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無限の法王様と朱髪のわたし  作者: ユパ
むかしといまのわたし
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私のわたし 4-1

あと、どれ位で着くのかな?

「これ位の速さですと、明日には着くかと……」


あ〜、嫌だなぁ。野宿。だってさ〜、虫出るもん!耳元でブンブンされて寝れる⁉︎アオー『オッフ』

刺されるとかゆくなっちゃって、気になって眠れなくなっちゃうよ〜!アオー『オッフ』


「……御心配には及びません。私が結界けっかいを張ります。結界の中には悪意を持ったものや害を加えてくるモノの侵入を防ぐ働きが有ります。御安心下さい」

鳳凰ほうおう様が使ってたやつ、アオも出来るんだね!スゴイ!教えてよ!


ニヤニヤと残念な笑顔を浮かべながら丁寧に説明をしてくれた。全身にチカラを流して強くするのを〈強化きょうか〉と、言うらしい。結界は強化と違って自分の外側そとがわにチカラを集めてかたちつくらなくちゃいけないから難しいみたい。アオも出来る様になるまで大分掛かったらしいけど……後で練習をしてみよう。


「お食事はどうなさいますか?簡単な物でしたらぐに御用意出来るかと思いますが」うーん、どうしよう?この辺は何がれるかなぁ?知ってる?

「この辺はあまり来ませんので詳しくは無いのですが……ただ霊峰れいほう福慈ふじに向かう際に大きな鳥を見掛けましたが、そちらでどうでしょうか?」うん!じゃあ、鳥にしようか!そう伝えるとアオは眼を閉じて集中し始めた。チカラを使っているみたいだ。


「あちらの方角に数羽、確認が出来ましたので獲って参ります。少々お待ち下さい」そう言うとビュンと風を切る様に駆けて行っちゃった。何で分かったんだろ?後で聞いてみよう。


戻って来るまでに結界の練習をしてみる。外側にチカラを集めて……って、無理じゃないかな?何も無い所に集まらないよね……内側で創ったのを拡げるのはどうかな?


内側で小さな球を創るイメージ……それを少しずつ大きく、拡げる様に……出来た、かな?周囲にあかい膜が張ると音が聞こえなくなった。膜の表面がユラユラして綺麗だなぁ。

あっ、アオが帰って来た。美味しいのは穫れたかな?ん?スゴイ顔をしてる……『……!』何か言ってるね。慌てた感じだけど……聞こえないから消そうかな。今度は小さくする様に……消えた。上手く出来た!


「……流石としか言いようがありません……。使い方をお忘れになったかと思っていましたが」良かった!大成功だね!これで虫も大丈『いえ、』む?違うのかな?


「今、お使いになられたのは〈絶対領域ぜったいりょういき〉と呼ばれるものです。結界の上位に当たるモノですが、貴方様のモノは鳳凰ほうおう様の加護がありますゆえ、触れたモノを燃やし尽くすでしょう。虫どころか、草木も、人でさえも……」

……凄い怖いね!何も無い所で良かったよ!ゴメンね、アオ。


「……鍛錬たんれんをされるのは私がいる時で宜しいでしょうか?少々……いや、大分心配なので、宜しくお願いします……!」強く念を押されてしまった。〈オッフ〉も言わなかった……。それもそうか。使い方を間違えたら人を傷つけちゃうから……チカラを使う時は気を付けないと……。


アオは大きな鳥を獲って来てくれた。さっきのはチカラの波を周りに飛ばして、何があるかを確認していたと教えてくれた。それも便利そうだね。鳥の種類とかも分かるのかな?

「波長を覚えれば分かりますよ。鳥だけで無く、熊や狼、虎等も。使う事が出来れば危険を避けながら旅をすることも出来ますね」それは人も分かるの?


「人それぞれ波長が違いますので判別は可能かと。只、貴方様の場合は波長が全く違うものでしたので……申し訳ございません」アオが一度手を止め頭を下げると『ぐー』私のお腹が鳴った。


「急いで準備致します。もう少々お待ち下さい」


私は料理にはウルサイよ……お手並み拝見だね!



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