二話
「ごーしゅーじーんっ! あーさーでーすーよーっ!」
声は聞こえるが、女の子と寝た事なんて母親以外ない俺。ええ、ええ、緊張して寝たのは、明け方でした。
「休みだし。寝かして」
「えぇ、朝からヤらしてだなんてぇ」
んなコトいってないし!
「でもぉ、ご主人様がシタいんでしたら、蜜は……」
「起きる!」と何かされては困るから、起きて即行リビングへと逃げ込んだ。
「……。」
マジか。って、もう飯出来てんじゃん。
「ごーしゅじーんっ!!」
後ろからガバッと抱きつかれ、ヨロケそうになったが、持ち直した。
「お前、今何もつけてないだろ?」
「えぇ、なんでわかるんですかぁ?」と抱きつきながら言っていたが、まさか、胸がモロ当たってるとは恥ずかしくて言えず、腹減ったと誤魔化す。
服を着て欲しい、とお願いしたのだけれど……
「ご主人様? お味どうですか?」
「ひとつ聞いていいか?」
「どうぞ。ご主人様の為なら、なんでも答えちゃいますよ? スリーサイズからアソコの長さまで!」
恥ずかしそうに身体をくねらして言う蜜。
「お前の国じゃ、エプロンはいつから服になったんだ?」
「さぁ? でも、ご主人様は裸にエプロンって嫌いなのですか?」
「……。」
いや、男としては、好きだけど、好きだけど!つか、なんで裸なのっ!!
エプロンは、どこにでもあるやつだと思うけど、なんか、コイツが付けてるだけで、胸がドバッとくるから、エロい。
「じゃ、好きって事で。おかわりは?」
飯は、それなりに美味かったのに、おかずを見て食べるというよりは、蜜の胸を見て食べていたと言うのが、正解だった。
「あ、洗濯終わりました」
そう言って行こうとする蜜を呼び止め、
「せ、洗濯は、2人でやろうか? でも、その前に服を着て欲しい」
「2人で、ですか? じゃ、初めての共同作業になりますねぇ!! 嬉しい」
何故そうなるのかは、わからない。
とりあえず、目のやり場がないから、服を着てもらったのだけれど……。
「なんで、こんなに小さいんだ?」
前に流行ったピチTよりも一回りくらい小さなサイズの服しかなかった。
「な、お前がここにきた時の服は?」
「お前、だなんて恥ずかしい」
は?
「蜜、と呼んでください。ご主人様……」
じゃなくてぇーー!
「着てた服!」と再度要求!
「これでーす! 向こうでは人気なんです!」
「……。」
は?こんな破れてるのが?これ着て、空港通ったの?飛行機乗ったの?
「変ですかぁ?」
じゅうぶんな!!
後で買いに行く事を約束はしたけれど……。
「落ち着かないですぅ」と蜜いった。それは、俺も同じだ。周りの視線をずっと感じていた。
「でも、似合ってるから!」
そろそろ暑くなってきたから、蜜の服を中心に買って、自分のも少し買った。
「いいか? 家にいる時は、常にこっちを着ろ!」と言ったら、
「じゃ、お出かけは、こっちですね!」と持ってきた服を取り出した。
違う!そうじゃないんだ!
お前、日本人なんだろ?理解してくれぇぇっ!!!
「……。」
「はぁ。いいお湯ですねぇ」
ただの水道水だがな。
どこの世界にメイドと一緒に風呂に入る人がいるのだろうか?
「ご主人様? 大丈夫ですよ、私しか見てませんからぁ」
「……。」
そして、何故俺は、腰にタオルを巻かれた状態で、椅子に縛られてるんだろうか?
「なぁ、何かおかしくない? なんで……」
「だってぇ、ご主人様。私とお風呂に入るの嫌がるじゃありませんかぁ!」
当たり前だ!
DTなんだから、しょうがないじゃないか!