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【完結】無属性魔法使い〈番外編追加〉  作者: クソラノベ量産機
144/166

第144話 悪意の塊

第二章は第26話からです。

第三章は第46話からです。

第四章は第66話からです。

第五章は第91話からです。

第六章は第113話からです。

最終章は第136話からです。


では、引き続き無属性魔法使いをお楽しみ下さい。

「アクナヴィーテから産まれた?」


「ええ、あの時死んでいれば私は産まれて来なかったのですからねぇ。」


「あの時…………?」


「知りたそうですねぇ、良いでしょう話してさしあげましょうか。 500年以上前の事です……。」


ー500年以上前ー


 とある村にてダークマターを有して産まれてきた赤児を社へと封じる風習があった。


 そして尋常ではないダークマターを有したアクナヴィーテが産まれ社へと封じられるが、この時聴こえる鳴き声に母親は我慢出来ず社を開けアクナヴィーテを抱きかかえ村から逃走し、しばらくは隠れながら生活をしていた。


 だがある日アクナヴィーテが家に帰ると母親が亡くなっており、そこへ村からの追ってが現れアクナヴィーテを殺そうとした時、負のエネルギーが辺りを包みウルベノムが現れる。


 ウルベノムはアクナヴィーテの増幅した悪意により産まれ、追ってを指先一つで絶命させ立ち尽くすアクナヴィーテに問いただす。


《人間というのは何時でも争いを好む生き物、奪われたのなら同じ様に奪えば良いだけですよ?》


 その言葉が世の全てと認識したアクナヴィーテは母親を殺された事、自分が殺されそうになった事で心理と捉えウルベノムと共に世界を混沌へと変えていった。


ー現在ー


「フフフ、どうです? つまり私とアクナヴィーテさんは一心同体と言えるでしょう。」


「そうか? お前、その追って操ってけしかけただろ。」


「おや、流石にバレてましたか……そうでもしなければ私は肉体を得られなかったのでねぇ。 しかし元はと言えばアクナヴィーテさんの母親が現況なんですがねぇ、本当に滑稽で莫迦げた感情で彼を連れ逃げ出してくれたおかげで私は人類に恐怖、絶望、 殺戮を愉しめましたよ!! さぁ、再び私の理想の世界へと塗り変えて差し上げましょう!!」


 ウルベノムは眼をギラギラとさせ歪んだ嗤いで周囲を震わせる。


「何が……何が莫迦げたって……? 滑稽だって……?」


「だってそうでしょう、たかが一人の人間が世界を破滅に追い込んだのですから。」


「親が子を思って何が悪いんだ!! もういい、お前の話しら聴きたくない、俺が終わらせる!!」


「何処からでもどうぞ、無駄でしょうがねぇ。」


 俺はウルベノムに向かい特攻し蹴り飛ばすとアッサリと吹っ飛ぶが、その表情は変わらず余裕を見せていた。


「マジックアーマー! せあっ!!」


 身体強化し吹っ飛ばしたウルベノムの顔面を殴り、岩肌へと飛ばしぶつけ回し蹴りを放つとウルベノムに脚を掴まれてしまう。


「まさか、これが全力じゃないでしょうねぇ? 次は私の番でしょうか?」


 俺は掴まれた脚をウルベノムに地面に振り下ろされ顔面を強打し、更に反対方向へ叩きつけられる。


「うぉっ! くっ……がぁっ!! この……。」


「少しは楽しませてくれたらどうです!?」


 俺は脚を振り回され上空へと投げ飛ばされ体制を整えウルベノムが居た地面を見るも姿が無く、背中に激痛が走ったかと思えば顔を擦る様に地面を削らされていた。


「うわあああああっ!!」


「クククク、サーフィンは嫌いか?」


「ぐああああっ! くっ、こんのっ!! うわぁっ!!」


 地面を擦りながらもウルベノムに攻撃をしようと裏拳を当てようとした時、躱され顎に蹴りを入れられ岩へとぶつかり衝撃で落石が発生し埋もれてしまう。


「どうしました? まさか今ので逝ってしまわれたのですかぁ?」


「んな訳ねーだろ! はああああっ!!」


 俺は勇気を纏い落石を吹き飛ばしウルベノムへと再び構える。


「ほう、勇気とか今では言われているやつですか。 これならほんの少しですが楽しめそうですねぇ。」


ーシェスカ、ニアミス視点ー


「今ダヨ!」


「そこですわ!!」


 ニアミスの正拳突きに怯んだダイアロスへと勇気を纏った剣でシェスカ姫が斬りかかるとダイアロスの右腕を切断し更にニアミスは隙を逃すまいと再び正拳突きを繰り出しダイアロスを突き飛ばす。


「な、なぬっ!?」


「そらよット!」


「ぐはっ! おのれ小娘風情が調子に乗りおって!! ズァッ!!」


 ダイアロスが右肩に力を入れると切断部分から右腕が再生し元の状態に戻るもダメージが大きかったのか息を切らしシェスカ達を睨みつける。


「再生シタ!?」


「ですが、ワタクシ達の攻撃は効いている様ですわ!」


「クハ……クハハハ……、ワシをここまで追い詰めた事は褒めてやろう。 だが、これが真の恐怖だと言う事をその身で感じるが良い!!」


 そう言うとダイアロスは大きく息を吸い込み冷気を吐き出すと辺り一面が凍り付き白い霧が発生する。


「なんですの!? 何も見えませんわ!! きゃあっ!!」


「危ナイ!! かはっ!!」


 霧で視界が悪くなり油断したシェスカ姫に対しダイアロスは突進し棘の付いた膝で腹部を目掛けて飛び膝蹴りを繰り出したところ、ニアミスがシェスカ姫を突き飛ばすが変わりに自分がダイアロスの攻撃を受け、棘で腹を貫かれてしまう。


「ニアミスさん!!」


「チッ、厄介な方を護って来おったか。」


「うぐっ……げほっ、……カハッ……。」


 ニアミスは衝撃で地面に転がり腹部からの血が地を赤く塗り変えていき、止血の為か腹を両手で抑えている。


「クハハハ! 所詮は人間、脆いものだな……次は貴様の番だ。」


「負けてたまるもんですか!!」


「クハハハハハハ、どうしたどうした!! さっきまでと全然歯応えが無くなっておるぞ?」


 両手の鋭い爪を交互に振り下ろしシェスカ姫に攻撃を繰り返すダイアロスに対しシェスカ姫は剣でさばきながら隙をついて斬りかかるもダイアロスはその瞬間に後方へと飛び退き霧に姿を隠しながら別方向からシェスカ姫に襲いかかる行動を取られ、苦戦を強いられる。


「くっ……、なんて卑劣な!」

(このままでは埒が空きませんわね。)


 この時、ニアミスはポーションを取り出し怪我を治していたが完治まではいかなくとも動ける様にはなっていた。


(ダイアロスとシェスカは………あの位置か。)

何時も読んでくださり有難う御座います。


次回も不定期投稿になりますのでご理解いただけましたら幸いです。

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