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挿話⑧ 読まれる側から、見られる側へ
若手編集者の中村宏太は、いつものように投稿原稿の束を前にしていた。
締切前の午後。
机の上には封筒が積まれている。
その中から、一通を抜き出す。
見慣れた名前。
「……また来てるな」
声に出す。
もう探さなくてもわかる。
手が覚えている。
封を切り、原稿を取り出す。
読む。
最初の数行で、もう確信する。
(安定してる)
前よりも、さらに。
無理がない。
狙いすぎていない。
それでいて、ちゃんと残る。
「いいな、これ」
小さく呟く。
ただの投稿ではない。
少なくとも中村の中では、もう“継続して読む対象”になっている。
隣の席から声が飛ぶ。
「またその子か?」
「はい」
中村は原稿を渡す。
読んだあと、相手も同じ反応をした。
「……外さないな」
「ですね」
この言葉がすべてだった。
外さない。
それだけで、扱いは変わる。
私の2作目
「神様転生したはずが赤ん坊の自分に転生していた件」
この作品は一言で言うと神様に笑われた男が世界を笑えなくするです。(自分でも導入で笑ってしまいました)
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