表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/18

4-2 会った事あったっけ?

 明日はゴールデンウィーク初日、すなわち合宿への出発日。

 晴れて顧問となった黒江より、『絶対に瀬都子を寝坊させるな』とのお達しを受けた葵は、それだけが理由と言うわけでもないが、いつものように赤橋家に泊まりに来ていた。

 しかし、いつもと違うのは、見慣れた瀬都子の学習机の上に敷かれた模型用マットの上に置かれた彼女の愛車を見て、驚きの声を上げた事だった。

 「セッコ、これ……!」

 どう尋ねるべきか迷っている親友に対し、瀬都子はいつものように微笑みながら答える。

 「…うん。よーやく、ウチも決心固まった」

 そう言いながら、すっかりお馴染みと言えるほどになった、自らの愛車を手に取り、慈しむように撫でる。

 その、戦車を思わせるような重厚さが最大の特徴だったデザートゴーレムのカウルは、フロントもリヤもお構いなしに、コースを踏みしめるべきタイヤが大きく露出する様に、ばっさりとシェイプアップされていた。

 「……」

 そのボリュームからなる、圧倒的な重厚感に惹かれたからこそ、瀬都子はこのマシンを自身の初のマシンと決め、今まで共に走ってきた。

 しかし、使えるタイヤの選択肢の狭さという逃れられないディスアドバンテージは、瀬都子に否応なしに残酷な選択を迫った。

 そして彼女が選んだ、カウルの切除と言う選択肢は、拘りを捨ててでもこのマシンと共に、仲間達と頂点を目指すことの現れであり、その仲間の一人である葵は、その事がことのほか嬉しくてたまらなかった。

 「……ごめんね、セッコ」

 「へ?」

 唐突な謝罪の意味がわからず、つい間の抜けた声で聞き返してくる瀬都子。

 その反応も予想の範囲内だったのか、葵は少しだけ申し訳なさそうな顔で、己の心中を詫び出した。

 「あの時さ、セッコのしたいようにして欲しい、って偉そうなこと言ったけどさ」

 少しだけ言いにくそうにするも、結局は本心を吐露するという選択肢を選んだようで、正直に胸の内を打ち明けて行く。

 「今、セッコがこうやって、僕が薦めたマシンで、僕と一緒に大会を戦うってことを決めてくれたって分かったとき、なんかやけに嬉しくなっちゃって」

 たどたどしい告白を聞いている内に、どういうわけか自らの頬が紅潮していくのを、確かに瀬都子は感じていた。

 それを知ってか知らずか、葵はひたすら真っ直ぐに、思いの丈をぶちまけてゆく。

 「ホントはセッコが自分の意思を通すより、こうなってくれる事を僕は望んでたのかな、って思ったら、なんかその…申し訳なくなっちゃって」

 どこまでも真っ直ぐなその一言に感じたのは、嬉しさか、照れ臭さか、あるいは他の何かか。

 懺悔を聞き終えた瀬都子は、いつもどおりの微笑みを見せて、安心させることにした。

 「…何ていうか、たまに思うんやけど、あーちゃんって融通効かんなぁ」

 「へ?」

 先程の自分をトレースしたかのような反応を見せる葵に、吹き出してしまいそうになりながらも、懸命にこらえて話を続ける。

 「たぶんあーちゃん、ウチが他の子使うって言い出したり、他の方法を選ぶって言ったら、好きにして欲しい言うた手前、何も言わんと、それ受け入れたんと違うかなぁ」

 「……う、うん」

 恐らく自分はその選択肢を選ぶだろうと考えた葵は、素直に首肯する。

 「だったら、別にあーちゃんが、心ん中でウチにどうして欲しいって思っとっても、別にええんと違うんかなー。結局ウチのやりたいことを優先してくれてるんやし」

 「そ、そんなもんかなぁ…」

 どうにも釈然としないとでも言いたげな葵に、瀬都子は止めの一言を発する。

 「それに、こういうときは素直に喜ぼ? ウチが本当にやりたいことと、あーちゃんが本当はウチにやって欲しかったことが一緒やった。誰も損してへんし、一番ええ解決なんと違うかなぁ」

