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【完結】無属性魔法使い〈番外編追加〉  作者: クソラノベ量産機
134/166

第134話 抗う術

第二章は第26話からです。

第三章は第46話からです。

第四章は第66話からです。

第五章は第91話からです。

第六章は第113話からです。


では、引き続き無属性魔法使いをお楽しみ下さい。

 イザベラはエリーシャ達の元へ向かって飛んでいた頃、後方からのアクナヴィーテによる増大する魔力を感知していた。


「な、何じゃあの魔力量は!? まさか、こっちに放つつもりか!?」

(急がねば!)


 危機を察知したイザベラは紅いドラゴンの姿へと変身すると猛スピードでエリーシャ達の元へ急ぐ。


 その数分前エリーシャ達はギーンとどう戦うか作戦会議をしていた。


「ふーん、じゃあその作戦で行きましょうか。」


「ニアミスさん、強化薬です。」


「ああ、ごくごく……ふー筋肉が張る様な感覚があるケド、これなら行けそウダ!」


「メルダはレニーがバリアを解除したら、あの人を魔糸で動き止めて。」


「承知致しましたエリーシャ様。」


「準備は良い?」


「今度は何をする気かな? 無駄だと思うけどね。」


「言ってなさい、今よ!」


「そこ!」


「!?」


 レニーの掛け声と共にバリアは解除され、その瞬間メルダが魔糸を使いギーンの動きを止める。


「喰らイナ! はあっ!!」


「うぐっ、がっ!! ぼふっ!!」


 ニアミスは動きの止まったギーンの腹部に魔力を込めたパンチを繰り出し、更にアッパーを顎に命中させるとメルダは魔糸を解きギーンは上空へと飛び積もった雪に頭から突き刺さる。


「やったわ、一応効いてるみたい!」


「フゴ……フゴゴ……。」

(中々やるじゃないか、ちと見くびってたよ女の子を怖がらせるのは趣味じゃないけど仕方ないか。)


「ねえ、あれ見てください……なんか脚をバタバタさせて何か喋ってますよ?」


「何か凄い力を感じルゾ!」


「皆さん気をつけてください、おそらく変身します!」


「アネット様の言う様に変身しそうですね、エリーシャ様は下がってください。」


「ええ、え? ちょっと待って向こうから何か近づいて来るわ!」


「フゴオオオオ………アアアア!!」


 雪に頭から突き刺さっていたギーンは金色のドラゴンの姿へと変貌し、背中からは幾つもの触手が生えていた。


「フフフ……お楽しみはこれから……げふぅっ!?」


「邪魔じゃ、どかんかい変態めが!」


「え、え……!? もしかしてイザベラさん?」


「今はそんな事はどうでも良かろう! 早く妾に乗れ、死ぬぞ主ら!!」


「はっ! あれは、皆様時間がありません手荒いのをお許しください!」


 イザベラはギーンを尻尾で弾き飛ばし、エリーシャ達に危機を知らせ今居る場所から避難する為に自分の背中に乗る様に促し、メルダも危機を感知し魔糸を使い荒っぽい方法でイザベラの背中に全員乗せる。


「全員乗ったな、ここから離脱するぞい! しっかり掴まっておれ!!」


 そうこうしているうちにアクナヴィーテの巨大な魔弾は逃げ急ぐイザベラ達の方へかなりの速さで飛んで来ていた。


「くっ……これでは間に合わん!」


「ここは私が! バリアでなんとか!!」


 イザベラよりも魔弾の方が早く直撃しそうなところでレニーがバリアを張り凌ぐが直ぐにレニーの顔に焦りが見え始める。


「レニー、大丈夫か?」


「くっ……うぅ……話しかけないで!?」

(なんて威力なの、永く持たない! もう魔力が尽きそう!!)


「バリアにヒビが!!」


(このままだと全滅しちゃう、ここは私が何とかしないと。)


「ひゃっ!? ちょっとアンタ何人のお尻触ってんのよこんな時に!」


「こんな時だからよ、お願い私を信じて。」


「何か考えが有るなら早くしなさい!」


「分かってる、イザベラさんのマナを私の身体を通してレニーへと送るわ。」


「何でも良いから早うせい、間に合わんくなるぞ!」


「マナドレイン!」

(このままレニーにマナを送って、くぅ……結構キツイ……。)


「これなら、しばらくは持ちそうね。」

(でも、お尻からマナが供給されて変な感じ。)


 エリーシャはイザベラに左手を付き、レニーのお尻に右手を付けると自身の身体を使いマナドレインで吸い上げながらレニーへとマナを流動させる。


「これならいけルカ?」


「いえ、レニー様のバリアよりも魔弾の方の威力が上回ってます。」


「そうだ、ニアミスさんレニーさんにコレを飲ませてください!」


「それは?」


「魔法強化薬です、一か八かの賭けですが。」


「分かッタ!」


 アネットはバッグから魔法強化薬をニアミスに手渡すとメルダが魔糸を使いニアミスがレニーへと近付くのを手伝う。


「レニー、コレを飲んでクレ!」


「今手が塞がってるから飲ませてくれる?」


「ああ、これで良イカ?」


「やった、弾いた!」


「しもた、バランスが!?」


「「「「「きゃあああああああ!!」」」」」


 ニアミスはレニーに魔法強化薬を飲ませるとバリアの性能が上がり、魔弾を僅かに弾き何を逃れるがその衝撃にイザベラはバランスを崩し雪山の岩肌へとぶつかり落ちていく。


「ぐぬうぅ…………、皆は……無事か………?」

(駄目じゃ……、今の……衝撃で……意識……が……。)


 その後、イザベラは元の人形へと戻りエリーシャ達は気絶してしまう。


「何だ、今の……アルベルトごめん……ボクはイザベラ達の方へ向かうよ。」


 魔弾が放たれるのを見ていたラクシーはアルベルトの言うアスティオ達の元へ向かっている最中だったが不穏な空気を感じたのかイザベラが向かっていた方へと飛んで行く。


「これは、皆大丈夫!? 息は、してるみたいだけどこのままだと危険だな。 ボクが皆を助けなきゃ、変身テントモード!」

(これで何とか寒さは凌げるかな?)


 ラクシーは全員を覆えるくらいの巨大なテントへと変身し、体温低下を凌ぐ事を優先した。

何時も読んでくださり有難う御座います。

今回は展開に悩んでしまい投稿が遅くなってしまいました。


次回も何時もながらの不定期投稿になります。

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