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【完結】無属性魔法使い〈番外編追加〉  作者: クソラノベ量産機
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第35話 妖精達の解放と謎の影

第二章は第26話からです。


頭にあった話しと何か違ってきましたが、引き続き無属性魔法使いをお楽しみください。

 シェスカ姫達は周囲を見渡しながらサーメイル城へと走っていた。


「妖精さん達が言っていたように子供の姿が殆ど目に付きませんわね。」


「避難、しているだけなら良いんだけど。」


「それより城の兵士達がすんなり通してくれれば良イガ。」


サーメイル城へと着いたが、どうやら妖精達と交戦中のようでシェスカ姫達には気付いていないようだ。


「シェスカ姫は、妖精達が何処に捕まっているか検討はついてますか?」


「ええ、おそらくは地下牢ですわ!」


「なるべく兵士達とは戦わず地下牢を目指スカ!」


兵士達を無視して地下牢へと進もうとしたが、見つかってしまい戦闘になってしまった。


「そこの怪しい奴止まれ! さては妖精共の仲間だな!!」


「見つかったようダナ。」


「剣は抜きたくはありませんが仕方ありませんわね。」


兵士は気が立ってるのか、剣を向けた相手がロクサーヌ王国の姫だということに気付いていないようだ。


兵士が剣を振り下ろすがニアミスは、剣を両手で挟み力尽くでへし折ると兵士の鎧を殴ると同時に衝撃波を飛ばして気絶させる。


「妖精の仲間め、邪魔をするな!!」


「この程度、アタシには通用しナイ! そラヨ!!」


「ぐあっ!?」


シェスカ姫達が兵士を気絶させると戦っていた妖精が攻撃の手を止める。


「何だ? ぼくらの味方をしてるのか?」


「ふぅ、ワタクシ達は貴方達の敵ではありませんわ!」


「捕まっている妖精達は、私達が必ず解放してあげるから戦争なんてやめて!」


「それは、人間達次第だな。」


妖精達は顔を見合わせて応える、そしてシェスカ姫達は兵士達を気絶させながら妖精達が捕まっている地下牢へと辿り着くと、やはり鍵がかかっており簡単には開きそうにない。


「やはり、鍵がかかっていルナ……蹴破ルカ?」


「待って、このドア魔力で閉じてるみたい。」


「それに、鍵穴が見当たりませんわ。」


「そんな、ここまで来て開けられないって事!?」


妖精は地下牢にまで来て肩を落とすが、エリーシャには一つ試したい魔法があった。


「大丈夫、一つ試してみたい魔法があるの。」


「試してみたい魔法ですの?」


エリーシャはドアに手を当て集中し、魔法を唱える。


「パニッシュ!!」


するとドアから魔力が無くなったのかドアが開くと妖精達は中に入るとグッタリとした首輪を付けられた妖精達がいた。


「皆助けに来たぞ! おい、大丈夫か返事しろ!」


「うぅ……、苦しい……。」


「酷い事をしますわね……。」


「何がどうなってるンダ? かなり弱ってるように見えルガ。」


「この首輪……、妖精達の魔力を吸い取ってる!? さっきのドアと同じ仕組みなら……パニッシュ!」


エリーシャは、先程と同様に首輪に対して魔法を使うと首輪が妖精から外れる。


「これなら、妖精達から首輪を外していけるわね!」


「良かった、この調子で皆を解放してくれ!」


「おい、地下牢が開いてるぞ!」


「本当だ、そこに居るやつ何をしている!!」


地下牢の様子を見に来た兵士達に見つかってしまうが、まだ妖精達全員の首輪を外せていない。


「うわあっ! 見つかった!!」


「ニアミス、シェスカ姫! 私は首輪を外してるから兵士達をお願い!」


「分かっていますわ!」


「任セナ!!」


その一方でアルベルト達は、妖精達や兵士や冒険者の相手をしていた。


「フレアショット!」


「マナドレイン!」


妖精の王は俺に対して杖を向けると炎の弾を打ち出すがマナドレインでマナに変換し吸収する。


「ほぉ、無属性魔法か……人間にしては珍しい魔法を使えるようだな。」


「そりゃ、どうも……。」

(にしても、街の被害を食い止めるにしたって妖精が多すぎる。)


俺は周囲の民家を見るが炎の魔法が飛び火したのか、黒く焦げた跡が残っている。


「アルベルトさん、このままではジリ貧ですよ! 私も消化剤を使って火を消してはいますが!」


「分かってる! けど妖精達を傷つけるわけにはいかねえ!」


妖精の王と俺が対峙している間、スラストとメルダは兵士達と冒険者達の相手をしていた。


「スリーピングアロー!」


「うっ! 何だ? 急に眠気が……ぐぅ……。」


スラストが魔法使い風の冒険者に魔法の矢を放つと冒険者は眠りについた。


「この人間使いが、ちょこまかと動きやがって! うわっ!」


「甘いすね、足下が留守です!」


「何だ、躰が動かん!? 貴様何をした!」


「糸状にした魔力で地面に磔させてもらいました、そのまま大人しくしていてください。」


メルダは魔身人形マシンドールを使い兵士を足払いすると直ぐさま、糸状にした魔力で地面に拘束する。


「これで何人目でしょうか、きりがありませんね。」


「僕の方も、そろそろ魔力に限界がきそうだ!」


「消化剤も残り僅かです、どうしましょうアルベルトさん!」


街の被害を抑える為とはいえ、戦い続ける事を選んだが限界がきてしまったが妖精の王の後方から何者かの大声が谺する。


「止めぬか、お主らああああ!!」


「ん、サーメイルの王……か。」


妖精の王は、その声に反応し振り返るとそこにはサーメイル王国の王がイシュタッド王国の兵士三人を連れ佇んでいた。


「妖精の王よ、何があったのだ!? そなたら妖精が国を取り囲んでおるのが見えたが?」


「どうもこうも無い! お前ら人間が我ら妖精にあらぬ罪を被せ暴力を振るったのだ!」


「何と!? ワシが留守の間にその様な事が!? すまぬが、一時的で良い武器を納めてはくれまいか?」


「…………良いだろう、一国の王の言葉だ。」


「恩にきる、お主らも武器を納めよ!」


さすがにサーメイルの国王の言葉を兵士と冒険者達は武器を納めていく。


「悪いが、お主らも城へ着いてまいれ聞きたい事が山ほどある!」


サーメイル王は俺達と妖精の王を連れて城へと向かう、城で戦う兵士と妖精達の争いは王の言葉で休戦となり、シェスカ姫達は妖精達に着いていた首輪を全て外した後で俺達と合流し玉座へと呼ばれ何故、この様な現状になっていたのかを聞かれ顛末をはなした。


「うむ、よく分かった! これは、こちらが悪いな!」


「国王陛下!?」


「全く……妖精達が怒るのも無理は無い! 子供達が失踪するわ、ナヤルック村近辺で巨人が出たとの情報が入るわ何がどうなっておる!」


「巨人……ですか?」


俺はサーメイル王に巨人の事を聞いてみた。


「そうじゃな、子供達の失踪し始め……しばらくして妖精が子供達を攫ったという噂が出て今度は巨人じゃ。」


サーメイル王は今起きている問題に頭をかかえているようだった。

次回はどうしますかね、追放側視点にする予定ですが話の内容によっては変更するかもしれません。


毎回楽しんでいただけたのなら幸いです。

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