 「……」

 この笑顔に、この一言に、何度救われてきただろうか。

 つい物思いに耽りそうになった葵だったが、それよりも先に言うべき言葉があったと思い直し、現実へと戻ってくる。

 「…そうだよね」

 「うん!」

 満面の笑みを浮かべた瀬都子だったが、急に何かを思い出したとばかりに手を打つと、部屋の隅に置かれたビニール袋に近寄ってくる。

 「そういや関係ないんやけど、腹括ったついでに、これ買うてみたんよ」

 「?」

 そう言いながら、袋の中の物をできるだけドラマチックに見せたいのか、ギリギリまで見せないように、こちらに尻を向けて袋の中を漁る瀬都子。

 とはいえ、そういうことに特に頓着しない葵がしばし待つと―――

 「じゃーん!!」

 「わ!」

 満面の笑みで瀬都子が取り出し、掲げたもの。

 それは、つい先日葵が姉から貰った、ミニ四駆本体と工具、パーツなどを運搬するためのケースであるポータブルピットの、色違いであった。

 本体自体の色は一緒のようだが、肝心のフタの色が葵の物とは対照的な赤色となっている。

 ようやく前に進む決意を固めた彼女に、何となくその色がとても似合っているような気がした。

 「カッコいい! どうしたのこれ!?」

 本心からのストレートな賛辞に、自分が褒められたわけでも無いのに、照れくさそうな表情で瀬都子が返す。

 「フツーの灰色でもええかなって思ったんやけど、もうちょっとカワイイ色の方がええなー思うて、小鹿模型でおばちゃんに『なんかない?』って聞いたら、売り場出すの忘れとった言うて、レジの裏から出てきたんよ」

 「…適当だなぁ……」

 幾ら半ば趣味で続けている店とは言え、商品管理の杜撰さにあきれ返る。

 だが、相当気に入ったのか、満面の笑みでボックスを見つめ続ける瀬都子の顔を見ていると、そんな思いも溶ける様に消えていった。

 「いいよね、これ。便利だし」

 そう言いながら、まだ使い始めて一週間も経っていない、自らのディープブルーに彩られたそれを取り出し、横に並べる。

 モノとしてはまったく同じものなのに、蓋の色一つで、全く違う装いに見えるそれが、妙に可笑しく感じられた。

 と。

 「…あーちゃん、これ、並べるとタミヤのカラーやね」

 「あ、確かに」

 元々様々なプラモデルに触れていた瀬都子はともかく、それらと縁遠い世界に生きてきた葵にとって、つい数週間前からやたらと目にする機会が増えた、世界的に有名なツインスターマーク。

 瀬都子が意識したわけではなさそうだが、偶然にも二人のピットを並べると、ミニ四駆レーサーなら誰もがすぐに想起できるロゴが思い浮かんだ。

 「…そうだ!」

 葵の脳裏に、閃光のように走った閃き。

 唐突な一言に、怪訝な表情を見せる瀬都子に、それを告げると―――

 「…ええやん! それ!」

 すぐに顔を輝かせ、その意見に全力で肯定してくる。

 その表情に、その言葉に、満足気に頷いた葵は、早速許可を得るべく、ポケットから純白のスマートフォンを取り出した。


◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇


 「りっちゃーん、漫画返しにー……あら?」

 愛する妹の自室に一歩踏み込んだ茉嶺は、軽く驚きの声を上げた。

 片付けとは無縁の、まるでゴミ箱でもひっくり返したかのような部屋の中で、茉莉がブツブツと何事かを呟きながら、二つの巨大な段ボール箱に次から次へと何かを放り投げていたからだ。

 「ハイパーダッシュ2…は勿体ねえなぁ、カーボンサブプレート…まぁ持ってくか。蛍光のXXセット…は要らんよな。ダンガンのパワーバーセット…何でこんなもんあるんだ」

 言葉の意味は分からないが、不要物とそうでないものを取捨選択している事くらいは理解できる。

 珍しい妹の奇行に、茉嶺は感激して、嬌声を上げる。

 「りっちゃん、お片づけ? 珍しいじゃない!」

 「違げーよ」

 逆鱗に触れないように気をつけていれば、姉である自分に対してはそこそこ隠し事をしないで居てくれる妹は、相変わらず雑にセットされた髪をガシガシと掻きながら、素直に教えてくれる。

 「明日から部活の合宿で滋賀に行く事になってさ。何日かミニ四駆やりっぱなしになるから、とりあえず要りそうなパーツはできるだけ持って行こうと思ってさ。持ってるもの買い直したくねぇし」

