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【完結】無属性魔法使い〈番外編追加〉  作者: クソラノベ量産機
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第17話 シェスカ姫

今回は少し変わった戦闘描写をしてるつもりですが、どう感じるかは読者様次第ですので楽しんでいただけたのなら幸いです。

 重苦しい気配のする部屋の扉を開けると大広間にでた。

部屋の奥には、影となっていて分かり難いが椅子に何者かが座っている。


(何か居るが、あれが魔王か?)


そう思いながら俺はニアミスをみると怒りを顕わにした表情をしていた。


「ダイアロス!!」


ニアミスの叫びに反応したのか魔王ダイアロスが立ち上がり、歩み出てくる。


「何だ? 様子が変じゃないか?」


「気味が悪いですね……。」


「どうして、魔王は……泣いている?」


窓から入る光によって魔王ダイアロスの全貌が見え、その目からは涙が流れていた。


「両親の敵ダ! アタシが倒してヤル!!」


ニアミスは、突然走り出しダイアロスに向かって攻撃を仕掛けに行く。


「ま、待て! ニアミス様子が変だ!」


俺はニアミスを制止しようとするが怒りで頭に血が上っていて話を聞くような状態に無くなっていた。


「無理もありませんよ! 敵討ちの相手が目の前にいるのですから!!」


「仕方ないわね、アルベルト様! 私達も戦いましょう!!」


ダイアロスは腕を振り上げ、ニアミスを鋭い爪で引っ掻こうとするが紙一重で躱され脇腹に一撃を喰らう。


「当たルカ! そこダ!!」


正拳突きを受けたダイアロスは、呻き声をあげながら吹っ飛ぶが両脚で踏ん張り体制を整える。


「このまま、押し切ってヤル!」


ニアミスはダイアロスへと、さらなる連撃を与えようとするが顔面への攻撃は止められ腹を殴り返されてしまう。


「ウオォォォン!」


「ぐはっ!? くっ…!」


殴り飛ばされて床に転がるニアミスにダイアロスは、飛び跳ね頭を踏み潰そうとするが俺は魔弾を放ちダイアロスを遠ざける。


「ニアミス!!」

(危なかった……あのままだと確実に死んでいた。)


「ウオォォォ……ン!」


「私がいる事も忘れないでほしいわ!!」


相変わらず涙を流しながら戦うダイアロスにエリーシャが触れ、魔物の体内に有るマナを利用し攻撃しようとするが驚愕の表情をエリーシャはしていた。


「え!?」


その隙を逃さまいとダイアロスはエリーシャを爪で引っ掻こうとした時、ダイアロスの腕に矢が刺さり少しの間だが腕が動かなくなる。


「ウオォォォン!!」


「助かったわ! スラスト!」


エリーシャはダイアロスから距離をとり、俺もニアミスに肩を貸しては離れる。


「ニアミス、無事か?」


「なんとカナ、少しばかり頭に血が上っていたよウダ。」


「そんな事より何考えいるんですか貴方は! 死なないって約束したばかりでしょうが!!」


アネットはニアミスの軽率な行動に怒っていたが、今はダイアロスとの戦闘に集中した方が良さそうだ。


「アルベルト様! 大変です!!」


エリーシャが青ざめた顔をしながら俺に何か言おうとするが、何かを察したのかダイアロスが狙いを明らかにエリーシャへと変えているのが分かった。


「ウオォォォン!!」


「エリーシャ!!」


「させない! パラライズアロー!!」


先程より大きな電撃を纏った矢を放つとダイアロスは、今度は全身が痺れたのか動きが止まる。


「エリーシャ、さっきは何を言おうとしたんだ!?」


「このダイアロスは……人間です!!」


「何だって!?」


この場にいる全員が驚愕し、信じられないような表情になる。


「う、嘘ダ! アタシは確かに見たンダ! あの時と全く変わらないダイアロスを目の前にしてるんだ!!」


「でも、真実よ……私には触れた相手が魔物か人間か分かるもの……。」


「エリーシャさん、もし人間なら元に戻す方法もあるのでは?」


(エリーシャの言ってる事が事実なら、普通の人間は体内にマナは存在しないはずだ。)


俺は一か八かの賭けにでることにした。


「皆、ダイアロスから離れてくれ! 俺なら元に戻せるかもしれない!!」


「わ、分かったわ!」


「アルベルト、本気で言っているのか!?」


「もし、あのダイアロスが偽者ナラ……アタシは、また無駄な血を流させる事にナル。」


皆をダイアロスから離れさせ、走り出して近づき右手をダイアロスの胸に触れさせマナドレインを唱える。


「一か八かだ! マナドレイン!!」


すると、どうだろうかダイアロスの姿は金髪で澄んだ目をし水色のドレス姿の女性へと変わって行く。


(ん? 何だか柔らかい?)


その姿は明らかにロクサーヌ王国で演説をしていたシェスカ姫の姿そのものであり突然の事に俺は未だに胸から手が離せないでいた。


「シェスカ姫? え、何で!?」


「あ、あの……手を離してもらっても宜しいでしょうか?」


シェスカ姫は顔を赤らめ手で口元を覆いながら言う。

その間に少し揉んでしまったが謝って許してもらえるだろうか。


「申し訳ございません! 姫様、わざとじゃ無いんです!!」


俺は姫様の言葉で我に返り、素早く手を離す。


「分かっていますわ! 貴方がいなかったら今頃、いえ…ずっと魔王ダイアロスの姿のままでした!」


「まさか、ロクサーヌ王国の姫様だったトハ! アタシは姫様の知らなかったとはいえ、命を脅かしてしまっタ!!」


「貴方は何も悪く有りませんわ、悪いのは魔王ダイアロスですわ! あの魔王を放っておいては世界が闇に覆われてしまいます。」


シェスカ姫は改めて俺達に向き魔王ダイアロスの討伐を願い出る。


「この度は、全く勝手ながら貴方達を見込んで魔王ダイアロスの討伐にご協力を要請致しますわ!」


「勿論、姫様の申し出を断る理由なんてありませんし…こちらこそ魔王討伐を謹んでお受けします。」

いつも誤字報告有難う御座います。

どっかで見た展開かもしれませんが、よくあるテンプレなのでおおめに見ていただければ。


申し訳ございませんが、次回予定の追放側視点のネタが浮かばず暫くの間、休止します。


ご迷惑をおかけしますが何卒、ご了承下さい。

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