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【完結】無属性魔法使い〈番外編追加〉  作者: クソラノベ量産機
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第3話 正しい無属性魔法の使い方

遅くなり申し訳なありません。

 翌朝、目を覚ますと俺の顔を柔らかいものが包んでいた。

少しの間、寝ぼけていた為理解できなかったがその柔らかい物がエリーシャの胸だということに気付いた。


「んー!?」


完全に顔が埋まってしまっており、段々と息苦しくなってくる。

無理矢理離れようとすると逆にエリーシャの抱き寄せる力が強まり余計に離れなくなってしまう。


(離れない! なら逆に抱き寄せれてみるか?)


逆に抱き寄せてみると少し苦しそうな顔をし、力が弱まり大きな胸から解放される。


「ぷはっ、やっと解放され…」


エリーシャと反対側へと逃げるように向くとメイド長のメルダとキスをしてしまった。


「おはようございます、アルベルト様。 朝から大胆な事をなさるのですね。」


メルダは顔を赤くしながら、俺の頬をなでてくる。


「あー! メルダずるいー! 私もアルベルト様とキスしたい!!」


後ろからエリーシャが羨ましそうに、こちらを見ていたので仕方なく濃厚なキスを交わす。


「ん、…ぷはっ!」


「おはよう、アルベルト様。」


「うん、おはよう二人とも。」


朝の挨拶をし、俺は書庫へと案内してもらう。

そう、無属性魔法についての資料を探しにきたのだ。


「こちらが無属性魔法の書物にございます。」


メルダから、分厚い本を渡されると近くにある椅子に座りページをめくっいく。


「魔法使いは通常、空気中にあるマナを媒体となる杖や宝石、又は本などに溜め魔法を使用する。」


マナを溜める行為は、詠唱と呼ばれている事は魔法の基礎なので左程、不思議にはならなかったが読み進めていくと無属性魔法使いの特徴が記されたページで目に止まる。


「これ、無属性魔法に関することが書かれてる!」


無属性魔法使いはマナを自身の体内で造る事ができ、詠唱を必要としないうえに魔法を使用しても直ぐにマナが元に戻る。


「ん、マジックアーマー?」


本をめくっていくと知らない魔法が目に止まる。

その魔法は無属性魔法使いしか使えず圧倒的な力を簡単に取得できる魔法だった。


「これ、体内のマナで常に身体強化出来る魔法だ!?」


俺は早速マジックアーマーの使い方を覚える為、メルダに魔法の練習ができる場所がないか訪ねる。


「メルダさん、ちょっと良いかな?」


「どうかなさいましたか、アルベルト様?」


「魔法練習場みたいな場所無い?」


「有りますよ、魔法を練習なされるのですね。

どうぞこちらへ。」


メルダに案内してもらうと、そこには空中に的のような物が存在していた。


「メルダさん、これは?」


「魔法を当てた時、あの中央にある画面に威力が数値化される魔道具となります。」


「ちなみに、上限は9999が最大です。 上級魔法でも8200までが限度なので、壊れることはありません。」


壊れないなら安心して魔法を試す練習ができそうだ。

そう思いながら、まずは何時ものように魔弾を放つ。

的に当たったが数値は5と表示された。


「数値5は小石を当てた時と同じ威力ですね。」


メルダがどの程度の威力か説明してくれた為、自分が今まで使っていた魔法が左程大したことの無い魔法ということを理解した。


「マジックアーマー……。」


次は先程の本に書かれていた魔法を使用し魔弾を的に向かって放つ。

当たった瞬間、的は数値を計れず一瞬にして木っ端微塵に砕け散ってしまった。


「おいおい、嘘だろ!?」


あまりの出来事に俺だけでなくメルダもポカンとしている。

それよりも的を壊してしまった為、申し訳ない気持ちになってしまっていた。


「あの…メルダさん、これ弁償物…ですよね?」


その言葉でメルダは我に返り、語りかける。


「あっ、いえ…大丈夫です。 アルベルト様は何もお気になさらないでくださいませ。」


そういって、メルダは部屋の掃除に取りかかった。

無属性魔法はどうやら詠唱を必要としない分、重複して魔法を使えるようだ。


「この力は、あまり大勢の人がいる所では使わない方がよさそうだな…。」


そんなことを考えていると魔法練習場のドアが開きエリーシャの声が聞こえてきた。


「あー、こんな所にいたー。」


「エリーシャ? どうかしたか?」


「何か凄い音がしたから気になって来てみたら、この部屋何か煙たくない? それよりも朝ご飯出来てるわよアルベルト様、一緒に食べましょ。」


もう七時になっているらしい、無属性魔法の練習をしている間に時間が過ぎるのは早い。


エリーシャに誘われ朝食を食べに行く、食べながら無属性魔法について考えていた。


本に書かれていた無属性魔法はマジックアーマーのみ、資料が少ないのは下手に教えれば世界の驚異となる可能性のある力だからこそ信用出来る人物にしか教えてはならないと感じていた。


「アルベルト様、考え事も良いですが頬にソースが付いてますよ?」


物事を考えながら食べていたせいか頬にソースが付いてしまっていたらしいがエリーシャは、そのソースを指で取るとパクっと色っぽく頬ばる。


「あ、ありがとうエリーシャ。」


「ふふっ、どういたしましてアルベルト様。」


「ところでアルベルト様は、これからどうなさいますの?」


エリーシャは心配そうな顔で訪ねてくる。


「う~ん、とりあえず冒険者ギルドに顔をだすかな?」


「冒険者ギルドですか。 私もご一緒してもよろしいでしょうか?」


「別に構わないけど?」


何故かエリーシャも冒険者ギルドへ足を運ぶ流れとなった。


冒険者ギルドへと向かうのは龍の顎からパーティー離脱をされているかの確認と単純に今の自分の強さがどれくらいなのかを知る為、近くにあるダンジョン“ナルデナ洞窟”の主を倒せるのではないかと思ったからである。


「私、こう見えても結構強いのですよ。」


エリーシャは自信満々のようだ、ピンチになったら俺が助けに入れば良いかと思いながら着いてくることを了承した。

気楽に投稿してますので、気軽にお楽しみください。

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