 「そうだったの~!」

 遠方の高校に進学してから、様々な意味でどんどんアグレッシブになっていく実妹。

 まさか部活の合宿などという殊勝な行事にまで首を突っ込むことになるとは想像していなかった茉嶺は、満面の笑みを浮かべた。

 「ちゃんと先生や友達のいう事聞くのよ? すぐに怒っちゃダメよ? ガマンできなくなったらすぐにお姉ちゃんに連絡ちょうだいね?」

 「うっせぇな! 幾つだと思ってんだ!!」

 顔を真っ赤にしながらこちらに罵声を浴びせてくる妹であったが、それでも茉嶺の目には、行動の一々が愛らしい。

 「(…この子がここまで元気になるなんて、一体どんな子達なのかしら)」

 目を細め、まだ見ぬ少女たちに、しばし思いを馳せる。

 「(葵ちゃんに瀬都子ちゃんに昴流ちゃん、だっけ。一度お話したいけれど…)」

 「いーから出てけって!」

 こちらが上の空となっているのを知ってか知らずか、相変わらず怒鳴り続ける妹の事が、一瞬目に入らなくなってくる。

 「(…そうね。私は、会っちゃいけない子達だものね…)」

 内心、悲痛な面持ちで、永遠に叶ってはならない願いを憂う彼女の顔面に、次の瞬間、ついに枕が叩きつけられる事となった。


◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇


 午前七時三十分。

 五月だというのにまだ少し肌寒いのは、決して太陽が昇ってからさほど時間が経っていないせいだけではないだろう、と昴流は胸中でひとりごちる。

 たった今から、顧問である黒江の愛車に乗り、一路滋賀を目指すはずだった一同の間には、不穏な空気が漂いだしていた。

 「…………いや、ちょっと待て……」

 どう切り出すべきか迷う黒江の視界に、当然のように一番乗りをしていた昴流と、奇跡的に集合時刻に間に合った茉莉の姿が映る。

 だが、言葉を発しあぐねているのは二人も同様のようで、チラチラと脇に立つ葵と瀬都子に目線を送るが、口を開く事はできないようだった。

 そうなると、もはや自分が口を開くしかないと覚悟した黒江は、おずおずと尋ねた。

 「…あー…青宮に赤橋、手に持っとるそれは何じゃ?」

 「へ?」

 何を聞いてくるのか、とでも言わんばかりの態度で顔を見合わせた二人は、正直に答える。

 『それ』以外の荷物は、全て必要最低限のものだけを、背負ったバックパックに詰めていたからだ。

 「ポータブルピット…ですけど」

 「いや、それは分かるんじゃが」

 確かに、二人の手に握られているのは、結構な数のユーザーが愛用しているポータブルピットそのものである。

 その事自体は、問題ではなかったが―――

 「……何で組み替えとるんじゃ」

 「?」

 再び、要領を得ない顔で互いに顔を見合わせ、首を傾げてくる二人。

 その手に握られたポータブルピットは、それぞれの蓋が一つずつ交換され、互いに青と赤の二色構成と化していた。

 「…要するに、何でお前らペアルックしてんだよって事なんだけど」

 「ペアル……!」

 茉莉のその一言で、ようやく三人の言いたいことが伝わり、即座に顔を真っ赤にする瀬都子。

 平静さを失っているのか、髪を振り乱さんばかりの勢いで、茉莉に食って掛かる。

 「ちゃうんよ、これ、『二人の並べたらタミヤカラーやね』って言うたら、あーちゃんがそれやったらフタ交換してタミヤカラー二つ作ろって言うてくれて、ペアルックとかそういうアレや無いって!」

 「…いや、貴女がどういうつもりでも、周りは確実に『そう』としか思わないのだけれど」

 泣き出さんばかりの勢いの瀬都子に止めを刺すように、昴流がボソッと呟く。

 その一言に、黒江と茉莉も首を縦に振るが―――

 「…何か問題なんですか? それ」

 「!!?」

 極めて真顔でそんな事を聞き返してくる葵の瞳には、一切の邪な感情が見受けられない。

 その事に、その一言に、四人が驚愕している間に、葵は淡々と説明を重ねてくる。

 「ちょっと前にテレビで、友達感覚で付き合ってますって母娘が出てたんですけど、その二人もペアルック着てたんですよ。仲のいい友達なら、そういうの普通じゃないんですか?」

 「……ええと……」

 何をどう説明すべきだろうか。

 ことごとくズレた感覚を持つチームメイトに、ガンガンと鳴りだした頭を抑えて懸命に説明しようとする昴流を他所に、茉莉が瀬都子に詰め寄る。

 「…お前なぁ、葵がダメならお前がちゃんとしてろよ…無知に付け込むような真似すんなよ」

 「ダメ言うな! っていうか付け込んでへんって! 『そういうん』やないから!」

 怒ったり突っ込んだりと忙しそうな瀬都子はさておき、茉莉は黒江に向き直る。

 「…どうすんだ? 無理矢理元に戻させるか?」

 「…害があるわけじゃないからのう……大体そういうのは個人の自由じゃし、そもそも青宮は分かっとらんだけなような気もするし…」

 艶のある黒髪ごと自らの頭を抑え、どうすべきか葛藤する黒江。

 彼女が出した答えは一つ、放置であった。


◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇


 『では次のニュースです。先月29日に滋賀県草津市で、同市に住む会社員の比嘉石矢さんが殺害された事件で、滋賀県警は本日未明、比嘉さんの同僚である星判似氏を殺人の疑いで逮捕しました。星容疑者は調べに対し、「間違いありません」と供述しており…』

