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【完結】無属性魔法使い〈番外編追加〉  作者: クソラノベ量産機
141/166

第141話 絶望の始まり

第二章は第26話からです。

第三章は第46話からです。

第四章は第66話からです。

第五章は第91話からです。

第六章は第113話からです。

最終章は第136話からです。


では、引き続き無属性魔法使いをお楽しみ下さい。

 黒い靄が一気に振り払われたかと思うと大魔王ウルベノムがその姿が顕となり世界中を震撼させる。


「大魔王ウルベノム……。」


 俺は石化が首筋まで到達したところで止める事ができ、ウルベノムはクレメンスが邪魔だったのか尻尾で払い除ける。


「フフフ、お初にお目にかかる方が大半でしょう。 ですので挨拶代わりにちょっとしたプレゼントですよ、有り難く受け取ってくださいねぇ。」


「な、何をする気だ?」


 ウルベノムが天に片手を掲げると周囲の黒い靄が上空に出現した世界中を見渡せる空間へと上昇し、その靄は姿を多種多様な魔物の姿へと変貌すると各国々の上空から降り注ぎ人々に襲いかかる。


 各国からは戦闘の際に聴こえる怒号や一般人の悲鳴が入り混じり混乱状態と化している。


「なっ! 何て事するんだ!!」


「久々に聴く悲鳴は最高ですねぇ、挨拶も終わりましたし客人を待たせてしまって申し訳ありませんねぇ。 私と戦うなら何処からでもどうぞ、勝ち目など万に一つもありませんが。」


「なら、遠慮なくぶった斬らせてもらうぜ!!」


「フンッ。」


「な、何っ!? ぐわっ!!」


 素早くウルベノムへと向かったアスティオは両手の剣を振り上げ、勢い良くウルベノムへと電撃を帯びた剣を振り下ろすが尻尾だけで防がれ、尻尾で弾き飛ばされてしまう。


「私も封印が解けたばかりなので少しウォーミングアップさせてもらいましょうかねぇ、ダークファイア。」


「アルベルト様!」


「ここは私が、バリア!!」


 ウルベノムの放った黒い火球は俺に真っ直ぐ向かって来るがレニーのバリアで防がれて消失する。


「危ねーな、助かったレニー!」


「礼は良いからアンタは石化を何とかしなさい、エリーシャもね!!」


「さっきからやってるわよ!」


 俺はエリーシャと共に自身の石化状態を解く為にマナを使い徐々に首筋から石化を解いていく。

 その最中にニアミスはウルベノムの右側に周り、イザベラは槍を構え左側から攻撃をしかける。


「これならどうじゃ!!」


「くらイナッ!!」


「やはりこの程度ですか、避けるまでもありませんねぇ。」


「「!!」」


「ぬわあっ!!」

「ぐはあっ!!」


 またしても尻尾のみでニアミスのマナを込めたパンチとイザベラの槍を受け止め振り払うかの様に弾き飛ばす。


「ニアミス! イザベラ!!」


「やれやれですねぇ、もっとマシな戦い方が出来ないのですかぁ?」


「調子に乗るのもここまでです!」


「おや、……ほう。」


「これで終わりですわ!!」


 ニアミスとイザベラの攻撃に隠れてメルダはウルベノムの身体に魔糸を飛ばしくっつけており、勢い良く魔糸を上空へと振ると反動でウルベノムの身体が宙を舞い逆さまになったところにシェスカ姫が横薙ぎに斬りかかるがウルベノムは尻尾でガードするとシェスカ姫の勇気の籠もった斬撃で尻尾が斬り落とされる。


「やりますねぇ、ですが無駄ですよ。」


「きゃあっ! ぐっ……。」


 ウルベノムは切断された尻尾を直ぐに再生するし、再生した尻尾が伸びるとシェスカ姫の首を絞める。


「あーそうですねぇ、貴方誰かに似てると思ったら私を封印したマガルギ族に加担していた人間の子孫ですか。 なるほど、なるほど……。」


「ぐっ……くぅ…………。」


「シェスカ!!」


「ここはボクに任せて、エクスチェンジ!!」


「む?」


「ボクは人形だから締め上げられても苦しくないよ!」


「げほっ……げほっ……、ふぅ……ふぅ……。」


「シェスカさん! 大丈夫ですか、ハイポーションです。」


「恩に着ますわ……。」


 ミシミシとシェスカの首から鈍い音が鳴り顔色も青褪めていくのを見かねたラクシーがメルダの魔法のエクスチェンジを使いシェスカ姫と場所を入れ替え、アネットが開放されたシェスカ姫へとハイポーションを渡す。


「二人共今だよ!!」


「アイスニードル!!」

「マジックアロー!!」


 ラクシーの掛け声でマナに全力を集中したトレーシィとスラストの魔法がウルベノムに直撃すると反動でラクシーは尻尾から開放されウルベノムから離れる。


「やったか?」


「分からないわ。」


 魔法が直撃した影響で煙が立ち込めウルベノムの姿が見えなくなるが皆が戦ってる最中にようやく俺はエリーシャと自身の石化を完全に解く事が出来た。


「フフフフフ、アーハッハッハッハッ!! 無駄ですよ、無駄無駄!! この私を倒すこのなど不可能!! そうですねぇ、貴方達の最後に相応しい相手を用意してさしあげましょうかねぇ!!」


「やっぱ生きてたか。」


 煙が一気に振り払われるとウルベノムは右手と左手を左右に伸ばし、伸ばした先から黒い球体が出現すると形を変え、その左側の姿はダイアロスへ、右側はバクムーマへと変化した。


「クハハハ、ウルベノム様のおかげで再び暴れ回る事が出来るぞ!!」


「オレっち復活! さーて、どうしてくれようかな?」


「なっ!? ダイアロス!!」


「バクムーマまで!!」


 大魔王ウルベノムの力により復活したダイアロスとバクムーマは前回戦った時よりも明らかにパワーアップしており自身に満ち溢れている。


「さて、ダイアロスさんには女剣士と格闘家の相手をしてもらいましょうかねぇ。」


「クハハハ、ウルベノム様の望むままに。」


 そう言うとウルベノムの指先から眩い閃光が放たれ、光が消えるとダイアロスとシェスカ姫とニアミスの姿は消えていた。


「シェスカ! ニアミス!!」


「ひひひ、ウルベノム様オレっちはあのクソ生意気な妖精に一泡吹かせてやりてえ!」


「良いでしょう、では。」


 そして再び眩い閃光の後にバクムーマとトレーシィの姿が消える。


「トレーシィ!!」


「フフフ、お楽しみはこれからですよ!!」


 先程と同様にウルベノムの周囲に黒い球体が四つほど出現すると形を変え今まで倒して来た魔物の姿へと変貌していく。

何時も読んでくださり有難う御座います。

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