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エルフの少年6
「それでチモはこれからどうするんだ?」
「どうするって...あ!」
さっきチモは里でもと言っていた。おそらくここに来る前に住んでいた場所があるのだろう。
「僕、里に帰らなきゃ!」
やっぱりあった。
「その里の場所って分かるのか?何かの縁だ、送ってってやる」
「ありがとう。でもここがどこかも分かんないし、里には特殊な魔法がかけてあるから、検討もつかないや」
「それって不味いんじゃ無いのか?」
「大丈夫だよ。里からエルフがいなくなることはたまにあるし。だからどうか、ここに住まわせてくれないかな」
「本当にそれで良いのか?」
「うん」
彼は悲しい表情を必死で隠すようにニコッと笑った。