 そんなニュースが車内の全員の耳朶を打ち、真っ先に後部座席の昴流が反応する。

 「草津で殺人が…危なかったですね」

 「巻き込まれとったら責任問題じゃったのー」

 意外なことに、高速道路を制限速度プラス10キロを堅持した丁寧な走りで愛車を走らせる黒江は、目線をカーステレオに向けることなく、おざなりな答えで返す。

 「…………」

 そんな会話も長くは続かず、すぐに途切れてしまう。

 途端に車内は、ひったくりなどの軽度な犯罪を流すラジオの音と、高速道路を飛ばす走行音、そして昴流の両脇で仲良く居眠りを始めた茉莉と瀬都子の寝息に支配される。

 「…あの」

 その沈黙を破ったのは、葵であった。

 「先生、こんな事尋ねてよいのか分かりませんが…」

 おずおずと開きかけたその口を、黒江が途中で制する。

 「千鳥と儂との間に、何があったか…大方そんなところじゃろ」

 「!」

 考えていた事をそっくりそのまま諳んじられてしまい、思わず動揺してしまう。

 運転中という事もあるだろうが、黒江は葵に一瞥すらくれず、鼻を鳴らして続けた。

 「千鳥に聞けば早いじゃろうに、何故そうせん」

 「…それもそうなんですが」

 少しだけ迷った葵は、正直に考えていた事を告白する。

 「その、お姉ちゃんは先生に対して悪いように思っていないようでしたので…」

 「悪いように思っておる儂に聞かねば原因は分からん、と」

 その一言に頷いた葵は、少しだけ非難の色を声に混ぜる。

 「お姉ちゃんにも心当たりはあるようなんですが、お姉ちゃん結構ニブいというか、色々と無頓着なところがありますので、勘違いしてたらって思うと…」

 「…貴様が人にニブいとか言うか、貴様が」

 今朝の一幕を思い出し、呆れたように返す。

 一度気を取り直すように嘆息すると、少しの沈黙が訪れる。

 『ズッキー、やっぱりダメだってさ。そりゃそうだよね、もう私達しか―――』

 不意に頭の中を過ぎった声は、時々夢にすら出てきた一幕。

 『だからさ、最後は、私達二人で―――』

 「(……あ奴も忘れんか、こんな事)」

 もう一度、吹っ切れるように溜息を吐くと、きっぱりと葵に言ってのける。

 「……奴に聞け。奴かて、忘れられん事じゃったろうからの」

 「…………」

 物臭ゆえの一言か。

 それとも、私怨の混じった説明で、彼女からの姉への評価に傷をつけない為か。

 あえて自分からの説明を放棄する黒江に、葵もそれ以上無理強いは出来なかった。

 「……分かりました」

 「…………」

 その会話を黙って聞いていた昴流も、黒江も、葵も。

 三人共に口を開く理由が無くなり、またも車内はラジオの音だけが喧騒の元となってゆく。

 いつの間にかニュース番組が終わり、

 『…それでは、今日の一曲は、愛知県にお住まいのペンネーム『そろそろ女子キャラのネタ尽きてきたんだけどどうしよう』さんからのリクエストで、Peter,Paul&Maryの『Puff,The Magic Dragon』です。どうぞ』

