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弟vs攻略対象者と図書室での出会い

おはようございます。作品を見ていただいている皆様、ありがとうございます。天使至上主義なお話を今後も宜しくお願いします。

「えーっと、アルフォードさんでしたっけ?僕のクラリーチェに近寄らないでいただきたいのですが」

「何故君にそんなことを言われなければならないんだ?クラリーチェが思ってもいないのに」


どうしましょう、なぜかリュートとアルフォードさんの間に火花が散っています。サリーンさんもチェルシーさんも見ないフリで止める人がいません。一体、なにが原因でこうなってしまったのでしょうか。



ことの発端は確か・・・そうです、今日もアルフォードさんと一緒にご飯を食べようと籠を持って席を立ったことから始まりました。私のところにやってきたリュートに聞かれたのです。


「ねえクラリーチェ?それを持って何処に行くの?僕と一緒に食べるんじゃないの?」

「そう、ですね。ではリュートも行きますか?私、天気が良いときは外で食べるのですよ」


少し前まではリュートはアリッサさんと追いかけっこをしていましたから、私が何処で昼食を摂っているかしらないんでした。せっかくだからリュートにもアルフォードさんと仲良くなっていただきましょうと考えた私はリュートを誘っていつものあの木のところへ向かいました。


「私達も一緒に行っていい?」

「勿論です」


サリーンさんとチェルシーさんも一緒に行くことになりました。


「アルフォードさんもう来ていらっしゃったのですね」

「ああ・・・って、そいつら・・・」


アルフォードさんの視線が鋭くなりました。連れてきては行けなかったのでしょうか。


「あの、私のお友達のサリーンさんとチェルシーさん。そして弟のリュートです」

「弟?」


やはり似ていないから疑われているようですが本当に弟なのですよ。


「ああ、彼女の取り巻きのひとりですか・・・一緒にいなくていいんですか?」

「アリッサとはそういう関係じゃない。君こそ、アリッサに随分なつかれているじゃないか」

「僕は最初から彼女をなんとも思っていませんから。僕にはもう天使がいますからね」



あら、なんだか寒気がしますね。サリーンさん達は気にもせず私から籠を受け取り広げています。


「へぇ、だがその天使は君のことをそういう風に見たいないようだな」

「まだ時間はありますから。誰よりも彼女の傍にいるので、チャンスは誰よりも多いのですよ」



なんだか怖いです。どうしてこの2人を放っておいてご飯が食べられるのですかチェルシーさん!美味しいと言ってくださるのはとても嬉しいですけれど。



「ですが本心を言えば極力彼女には異性と仲良くなってほしくはないんですよ」

「奇遇だな。俺もだよ」


そして話は冒頭に戻るわけです。



「あのっ、喧嘩は駄目です!ご飯を食べましょう!」

「クラリーチェ・・・」

「そうだな。悪いなクラリーチェ」


ちょっとお2人が怖くて不本意ですが涙が溢れてしまいます。ですが私が言えばちゃんと止めてくださいます。良かったです。やはり喧嘩はいけません。











「えっと・・・あ、ありました!」


私は今図書室に来ています。お目当ては恋愛小説です。素敵な男性が素敵なヒロインと結ばれる話はうっとりしてしまいます。今日は妖精姫と暁の騎士という話にしましょう。私はその本を胸に抱えて貸し出し受付へ向かいました。


「すみません、この本を借りたいのですが」

「でしたらこの貸し出しカードにお名前と返却日を記入してください」


私は言われた通りに名前と返却日を記入しました。書き終わり顔を上げると受付の男性がじっと私を見ていました。


「あの・・・」

「はい?」


男性はなにか言いたげに口をもごもごさせています。私はじっと彼が話し出すのを待ちます。


「この前、カフェテラスにいましたよね」

「この前?」


それはいつのことでしょうか。たまにカフェテラスには行きますからそれがいつのことなのか予想できません。


「アリッサとその・・・」

「アリッサさん?もしかしてあの日でしょうか」


リュートがアリッサさんに冷たい態度をとってしまったあの時しか、私とアリッサさんが一緒にカフェテラスにいたことはありませんから。


「ごめんね、アリッサが酷いことを言ったでしょう」

「いえ、アリッサさんがそう思っても仕方ないことだと思っています」


料理を専門に作ってくださる方がいるのにその真似事をする私をアリッサさんは嫌だったのでしょう。


「君は優しいのか気にも止めていないのか分からないね」


クスリと彼が笑うと少しだけ大人びた顔が幼く見えました。


「あの・・・」

「気にしないで。はい、受付は完了しました。返却日は忘れないでくださいね?」


私はそれに頷くと少し名残惜しいですが図書室を後にしました。新しい出会いに胸を高鳴らせると、心なしか足が軽くなったように感じました。



感想をくださる方ありがとうごさいます。色々思うことはあるでしょうがこの話はただただ自称ヒロインをざまぁしたいがために書いたものです。なので身分の壁や格差などはほぼほぼ無視の傾向でお送りします。もっと色々ふかーい話ならそこらも考慮して書くのですが・・・まあ気になる方はこの世界は実力主義だけどその地方地方を纏めるのに貴族の名前が必要だとか、まだ爵位を継いでいないので身分は等しく変わらないとか、自称ヒロインは一応貴族だけど孤児院育ちプラス自分をヒロインだと思い込んでいるのでかなり自意識過剰であると思ってください。すみません中身はうっすいのです。

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