第1章 Sideミア
シルトが半巨人を倒してから私達はちょっとした有名人になってしまった
もともと有名だったレオやカインとは違い1巫女である私や一般人街道まっしぐらなシルトも一緒になって倒したとあっては世間では有名人になるのも当然である
「有名になるのも大変ね・・・」
蔵の中で独り言を呟くミア
(でも本当は殆どシルトが一人で倒したようなもの・・・)
神流は覚醒したばかりの人間には使いこなせない。
それは神流があまりにも常識からかけ離れた武器だからである。
神流を呼び出してその武器の武器としての力を発揮させることはできるかもしれないが、
真の能力を発揮させるのは不可能だろう
始めてPCを使う人間にそのPCの実力をフルに発揮させることが不可能なように・・・
(でも・・・シルトはやって見せた)
自らの魔術の盾さえ砕く一撃を片手しかも素手で1mmも動くことなく
(そして2種類の神流・・・)
神流は通常1人1種類、形状が変化するものはいるが完全に違うものを出すなってことは本来ありえない
(あの刻印といい神流いったいシルトはなにものなの?)
「コレは大婆様に報告したほうがよさそうね」
+ + + + + + + +
蔵を後しにしたミアは寺の本殿の中に造られた神殿に向かった
本殿は巫女の中でも上位の者しか入ることは許されずミアを含めて18人しか居なく
神殿には大婆さまつまり巫女の長たる人物が住んでおり結界に異変が合ったときや年に数回の儀式の日にしか外に出ない
神殿内に入るには大婆様の許可が必要でココ10年入ったものは2人のみ・・・
「大婆様 上級巫女のミアと申します本日は大婆様にお聞きしたいことがあり参りました」
数秒待っても返事どころか物音一つしない・・・
「大婆様 神流を複数使用知る少年について心当たりなどございませんでしょうか」
複数使用といった瞬間本殿内の空気が重くなった・・・
「・・・・神流を仰山使うお方が現れたか」
神殿の熱く閉ざされた扉の奥から老婆の声が聞こえた
「付き人曰く星の王だそうです」
本殿の空気が更に重くなった
「・・・詳しく聞きたいお入り」
硬く閉ざされた扉の向こうへとミアは踏み出した