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【完結】無属性魔法使い〈番外編追加〉  作者: クソラノベ量産機
158/166

第158話 全てを一つに

第二章は第26話からです。

第三章は第46話からです。

第四章は第66話からです。

第五章は第91話からです。

第六章は第113話からです。

最終章は第136話からです。


では、引き続き無属性魔法使いをお楽しみ下さい。

「国王陛下! カノール様を嵌めた犯人が分かりました!!」


「おお! 本当か!?」


「はい、ですが…………。」


「何じゃ、どうした?」


「言い難いのですが……。」


「言うてみよ。」


「この騒ぎの中、国外逃亡を図りその際に大量に出現した魔物に家族ごと……。」


「そうか、せめてその者は誰なのだ?」


「カノール様の後に侯爵になった、アノ方です。」


「…………。」


「国王陛下?」


「よい、もう下がるが良い……アルベルトにはワシから話しておこう。」


「はっ!」


 一通りカノールを嵌めた人物にイシュタッド王は心当たりが有ったようで少し考えると報告をしに来た兵士を下がらせる。


「これは、ワシにも責任があるのう。」


 竜人族の郷にて次元の狭間の入口にはアネットが鏡と光を使い道標になっていたお陰か全員帰還する事が出来ていた。


「皆さん無事で何よりです。」


「何とかね、トレーシィに運んでもらわなかったら動けずあのままだったよ。」


「ところで、ニアミスは大丈夫なの? さっきから全然起きそうにないわよ?」


「大丈夫ですわ、先程アネットさんから頂いたポーションを使いましたから今はよく寝ていますわね。」


「皆無事で良かったよ、ねえねえところでメルさんラクシー喋らなくなってるけど何で?」


「それは……。」


「ラクシーは役割を果たした、だから居るべき場所へと帰ったのだろうな。」


「悲しいのう、最後くらい別れの挨拶くらいすれば良いのにのう。」


「それより、アルベルト様の近くにとんでもない悪意に満ちたマナが充満しているわ!」


「助太刀に入りたいのはやまやまだが消耗しているオレ達ではどう足掻いても太刀打ち出来んな、悔しいが見守る事だけで精一杯だ。」


ーアルベルト視点ー


「また、ダークマターを取り込んでパワーアップか? 生憎、その図体のデカさじゃ浄化してくれと言ってるものだぞ。」


「クククッ、だからこそ私は姿を変えさせてもらおうか。 ぬうううううううううん!!」


(縮んだ!?)


 ウルベノムが全身に力を込めると成人男性程の体付きになり、先程まで大きな的だった面積が減る。


「さあ、始めようか?」


「始める? 違うな、終わりにするんだ!!」


「むん!!」

「だりゃあ!!」


 俺はウルベノムに光の速さで拳を振るが相手もスピードが上がっているらしく拳で受け止める。 その際に凄まじい衝撃波が発生し周囲の岩肌が崩れ去っていく。


「くっ……。」

「ぬぅ……。」


「おらあっ!!」


「ぬあっ! でやっ!!」


 互いに拳を振り当てようとするがカウンターで払い除け、顔面に当てるもウルベノムは遠心力を利用し尻尾を俺にぶつけるが脇の下で受け止めグルグルと振り回し空中へとぶん投げる。


「うらあっ!」


「ぐおおっ!? こんなものか?」


「喰らえ……!? うわあああああ!!」


 追撃しようと近付いたが大きく口を開いたウルベノムからマナの集中を感じ放たれたレーザーを横に躱すが威力が凄まじく当たってもいないのに反動で飛ばされる。


「あ、危ねえ……なんて威力だ!」


「油断しましたねぇ!」


「しまっ……!? うわあああああ!!」


「このまま締め殺して差し上げますよ!!」


 不意をつかれ後ろへと回り込んでいたウルベノムに鯖折り状態にされてしまい徐々に骨の軋む音が聴こえてくる。


「クククッ、どうしましたぁ? もっと足掻いてくれないとつまらないですよ?」


「うわあああああ………、はは……。」


「恐怖のあまりおかしくなりましたかぁ? な、何!?」


「なんてな!! だりゃあ!!」


「ぐはあっ!? 何故だ、何故私の腕が砕けた……まさか貴様ァ!!」


「残念ながら俺はノーダメージだ! 代わりに削っておいたぞ、お前のダークマターをな!!」


「チッ、さっきよりマナの量が増加してやがる! この私から奪い取ったな!!」


 俺はやられたフリをしながらウルベノムのダークマターを浄化し、マナドレインで吸収していた。


「この死に損ないめがっ! くだらん真似をしおって!!」


「そろそろ終わりにしてやる!!」


「無駄だと言うのが分からん様だな! これでくたばるが良い!!」


「くたばんのはお前の方だ! ウルベノム!!」


 ウルベノムは上空に無数の魔法陣を出現させ、俺に向かいブラックファイアやブラックサンダーを一斉に放ち強大な魔力で消し去ろうとしてきた。


「これが今迄、俺が覚えた全ての力だ! マナインパクト!!」


 俺は全ての無属性魔法を使いマナを全身に駆け巡らせ循環させる事で肉体的にも限界以上の力を発揮しており、ウルベノムの魔法に対して右手に全てのマナを集中し振り抜くと互いの魔力が衝突し激しい暴風が吹き荒れる。


「往生際の悪い奴め! 消え去ってしまえ!!」


「ぐっ……く……。」

(押されてる!?)


「ハハハハ! やはり私の勝ちだ、たかが人間風情が私に敵う筈無いのですよ!!」


(くそ、身体が軋む……けど……。)

「俺は負けるわけには行かねーんだ!」


「な、何だと! 押し返される!?」


「これが俺の全力だあ!!」


「!?」


 今迄のダメージの蓄積で身体に負担を感じていたが、更に限界を越えた力を発揮しマナインパクトの威力を増大させるとウルベノムの魔法を浄化しながら吸収し飲み込んでいく。


「ば、ばかな! こんな事が!?」


「はあああああああああああああ!!」


「ぬおああああああああああああ!!」


 マナインパクトはウルベノムを飲み込むと跡形もなく消し去り、真っ直ぐ放った方向へと消えていく。


「はぁ……はぁ……、やったか……? うぐっ…………!」


 全身に痛みが走り俺は仰向けに大の字に倒れ込み空を見上げる。 世界中の人々も大魔王ウルベノムが倒された事に歓喜し歓声を上げている。


「終わったか……皆は無事かな……、もう立ち上がる気力もねえや…………。」


「……さん…………。」


 その時だった、地震が起こり地面に亀裂が走ると狭間の世界が崩壊し始めたのか雷や強風が吹き荒れ俺は地面が崩れ去り頭から俺は落ちるが、その横を見ると骨だけの姿となり三メートル程もあり下半身は無く脊髄が剥き出しで尻尾の様になったウルベノムの姿があった。


「絶対に許さんぞ! この私から逃げられると思うなあ!!」


「…な……あぁ…………嘘だろ…………ウル……ベノム…………!」

何時も読んでくださり有難う御座います。



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