 その言葉が言い終わるか言い終わらないかのうちに、カーステレオから、柔らかなアコースティックギターの音色が車内を包み込んでゆく。

 五月晴れの朝には少しばかり不釣合いと言えたが、決して耳障りではないその曲を止めろと、誰も言い出さなかった。

 しかし、黒江が沈黙を破った。

 「懐かしいのー。わざわざリクエストするような曲かの?」

 「?」

 その言葉を少しばかり疑問に感じた昴流が、直接切り込んでゆく。

 「先生、この曲ご存知なんですか?」

 「知らんのか?」

 むしろ意外そうに返されるも、葵も昴流も聞き覚えがなかったため、二人は首を振る。

 無言を肯定と受け取ったか、黒江がぼやく。

 「儂の子供の頃、音楽の授業でやった曲なんじゃがのー。今じゃやらんのか」

 「ええ…」

 どう返せばよいのか分からず、おざなりな返事で返す二人を見た黒江の心に、少しばかりの悪戯心が芽生える。

 「(…この前いいようにやられたからのー。ちょっと仕返ししてやれ)」

 およそ教育者らしからぬ思想の元に、教育者らしい事を提案する。

 「青宮。意訳で構わんから、歌詞を聴いて訳してみろ」

 「ええ!?」

 葵の成績は決して悪くは無い。むしろ良い方ですらある。

 更に、この曲が聞き取りやすいフォークソングであるという事を加味しても、受験英語にしか触れていない一介の高校生に突発的に課す課題としては、かなり荷が重い。

 「え、えーと……」

 それでも真面目故か、何とか必死に単語単語を拾っていき、それを繋げるパズルの様な作業に取り掛かり始める。

 「ぱ、パフ…? 魔法の龍、海に住んでた…オータムミスト…で秋の霧? ほ、ホナー……」

 何の訓練も受けていない女子高生にしては上出来と言えるかも知れないが、それでも奮戦空しく、葵は撃沈した。

 「何じゃ情けない」

 「すいません…」

 その様子を見て、どことなく下卑た笑みを浮かべた黒江は、いよいよ自身を陥れた本丸へと矛先を向ける。

 「屋田。学年主席の実力を見せてやれ」

 しかし、帰ってきた答えは、意外なものであった。

 「分かりました」

 サラリと言うと、しばしラジオから流れてくる、流暢な英語に耳を傾け―――

 「…ドラゴンは永遠に生きられるが、幼い少年は違う。彩られた翼や巨大な輪は、別の玩具に道を譲った」

 『!!?』

 リピートされていない箇所を、淀みなくスラスラと訳してゆく。

 驚愕する二人を他所に、彼女の口は止まらない。

 「ある暗い夜、ジャッキー・ペーパーは二度と来なくなった。強いドラゴンのパフは、無敵の咆哮をやめた……いかがでしょうか?」

 事も無げにサラッと言う昴流に、背筋が凍るような感覚を覚えた黒江は、戦々恐々としながらも正当な評価を下す。

 「よ…よし、合格じゃ」

 「ありがとうございます」

 ニコリともせずにそんな事を言う昴流をバックミラーで見やった葵は、振り返りながら尋ねる。

 「昴流さん凄いですね…リスニングの勉強でもされてるんですか?」

 「…………」

 一瞬言いよどんだ昴流であったが、別に隠す事でもないと判断し、打ち明ける。

 「父が翻訳家なの。昔から英語の教育は徹底されてきたから」

 厳密に言えば、父といられる時間が何よりも好きだった彼女が、時間を共有する口実に英語教育を利用しただけなのだが、その部分は誤魔化した。

 「す、凄いですね……」

 どうコメントしてよいのか分からず、おざなりな答えを返す葵の真横で、黒江はしばし思案に耽る。

 「(…ドラゴンは永遠に生きられるが、幼い少年は違う…別の玩具に道を譲った。強いドラゴンは、無敵の咆哮をやめた…か)」

 先ほどの昴流の意訳の大筋を反芻しながら、チラリと左に目線だけ向ける。

 そこには、チームメイトに無邪気に尊敬の視線を送り続ける、かつての親友の妹の姿があった。

 いつの間にか黒江は、葵を通り越して、その姉である千鳥に―彼女の作った一台の空色のマシンに、思いを馳せていた。

 かつて自分の愛車と共に、最強と呼ばれたマシンに。

 「(結局奴のレイホークは、葵という新しい相棒を手に入れ、再び無敵の咆哮を轟かそうとしておる…それが出来れば、の話じゃが)」

 そして、葵から目線を外し、安全の為にワイドミラーへと変更したバックミラーへと視線を移す。

 呑気に寝こけている二人と、済ました表情を崩そうともしない一人の更に後ろ、荷物置き場にあるはずの自らの愛車へと。

 「(…儂のTRFはどうなんじゃろうな。そりゃ儂しか使う奴が居ない以上、儂次第になる…んじゃろうが)」

 つい昨日のように、とまでは言わないが、それでも尚色あせない数々の記憶。

