマルなプレイの様子を、モザイクなしで会場に流すことになりますわよと」



王子、アブノーマルな不貞行為をしたんだ、サイテー


婚約者を守らず、証拠も集めず……王の資質はないな


そんな声が会場のあちこちから、あがる


「まてまて!いじめが虚言だった件に関しては、俺だって騙された立場だぞ。ブルーマリーにだって罪を犯した事情があるはずだ。情状酌量の余地をだな……」


「ブルーマリーの動機は権力への憧れで重罪なため修道院送りとなります。王子は騙された分は減刑されますが、それでも王族の不貞は後継者問題などで国を揺るがす重罪のため、王位継承権剥奪の上で断種施術を受けることになりました。こちらが判決書になります。国王と法務大臣のサインもあります」


「「仕事が早すぎィ!」」


第三王子とブルーマリーは揃って白目を剥いた


ファストーネの有能さに、会場からは感嘆の声ががあがる


ただ一方で、このタイミングで婚約破棄だと婚期の遅れが心配だなぁ、と言う同情の囁きもあった


「会場の皆さん、心配はご無用ですわ。婚約破棄の準備中に第一王子からプロポーズを受けています。」


「どうも、第一王子です。弟の愚行の処理に協力していく中で、ファストーネ嬢に心惹かれました。また、聡明で仕事の早い彼女こそ次期王妃に相応しいとも思い、婚約破棄が終わったら結婚しようと伝えています。指輪はこちら、入籍はこの後すぐ。この会場は卒業パーティー終了後に、そのまま結婚披露宴の会場となりますのでどうぞよろしく。」


(((((早い早い!展開が早い!)))))


会場のみんなは心の中で突っ込んだ。


ただ、発言したのは聡明で行動力もあり人気者の第一王子だ


『まあ、アンタ程の男がそこまで言うなら』


と、会場はすっかりお祝いムードに変わっていった。


何より、次世代の王と王妃が優秀なのは、国民としても実にありがたい。


結婚式の翌日からは新婚旅行でも楽しんでもらい、その後は戦争になりそうな隣国との緊張状態をはやく解消してくれるといいなぁと、パーティー会場の皆は思うのだった。




「ちなみに新婚旅行は昨日、婚前旅行に変更してお忍びで行ってきました。飛竜を使った日帰りツアーです。」


「行き先は隣国です。その際、現在の王様達と協力して、緊張状態も解消してきました。」


この夫婦、何から何まで、はやすぎる!

読了まで僅か3分、はやい!

最後まで読んで下さり感謝申し上げます


よろしければ、ポイント、感想など頂けると……


もう入れて下さっただと!?

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中編小説も書いています
慈愛の公女は幼女にときめく 名作の二次創作も書いています
東の魔女のあとしまつ 二次創作
― 新着の感想 ―
名前からして速いんだよなあwwww
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