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まぁ、ちゃんと戦う戦国軍記 ~めざせ!御屋形様と経済勝利~  作者: 東木茶々丸
第四章 武田家の逆襲 ~砥石城攻防戦~
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4-2 第七十二話 入社式

新規メンバー加入回です。

天文十九年 七月五日 昼頃 場所:甲斐国 甲府 富士屋

視点:京四郎 Position


京四郎「それじゃあ、新人を紹介します!入ってきてください」


 店の外から四人……って三人しか入ってこないぞ?

オレは店先から顔を出す。


 その場には一人……赤髪に近いくらいの茶髪の娘がふて腐れたかのように立っていた。

見た目年齢はオレの妹とそれ程変わらず、十五か十六くらいの年頃だろう。


京四郎「色々と思うことはあるかもしれないが……取りあえず入りな?」

娘「………………」


 渋々、その娘は店の中に入ってきて末席にドカッと座る。

京乃介さんは何も言わないが、眉間にしわが寄っていて不満げである。


京四郎(せっかく、無事に戻ってきたのにこれでは……気が重いな)


▼▼▼▼

 諏訪でのそば打ちから三日後、オレと律は甲府に戻ってきていた。

合戦という非日常から日常に戻ってきたという感じがする。


 先に甲府に戻ってきていた辰五郎さんとまささんが、店に運ばれていた物の整理をしてくれていたようで、律もオレも楽ができた。


 人買いとして買った人たち……

こうやって言葉にすると、すごく罪悪感なのだが……。

この人たちは普通の人達と同じように扱って欲しいと頼んであり、近くの平屋に住んでもらっている。


▲▲▲▲

律「それじゃあ、端の人からどうぞ」

男「はい。又八またはちと言います。二十七才です。小笠原の奉行の中島様の下で、勘定の仕事をしていました。力仕事には自信が無いので……良かったです。」


 又八さんはペコリと頭を下げる。

細身の彼を見込んだのは、そろばんを使いこなせるからである。

その技術を富士屋の従業員に伝えられれば、大きな助けになるだろう。


京四郎「次の方、どうぞ」

妙齢の女性「はい~。たえと申します。よろしくお願いします。こっちにいるのは娘の紅路もみじです。ほら~、御主人に挨拶を」


 となりの娘が進み出る。

子どもっぽい見た目とは逆にしっかりしている。


紅路「長山ながやま もみじです。十二才です。子ども扱いせずに長山って呼んでください」

妙「ふふっ、もみじちゃんでいいですよ~」

紅路「よくありません!」


 この母娘を買ったのは律の独断だが、妙さんの方は女中として城中の厨房にいたらしい。

夫を病で亡くしたが、その腕前を買われてのお勤めだったとのこと。

料理や裁縫の面で、その実力を発揮して欲しい。


律「もみ……」

紅路「長山です!」

律「それじゃあ長山ちゃん。何か自慢できることあるかな?」

紅路「そうですね。そうですね……」


 紅路ちゃんは、そのまま考え込んでしまった。


妙「あ、そうそう。字が上手いじゃない」

京四郎「それは助かる」


 正直なところ筆は使い慣れていないので、まささん頼みになってしまう。

その解消に活かせるならば良いかもしれない。


律「それで……」


 残されたのは、例の娘である。

武家の生まれのまささんや妙親子と比べると粗暴さが垣間見える。


娘「おりゅう。十六!仕事はきっちり果たす。仕事の時だけ呼びな!」


 それだけ吐き捨てると、外に行こうとする。


一刀「待ちな、嬢ちゃん」

お龍「うるせぇ!甲斐の山犬!」

平次「なんだと!この信濃の山猿ゥ!」

お龍「なんだと、てめぇら!」


 こうなれば売り言葉に買い言葉である。


京四郎「まぁまぁ、落ち着きなって!」

平次・お龍「うるさい!」

京四郎(そういうところだけ息ぴったりなのかよ)


 結局、タイミングを見計らった所で律が双方をなだめて終わった。


 お龍を買ったのは気まぐれではなく、猟師として評価されていたからなのだが……


実に後が心配である。

そんな彼女はいわゆる巨乳であり、胸があまり性的アピールにならないこの時代でも特筆レベルだったので、その代価は少なくなかった。


京四郎「それじゃあ、解散!何かあれば個々にお願いします!」

一同「「「「はいっ」」」」


律「ねぇ、ちょっといい?」


 ミーティングの後で律に手招きされた。

部屋の隅の方で、小声でボソボソと律に話しかけられる。


京四郎「なんだよ、どうかしたのか?」

律「あのさ……アタシ……。もうちょっと礼儀とか……言葉遣いとか気をつけるわ……」


 どうやら、お龍の振る舞いを見て思うところがあったようだ。

ははは、色々とルーズなこの時代でズボラになっている自覚があったんだな……。



■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


お読みいただきありがとうございます。

お龍の胸の大きさは妙さんには負けます。

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