 「(…奴が咆哮を上げられなくなったのは時代のせいじゃ。じゃが、今はあの頃とは違う。今なら―――)」

 それら一つ一つを反芻し、つい物思いに耽りだすが―――

 「先生! 先生!!」

 横から葵に体を揺すられ、ハッと我に返る。

 「何じゃ危ない、運転中じゃぞ」

 「いいからブレーキ! ブレーキ踏んでください!!」

 必死な様子の葵に懇願され、ふと目前のスピードメーターに目を移す。

 安全マージンの確保に努め、時速80kmでのんびりと走行していたはずのコンパクトカーは、いつの間にかその1.5倍ほどの速度で第一車線を突っ走っていた。

 「おわぁ!!?」

 当然のことながらそんな速度など出した事のない黒江は、反射的にブレーキを思いっきり踏みつけてしまう。

 瞬間、ブレーキパッドがブレーキディスクに激しく干渉し、一気に速度が下がった反動で、全員がつんのめる。

 「うげっ!」

 衝撃に備えていた三名とは違い、無防備に熟睡していた二人が、顔面をヘッドレストにぶつけて一気に覚醒する。

 「いっでぇ! 何だ!!」

 「敵襲や! 敵襲や!!」

 当然のことながら、状況の把握ができず、ただめいめいに叫びだす二人に対し―――

 「やかましい! 黙っとれ!!」

 いまだ冷静になりきれぬ頭のまま、理不尽に怒鳴り散らす黒江。

 そんな三名に丁度囲まれる形となった昴流は、命があったことに安堵の溜息をつき―――

 「…青宮さん」

 同じく、動悸を抑えるために、意外と豊かな胸を押さえて肩で息をしている葵に声を掛ける。

 「……覚悟してたけど、やっぱり凄いのね…ナゴヤ走りって」

 「……いや、これはまた別種でして……」

 頼りない声で、不安になるような事を言ってくる。

 昴流は、キリスト教徒というわけでもないが、無言のままそっと胸の前で十字を切った。


◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇


 連休初日だけあってか、そこから先の交通事情は極めて悪く、先ほどの暴走の際に無事故で居られたのは奇跡的だったと、同乗した全員が思った。

 ルート検索では、ほぼ二時間の予定だったはずのドライブは、実に三時間半にも渡ったからだ。

 「念の為、到着が大分遅れるかもしれんと言っておいて正解じゃったのー。まさか一時間半も遅れるとは」

 「ゴールデンウィーク初日ですからね、流石に…」

 運転席の黒江と助手席の葵がそんな会話をしている間に、昴流が脇の二人を起こす。

 広大な駐車場の一角に車を停めると、すぐに五つの影が走り寄ってきた。

 「星双高校の皆様ですね! お待ちしておりました!」

 横一列に整列した四人より、一歩前に出たスーツ姿の若い女性が、かなり張りのある声で歓迎の挨拶を放ってくる。

 後ろの顔ぶれと比較すると、まだ若々しいながらも、立派な教師であろうことは容易に想像が付いた。

 五人が何となく空気を察し、横一列に整列し終えたのを見計らい、再びその教師が声を張り上げる。

 「この度は、当校の募集にご応募頂き、誠にありがとうございました! 顧問の熱海と申します! 四日間という短い間ですが、よろしくお願い申し上げます!」

 「お誘い頂きありがとうございます。顧問の黒江です。こちらこそよろしくお願いします」

 テンションの違いが露骨ながらも、互いに社会人として最低限のマナーを交わすと、熱海が背後の生徒たちを促す。

 「はい、若森さん、部長としてキッチリとした挨拶を頼みますよ!」

 「はっはっは、まぁ任せてくれたまえ大統領」

 妙な笑みを浮かべながら、本当に任せてよいのかと誰もが不安になる受け答えをしたのは、熱海同様の長身を持つ少女。

 部長と呼ばれたその少女が、名乗りを上げるために一歩前に出た。

 が。

 「…あれ?」

 「…ん?」

 その表情が、途端に訝しげなものとなる。

 彼女だけではなく、意外なことに、それは茉莉も同様であった。

 「……君、どこかで会った事あったっけ?」

 「……いや、でもあたしも何か見覚えあるような……」

 そんな反応を示しだす二人に、当然ながら他の全員が怪訝な反応を示す。

 「え、部長、知り合いだったの?」

 「そうなような気もするし、そうでないような気もするし、そもそも気とは何だろう、気のエネルギーとは無尽蔵なものなのか?」

 「お客さんの前でバカを晒すな…」

 幹乃が頭を抱えている脇で、星双は星双で質問攻めが始まっている。

 「茉莉さん、あの部長さんとお知り合いなんですか?」

