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PROLOGUE:学園の朝

このプロローグのシーンのみ、作者がTRPGをやってた頃に自作したゲームシステムでのロールプレイ時にゲーマー仲間が演じたものを小説として再現しています。

2話以降のストーリー展開はゲーム会社勤務時代に見た夢の内容に少し加筆した程度です。


 私立アサケ学園は、一見どこにでもあるごく普通の学校。

 都会とは程遠いド田舎にある、幼稚園から大学まであるエスカレーター式の私立校。

 しかし入園テストは面接だけで、大学まで入試一切無しという気楽さと自由な校風がウケて、生徒の数はかなり多い。

 そんな学園の朝は、金持ちのボンボンによるしょ~もない争いで始まる…


「ぼっちゃま、学園に着きましてございます」

 金持ちボンボンA君の執事さんが、ピカピカに磨いた高級車の後部座席から降りてくるA君の為に、豪奢な絨毯をサーッと広げる。

 絨毯は帯状になっていて、校舎の入り口までのびてゆく。

 A君は靴底に土をつける事無く車から校舎内まで歩いてゆく

 …予定。


 ほぼ同時刻、別の高級車が学園の敷地内に停まり、金持ちボンボンB君が登校してくる。

「ぼっちゃま、学園に着きましてございます」

 B君の執事さんが、ピカピカに磨いた高級車の後部座席から降りてくるB君の為に、豪奢な絨毯をサーッと広げる。

 …以下同文。


 A君とB君、どっちも同じ入り口に向かおうとしているのだから、当然二つの絨毯は重なってしまう。


「………」

 チラリと目を合わせるA君とB君。


 二人は同時に言った。

「あの汚い邪魔な布切れを片付けてくれ」


 A君の執事さんがB君の絨毯をぺいっと撤去する

 一方、B君の執事さんがA君の絨毯をぺいっと撤去する。


「………」

 チラリと目を合わせるA君とB君。


 二人は同時に言った。

「…敷きなおせ」


 A君の執事さんがB君の執事さんに放り出された絨毯を拾い上げてぱんぱんとホコリをはらって正しい位置に敷きなおす

 一方、B君の執事さんはA君の執事さんに放り出された絨毯を拾い上げてぱんぱんとホコリをはらって同じく正しい位置に敷きなおす。


 当然、やっぱり重なってしまう二つの絨毯。


「………」

 チラリと目を合わせるA君とB君。


 二人は同時に言った。

「あの汚い邪魔な布切れを…」


 …以後、この繰り返し。


 それぞれの担任の先生が呼びに来て二人を強引に引きずって連れ去るまで続く。


 こんな調子で、毎朝定刻に学園に到着していながら、毎朝遅刻してしまうA君とB君なのでした…

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