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【完結】無属性魔法使い〈番外編追加〉  作者: クソラノベ量産機
136/166

第136話 竜人族の郷

第二章は第26話からです。

第三章は第46話からです。

第四章は第66話からです。

第五章は第91話からです。

第六章は第113話からです。

最終章は136話からです。


では、引き続き無属性魔法使いをお楽しみ下さい。

 ラクシーが変身しているテントの中に入ると雪の上で気絶しているエリーシャ達を見つける。


「エリーシャ! 皆!!」


 俺はエリーシャに駆け寄ると相当無理をしたのか体内にマナの流動を感じ苦しそうな表情をしている事に気付く。


「他の皆には感じない、エリーシャ直ぐに楽にしてやるからな。」


 エリーシャにキスをし、マナの流動を止めると顔色は良くなってはきたが起きる様子はない。


(相当無理をしたんだろうな、俺がもっと強かったら苦しませなくて済んだのに!)


「ファッ!? ウ〜ン。」


 エリーシャに無理をさせた事を悔やんでいたところに気の抜ける様な台詞と共にイザベラが目を覚ます。


「イザベラ……。」


「うむ、どうやら皆無事の様じゃの!」


 イザベラが周りを見渡すと気絶していた面々が起き上がる。


「皆様、無事ですか?」


「アタシは平気ダヨ。」


「あっ、眼鏡にヒビがはいってますね。」

(後で買わないと。)


「良かった、皆無事で!」


「あっ、ちょっと駄目だってば! 勝手に入っちゃ!!」


「ラクシー?」


 皆の無事を確認するとラクシーが何やら言っており、入口方面を見ると黒髪の竜人族らしき人物が俺に近付いて来る。


(まずい、こんな時に敵か!? 俺もさっきので体力をかなり消耗してるし、襲われたら一溜りもない!)


 そう考えていると竜人族の男は俺にの前に跪き頭を下げてきた。


「この度は、我々竜人族が申し訳ない事をしました。 心よりお詫び申し上げます。」


「えと、どういう事だ?」


「あの者共の処遇は我々が責任を持って罰せますゆえ、どうかお怒りを鎮め下さいませ王子。」


「ん? アスティオなら居ないが?」


「御冗談を貴方様以外に竜人族の王子が居る訳ないではございませんか。 正確には貴方様に竜人族の正統な王になっていただきたく惨状に上がりました。」


 アスティオと勘違いしているのではないかと思い、伝えるが俺の事を言っているらしい。


「この様な場所へ留まるのはさぞ不憫でしょう、郷へ案内しますので準備が出来ましたら私に話しかけて下さいね。」


(うーん敵意は無いみたいだし、こんな所でエリーシャを看病するのも無理があるな。 お言葉に甘えさせてもらうか。)

「分かった、案内してくれるか?」


「はい、喜んで!」


「ラクシー、元に戻ってくれ。」


「うん、でも良いの? その人信じて。」


「今は頼る他無さそうだしな。」


 そう言うとラクシーは元の姿に戻ると竜人族の男性は白竜の姿に変わり背中に乗る様に指示する。


「では、私の背中にお乗り下さいませ。」


「なあ、あれ信じて良いノカ?」


「分かりませんが今はアルベルトさんの考えが今は最適ではないでしょうか?」


「罠かも知れないのに?」


「それなら大丈夫じゃよ、そこの頭の硬い奴は忠誠心の高さだけは竜人族の中でも異常じゃしな。」


 不安になっている女性陣に対してイザベラは男性と知り合いなのか、安全性を指摘する。


「これは元王女ではありませんか、まさか王子に向かって不敬を働いてはおらぬだろうな? このスットコドッコイがあ!!」


「ん? 何だ?」


「るっさいのぉ、未だに妾の事を恨んどるのか? 水に流せ、男じゃろうが!」


「許せるか! 貴様何人もの竜人族の男にあの様な恥を晒させておきながら恨まん奴が居るわけないだろ!!」


「イザベラとの間に何があったかは知らないけど、早く竜人族の郷まで行ってくれないか?」


「これは失礼しました、元王女は今回の騒動の顛末をパラディオーネ王国へ伝えろよ?」


「主に言われんでも、分かっとるわい。 ではな!」


 俺達は竜人族の男性の背中に乗り、イザベラは竜の姿になるとパラディオーネ王国へと飛んで行った。


「すぐに着きますので、しばしお待ち下さい。」


「ああ頼むよ。」

(さて、テレパシーでアスティオ達に状況説明をしないとな。 アスティオ聴こえるか?)


 テレパシーでアスティオに今の状況を説明し、竜人族の郷へ行く事を伝える。


「どうなされましたか、アスティオ様?」


「ん、アルベルトか? ドメスト少し待ってくれ。」


「はっ!」


「…………、ああ分かったオレ達もそこに向かう。」


「もしかしてアルからかな?」


「たぶん、そうだと思うよ。」


「アルベルトさんは何と仰ってるのでしょうか?」


「これから竜人族の郷に向かうらしい、イザベラはパラディオーネ王国へ危機が去った事への報告だそうだ。 ドメスト、竜人族の郷の場所は分かるな?」


「勿論ですとも、では早速ですが我々も向かいましょう。」


 アスティオ達に向かい先をテレパシーで伝えている間に白竜の姿の竜人族の男性は雪山の集落へと降り立つ。


「着きましたぞ、皆様足元に注意しながらお降りください。」


 次々と白竜の男性から降りると男性は元の人形へと戻る。


「よっと、エリーシャはまだ起きる気配がないな。 何処か休ませる場所はないか?」


「畏まりました、しばし歩いた先に城がありますゆえそちらで休ませると宜しいかと。 では案内します。」


 俺はエリーシャを両手で抱えながら男性に訪ねると先頭を歩いたところで城が現れる。


「これが竜人族の城か、何か東国風の変わった城だな。 まあ良いか、使える部屋に案内してくれ。」


「承知いたしました。」


「アルベルト様、私は一度郷の入口でアスティオ様達をお迎えに上がります。」


「分かった道案内が居ないと困るからな。」


「はい、エリーシャ様をお願いします。」


 メルダは郷の入口へと向かい、俺達は城へと入ると一部屋借り敷かれた布団へとエリーシャを寝かせる。


「これで少しは楽になるかな?」


「では王子、皆様方も一度ウルディ王女との面談を願えますかな?」


 竜人族の男性は真剣な眼差しで現王女への面談を促す。

何時も読んでくださり有難う御座います。

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