 「…いや、なんか見覚えあるような気がしてるんだけど…知り合いではないと思うし、何なんだろう?」

 数分ほどお互いに首を捻り続けていたが、どちらからも全く結論のようなものが出てこなかったため、諦めて自己紹介を続ける事にした。

 「はっはっは、失礼した記憶はないけどまぁ失礼。私は草津総合の二年の若森一枝、部長らしいぞ」

 「らしいじゃなくて部長だアンタは」

 幹乃の言葉にも眉一つ動かさず、妙な半笑いを浮かべたまま、マイペースに自己紹介を続けてゆく。

 「マシンはJolly-Dragoon、シャーシは無論AR。まぁよろしく頼むぞ諸君」

 「ジョリー…」

 「ドラグーン…?」

 全く聞きなれないマシン名を耳にした四人が、顔を見合わせて口々に騒ぎ出す。

 「そんなマシンありましたっけ?」

 「ジョリージョーカーの事かしら…確かあれのプレミアムはARシャーシだったはずだし」

 昴流がそんな事を言うのが耳に入ったのか、堂々とした声で一枝が宣言してくる。

 「いや、ビートマグナムTRFのターコイズ何とかいう奴だが」

 「なら最初から正式名称で言って欲しいのですけれど」

 昴流が代表して苦情を言うと、先ほどから脇で部長に突っ込みを入れていた少女が頭を下げてくる。

 「…ごめん、ウチの部長、なんとかいう外部チームに入ってるらしくて、自分のマシンに愛称をつけるのがそのチームの流儀らしくて…」

 「はっはっは。君も美意識をマシンに持てるようになれば話は変わるぞ利原君」

 尊大な態度でそんな事を言ってくる一枝は無視し、利原と呼ばれた少女が一歩前に出る。

 「じゃ、次は私か。私は利原幹乃、部長の一枝と一緒で二年生。マシンはアビリスタでMA。一応副部長やってるから、何かあったら熱海先生か私に言ってね」

 「(…よかったー、まともそうな人がおって)」

 「(…失礼よ、言いたいことは分かるけど)」

 ひそひそ声でそんな事を言い合う昴流と瀬都子は無視し、一際瀬の小さい少女が、勢い良く前に出てくる。

 腰まで届きそうな茶色のポニーテールが、その動きに合わせて大きく揺れた。

 「んじゃ、次はボクだ!」

 良く磨かれた歯を見せながら笑みを浮かべると、真紅に彩られたマシンをずいっと見せ付けながら、熱海ばりに声を張り上げてくる。

 「ボクは紅林若葉、マシンはマンタレイJr.でシャーシはXX! まぁぶっちゃけボクに勝てるようなのはいないと思うけどよろしく!」

 「どういう挨拶なの!」

 熱海が即座に注意するも、全く聞いていないとでも言いたげに、一歩バックステップをかまして引っ込む若葉。

 と。

 「……えーと、次は、そこの…」

 何故か一向に前に出てこない少女に瀬都子が水を向けると。

 「…………!」

 俊敏な動きで、自身よりも少しだけ背の低い若葉の後ろに、ササッと逃げ込んでしまった。

 「下川さん!」

 熱海が注意すると、ビクリと身体を震わせ、硬直してしまう。

 「挨拶はちゃんとしなきゃ駄目でしょう! 全ての人間関係の基本ですよ!」

 「……あの……その……」

 どうしても二の句が告げないでいる下川の前に立つ若葉は、大きく嘆息すると、彼女自身が一歩前に出た。

 「…ゴメン、こいつ物凄い恥ずかしがり屋だから、ボクが代わりに」

 このままでは埒が明かないと感じた星双の面々が頷いたのを見て、若葉はぺらぺらと続ける。

 「名前は下川千花。マシンはファイヤードラゴンの21エモン?」

 「…21stだよな、ゲーセンの」

 いわゆる『レア物』に関する知識では昴流以上の茉莉が突っ込みを入れるも、若葉は意に介さない。

 「で、シャーシはVS。結構速いからよろしく」

 「そっかー、VSかー」

 対人関係を円滑に構築することに関しては自信のある瀬都子が、屈託の無い笑顔と共に、千花に近付く。

 「ウチもVS使っとるんよー。多分お世辞にも速いとか言えへん腕やけど、四日間一緒に頑張ろうなー」

 「…………!」

 その邪気のない笑顔に、心のガードを作る意味がないと本能的に悟ったのか。

 震える声で、千花は問いただす。

 「……あ、あの……あなたの、名前……」

 「赤橋瀬都子。瀬都子でええよー」

 にこやかに応対してくる瀬都子に、完全に警戒心を解かれた千花は、おずおずと頭を垂れる。

 「……よ、よろしく……」

 「はい、こちらこそよろしゅうなー」

 あっという間に距離を詰めてしまった瀬都子を、星双の三人のみならず、草津総合の面々も唖然とした表情で見つめる。

 「…すっげ、あんな一瞬で千花と会話できるようになった人、初めて見た…」

 まるで幽霊やUMAを見たとでも言いたげな反応を見せる葉月に、幹乃も頷いて肯定する。

