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無限の法王様と朱髪のわたし  作者: ユパ
むかしといまのわたし
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私のわたし 3-1

朝になってたんだね。戸を開けると陽の光が全身を照らし暖めてくれる。そよぐ風も気持ちがイイ……。ここから離れるのにはイイ日かもしれない……。


「この住まいは御自身で建てられたのですか?なかなかの造りですが」これは村の皆んなで建ててくれたんだよ。狼の群れを潰した時に。


「狼の群れを潰した……流石ですね。では、村の方々は此処ここまで来て建てて下さったのですね。村から大分離れてますが、皆さん『違うよ』ん?では、どのようにして家を建てられたのですか?」

村で建てて貰ったんだよ。最初は向こうに住んでたからね。こっちの方は村の近くに無い食材が一杯あるから村に持って行くと喜ぶんだ。だからこうやって……全身にチカラを入れて……!空気の流れが変わる。私を中心に渦巻くチカラが拡がっていく!


「えっ……いや、家、担いで来たのですか……?ウソ……いや、そもそもチカラが、強大過ぎる……。流石……しかし、荷物としては大き過ぎますので……置いて行きましょう……。ははは……」

そうだよね。ヨイショっと。じゃあ行こうか!


もう一度、全身にチカラを入れる。大分身体が軽くなる。行くよー!よ〜い、ドーン!


草っ原を走り抜けると緑の香りがついてくる。小川の水の冷たさが火照ほてる身体に気持ちイイ。

風を切り、山と山の間を駆ける私の脚は速い方だと思うんだけどな……アオは変わらない表情で付いて来る。スゴイね!そう言うと笑顔で「一番弟子ですから!」って、答えた。……笑顔が不細工ヘタクソなのを伝え忘れてた。


走りながらアオがチカラの事を教えてくれた。〈理力りりょく〉と言われるソレは使い方次第で色々出来るらしい。狩人のおじさん達の事を聞いたら『眠らせて、まとめて、浮かせて運びました』とのこと……スゴイ!


鳳凰様は自分で〈結界けっかい〉って、いうのを張っていたから見えなかったのです、とも教えてくれた。私が見えていたことを伝えると『貴方様は大変御力が強いので結界でも見通せてしまうのでしょう』とのこと。私のチカラが強いって、ナンダッケが言ってたのは本当だったんだなぁ。


後でチカラの使い方を教えてって言ったら、ビックリした顔をしていた。

「いつも教えて頂く立場だったので……」って、言うから『ダメかな?』って聞いたら、

「全く問題ありません!むしろ光栄です!」って、満面の不細工えがおで鼻血を出しながら答えてくれた。さっきもそうだったけど、鼻血は問題では無いらしい。

良かった!お礼に笑顔が不細工ヘタクソ過ぎることを教えてあげようっと!


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