表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/20

7話~僕、正直になります!~

奏ちゃん。僕は奏ちゃんの事が――なんだっ!

 皆さん、おはようございます。葉月です。

昨日の夜、母さんに抱きしめられた事は覚えているんですが……。その先は覚えてないんです。

なぜ、僕は自分の部屋で寝ているのか? 羽根は出たままなのか。

それに――――。

「どうして、母さんが寝ているの?」との僕の声で起こしてしまったのか、母さんがゆっくりと起きあがる。

「おはよう。葉月」

「うん。おはよう」――今日からが本番だ。

「僕、行ってくるね」と言い残して、空を飛ぶ。

彩華、ケロちゃん。皆のこと頼んだよ、と念話で伝えた。

すぐに、わかりました。気を付けてくださいね、と返ってきた。



 僕は上を見上げる。―――穴。その先にあるのは天使と悪魔の戦場。

ここにも、既に何人(・・)かが降りてきている。ここも数日後には、戦場になるだろう。




 ふと、後ろから気配を感じて振り返る。――そこに居たのは天使だった。

「ここを巻き込んではいけません!」僕は神から発する気(神気)を出しながら言う。

「神様。……ここは、滅びなければいけません。悪魔との戦いのついでとして」僕はこの一言にカチンとくる。

「じいさん。お願い聞いてあげるよ。…天使、覚悟してね?」と言うと天使の反応速度よりも上の速さで頬を殴った。

数日ぶりに個人空間にアクセスして、刀を虚空から出し右手で持って、消去(デリート)魔法を刀に掛ける。―――対象は、天使!

僕は、天使の背後に行って、刀で一閃する。斬られた天使は、粒子になって消えていった。

僕は動かないで、ただ穴を見つめている………のではない。その先で"何が起きている"のかを見ているのだ。

―――数え切れないほど沢山の天使と悪魔がこっちに向かってきている…が次元を歪ませたため、すぐには来れないだろう。

僕は睨んでから、自分の家に戻った。――王都の人々達の視線を感じながら。



 無事に家に着いた僕は、お風呂に入ってリラックスしようと思って、浴室に行って服を脱いだ。

肌は白くて、華奢な身体つきしかも微妙だがくびれが…。と自分の身体を見て、悲しくなってくる。

考えるのやめたっ。早く、お風呂に入って嫌な事を忘れよう。身体を軽く洗って湯船に浸かった。

癒されるう。と独り言をつぶやく。………って、気配が感じるのはなぜだろう。

ドアがガララと開いて、奏ちゃんがなぜか裸で入ってきた。

「奏ちゃん! どうして?」

「心配してたんだよ。何にも言わないで行っちゃうから…」拗ねているようで唇を尖らせていた。

「ごめんね。奏ちゃん、タオルで隠してっ!」僕は奏ちゃんの裸を見えないように、自分の顔を両手で隠して、更に羽根で見えなくする。

「…私のこと、嫌い? どうして、見てくれないの…?」声が震えている…。

僕は隠すのをやめて、湯船からあがって―その時に要所をタオルで隠す―奏ちゃんを抱きしめる。

「そんなことないよ。僕は奏ちゃんが好きなんだ。恥ずかしかったから…」

奏ちゃんの首筋からいい匂いがするなあ。あれ、僕どんどん変態的な思考に…。

奏ちゃんの頬が熱くなってる…。

僕は、抱きしめるのをやめる。奏ちゃんはハッ…と寂しげな表情をする。

「そんなカッコだと、風邪ひいちゃうよ。一緒に入ろうよ」と言って奏ちゃんの左手を握って、さあといった感じに湯船に連れていく。

僕と奏ちゃんは湯船の中で色んな話をした。――話をしている時の奏ちゃんは笑顔がすっごい可愛かった。僕はこの笑顔を守りたい。と思うと同時に胸の鼓動が早まる。



 ドアが開いたと同時に、「「あらあら」」と弾んだ声が聞こえる。…母さんと奏ちゃんの母さんだ。

僕と奏ちゃんはこの声を聞いて、耳まで赤くして固まる。僕は羽根で奏ちゃんと僕を隠そうとする。

二人して、うふふ、と笑って若いって良いわね、と言ってリビングに戻って行く。

羽根をゆっくりと戻して、奏ちゃんと顔を合わせる。

「はづちゃん。どうしよう…」

「奏ちゃん。のぼせる前にあがろうか」と言って一緒に浴室から出て、服を着てから母さん達が居るリビングに行く。奏ちゃんと一緒にね。

僕は力を抑えて(能力を制限して)から、奏ちゃんの左手を握ってからリビングに入った。

…あれ、知らない人の気配がする。

「…どうゆうことですか?」僕は奏ちゃんを僕の後ろに行かせて両手で守り、更にバリアを張る。

「何の事?」…本当に分からないようだ。

ならば―――

「隠れてても無駄ですよ」と言いながら、母さんと奏ちゃん母にもバリアを張る。……はぁ、一気に臨戦状態だよ。

案の定、前から闇の矢が放たれるが、僕のバリアに拒まれて消滅してしまう。

これって、世界自体の修正力(あれ)なのか? 僕は神様に頼まれたんだけどなあ。どうすれば、いいのかね。

…よく、考えてみるとこれって悪魔の仕業? そう考えると納得できる。と思考している時に、やっと敵が姿を現す。

悪魔だった。…でも、よく見てみると操られているのに等しかった。――特有の()が全く感じられないのだ。

僕の戦っている姿を見た、王族関係者が代償と引き換えに召喚したのだろう。

早く行かないと、間に合わなくなる。

「ごめん。用事が出来た」と言って、悪魔を触る…と同時に消えた。

僕は、空を飛んだ。―――城を目指して。

何かが足りない…。なんだろう?

思いだしたら、修正しよう。うん。


宮原葉月です。だんだんと終わりに近づいていましたね。

僕、頑張りますっ! …いつまで持つんでしょうね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