 「…私らだって、最近ようやくだってのに…」

 「彼女はそういうの、得意ですから」

 まるで我が事のように、親友の特技を自慢する葵に、若葉が今更なツッコミを入れる。

 「で、えーと、キミは誰?」

 「あ、申し遅れました」

 一歩下がると、いつものように折り目正しく、葵が自己紹介を始める。

 「星双高校一年、青宮葵と申します! マシンはレイホークガンマ、シャーシはスーパーXです! 三日間よろしくお願いします!」

 「お! Xかー!」

 その言葉に、再びにんまりとした笑顔を見せた葉月が、自分と同じくらいの背丈の葵の肩に馴れ馴れしそうに手を回し、旧友のように語り掛けてくる。

 「いいよなーX系! いいシャーシなのにあんまり使ってる人居ないからさー、なんか見かけると嬉しくなるんだよな! ボクはXXだけど!」

 「よ、よろしくお願いします!」

 瀬都子とは似ているようで違ったアプローチで、あっさりと打ち解けてきた葉月。

 その様子を好機と見た茉莉は、うるさいのがいない間にとさっさと名乗りを始めた。

 「あたしは新土茉莉。マシンはバニシングゲイザーでシャーシはスーパー2。以下ノーコメントで」

 「しんど……」

 その苗字を耳にした一枝が思わせぶりに反芻するも、やはり首を捻って沈黙する。

 茉莉からもその様子は良く見えたが、何も思い出せなかった様子を見て、それ以上の追求を避けた。

 「最後は私ですね。屋田昴流、マシンはアバンテJr.でシャーシはMSです。一応両軸に関してはそこそこ心得があるのですが」

 募集要項の文言を思い出し、一応といった感じで口にすると、その巨大な胸を撫で下ろしたのは幹乃であった。

 「よかったー、両軸できる人居たんだ」

 「…MAの方でしたっけ?」

 先ほどの自己紹介を思い出して尋ねると、どことなく気恥ずかしい表情を浮かべ、照れ隠しに後頭部を掻きながら幹乃が肯定する。

 「うん。ぶっちゃけ身内に両軸使ってるの私しか居なくて、私も素人みたいなもんだから、ネット情報だけだとどーしても詰まっちゃって…」

 ばつが悪そうに言う幹乃であったが、昴流もかつて通った道であるだけに、彼女の心中は痛いほどよく分かっていた。

 「…私でよければお力になりますよ。私はMSですが、基本的な部分はそこまで差が無いので」

 「ホント!? 助かるよー、ありがとう」

 途端に打ち解けだし、めいめい勝手に騒ぎ出す生徒たちを見て、熱海が声を張り上げる。

 「はい、静かに! 今から合宿の注意事項と各種説明を…」

 だが、その言葉を最後まで言い終わるよりも早く、ガマンを抑えられない人物が一人いた。

 「よーし葵…いや、アオ太! 早速レースだレースだ! ついてこーい!」

 言うが早いが、かなり俊敏な動きで、あさっての方向へと駆けていく葉月。

 二重の意味で置いてけぼりを食らってしまった葵は、駆け出すわけにも行かず、すぐに小さくなるその背に向かって声を投げかけるしかない。

 「あの、先生の説明が…っていうか『あおた』って何ですかー!?」

 「紅林さん! 戻ってきなさい!!」

 二人の制止を振り切る若葉の姿に触発された人物が、何かに納得したように頷き、傍らにいた少女を先へと促す。

 「はっはっは。まずは裸の付き合いと行こうではないか。さぁ明日に向かってランナウェイするために我らが御殿へと急ごうではないか、星なんとか高校の諸君」

 言うが早いが、妙に手馴れた手つきで茉莉の肩に手を回し、そのまま葉月の走り去った方向へとエスコートし始めたのは、一枝。

 「いやキモいから離せって」

 「はっはっは。遠慮する事はないぞ。だからと言って無礼講でもそれはそれで困るぞ」

 「矛盾って言葉、知ってるか?」

 意味の繋がらない会話のドッヂボールを展開しながらも、何だかんだで校舎へと歩み寄っていく二人を、他の面々も追い出す。

 「ほら、あーちゃんも千花ちゃんも、はよ行かんと時間がもったいないでー? 四日しかないんやから!」

 「あ、待ってよセッコ!」

 「…ま、待って……!」

 ふと気がつくと、既にその場に留まっているのは、顧問二人と幹乃、そして昴流の四人だけであった。

 「……ごめん、ウチのアホたちが迷惑掛けると思うけど、何とか一緒に頑張ろうね、屋田さん」

 「……正直、既に胃が痛くなってきましたが、まだ利原さんが居て心強いです」

 そう言うと、二人は顔を見合わせ。

 盛大に嘆息すると、互いの手をガッと握り合った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