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【完結】無属性魔法使い〈番外編追加〉  作者: クソラノベ量産機
88/166

第88話 それぞれの戦い(後編)

第二章は第26話からです。

第三章は第46話からです。

第四章は第66話からです。


では、引き続き無属性魔法使いをお楽しみ下さい。

 グラディウスはナスタークに行動を見越されボコボコの状態になっていた。


「な、何故だ! 何故分かる? この姿は気配も足音も匂いでさえも消えるというのに!?」


「なら種明かししてやるか……、見えてないようだから見える様にしよう。」


 ナスタークは人差し指を立てると、その先には白く長い紐状の物がグラディウスに通じていた。


「何だ、これは? こんなもん最初から無かったぞ?」


「まだ理解出来んのか、コレは魔糸と言ってな最初に俺が一撃入れた時に付けておいた。 だから、お前が消えようが分身しようが居場所が分かるって訳だ。」


「つまり最初から、能力を封じにかかって来たとでも言うのか!? 何者だ貴様!!」


「ただの冒険者さ、狩るか狩られるかの世界で生きてきた人間をなめるなよ? いい加減、終わらせるか。」


 そう言うとナスタークは右腕を後方へと思いきり引くとグラディウスは、その反動を受けたかの様に猛スピードでナスタークに引き寄せられる。


「何だ!? 体が引き寄せられる!!」


「さよならだ……、ハードブレイカー!!」


 ナスタークは引き寄せる力と自身の腕力でグラディウスの胸部へと攻撃をすると物凄い衝撃音と共にグラディウスは目や耳、鼻から出血し絶命する。


「やれやれ、まさかこんな雑魚が俺の相手とはね。 とっととコイツの機能停止させますか。」


 ジーニーから受け取った小瓶の中の液体を簡易魔法陣にかけるとバチバチと微弱な電流が流れ機能が停止する。


「エミリーとジーニーは問題無いだろうが、アルベルトとその連れは本当に大丈夫なのか? ジーニーの采配だから心配はいらないとは思うが。」


 その頃、エミリーはミストルティンを攻撃するがすり抜け続けていた。


「無駄だって言ってるのに、何時までやるつもり?」


「決まってるだろ? 当たるまでさ。」


「そういうの骨折り損のくたびれ儲けって言うの知らないのかよ、オバサン?」


 その言葉を発した瞬間、ミストルティンの顔面が凹み岩へと激突する。


(何だ! 今何が起こった? まさか攻撃されたのか、どうやって!?)


「全く、こんな可愛子ちゃんに向かってオバサンなんて失礼な奴だね。」


「お前、今………何をした……?」


「何って簡単な事さ、アンタ……単純に身体を自在に霊体にしたり、元に戻したりしてるだけだろ?」


「まさか、さっきまで攻撃し続けてたのは……。」


「そう、霊体から戻るタイミングを狙ったって訳さ……それにマナを拳に纏えば無関係なんだけどね。」


 ミストルティンは今までエミリーの無駄だと思っていた攻撃の意味を知り余裕が無くなったのか青ざめる。


「アタシも悪い癖がでちまったし、そろそろトドメと行こうか。」


「な、あ、や……やめろ!」


「チャーミング・フィスト!!」


「うわああああ!!」


 エミリーは右手の拳にマナを集中させ、ミストルティン目掛けて思いきり振り抜くと、あまりの衝撃で岩ごとミストルティンは消滅していった。


「全く、アタシをオバサン扱いしたのが運の尽きさ! まだアタシはピチピチの40代だってのに。 さてとジーニーが言うには、コレを簡易魔法陣にブッかければ良いんだったね。」


 エミリーもナスタークと同様に小瓶の中の液体を簡易魔法陣へとかけ、機能を停止させる。


 そして、ジーニーはトマホークに対してファイアボールを唱え、直撃させると砂煙が上がる。


「ファイアボール。」


「フフ、避けるまでもありませんね。」


(次は、あの位の岩が丁度良いかな?)


 砂煙が晴れるとトマホークは余裕の表情で自分には魔法が効かない事をアピールする。


「流石賢者と言ったところですが初級魔法でこの威力とは恐れ入りますが、どうです? それでも私には魔法が効かない事は理解出来ましたか?」


「ま、理解はしたよ。 でも、自分が魔法の効かない相手の対策をしてないとでも?」


「負け惜しみを……まあ良いでしょう。 攻撃の術があるのなら試してみなさい。」


「それじゃ、お言葉に甘えて……グラヴィティダウン!」


「重力魔法ですか、まさか攻撃手段がコレとは……ん?」


 ジーニーは最初にファイアボールで砂煙を上げた時、近くに有った岩にマナを集中させトマホークの頭上にバレない様に配置しており重力魔法を使って落下するスピードを上げる事で回避不能の攻撃を仕掛ける。


「ぎゃああああっ! 何だコレは!? 魔法で出来た岩じゃ無い!!」


「そうだね、だから言ったはずだよ? 魔法の効かない相手だろうと対策済みだって。」

(この後、自分の考えが正しければ岩を退かす為に変身するね。 ま、それが命取りになるんだけど。)


「ふ、ふざけやがって! この私を怒らせた事を後悔させてやる!!」


 トマホークは額に青筋を立てながら山羊の様な顔になり、筋肉質な身体へと変貌していくと自身の上に乗っていた岩を退かし全身をマナで最大限強化し始めた。


「貴様なんぞ、このパワーの前では無力なのだ! さあ、逝くがいい!!」


「やっぱ、この程度の知能しか持って無かった様だね。 はいサヨナラ。 マナバインド。」


「な、何だ? 身体が動かん!? 貴様何を?」


「君の中に流れるマナを固めただけさ、バルディッシュの変身した姿を見た時にマナの流れを見て簡単に倒す方法を思考していたからね。 まあ、マナバインドが解けた瞬間……君は全身に一気に流れ込むマナによって耐えきれず死ぬのは分かってるから自分は、もう行くよ。」


 ジーニーは、そう言うと簡易魔法陣へと近付き小瓶に入った液体をかけるとバチバチと電流が走り機能が停止する。


「後は、アルベルト君と仲間の子達だね。 不安要素は有るけど、これがベストな采配なんだよね……流石にナスとエミリーは成功してるでしょ。」

何時も読んでくださり有難う御座います。


第四章完結まで、後2話です。

もうこれ、連戦にするしかないですね。

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