表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/13

007:ギルドカード

 

 一言日記byアルビダ:クラミチが私の額にキスしてくれた!・・・でも、またよくわからない女が隣にいた。亜人だそうだ。・・・どうしてくれようか?



 ※※※




「落ち着け二人とも。今日はこのクマのギルドカードを作りに来たんだ」


 俺がそう言うとアルビダはクマを見て、笑う。


「プッ、クマ?変な名前ね」


「むかー、クラミチ、クラミチ!この人、クラミチに付けてもらった名前を馬鹿にする!」


 頬に空気をため、可愛らしく怒るクマは俺の服の袖を引っ張り抗議する。

 一方、俺は苦笑いをするしかなかった。


 なぜなら・・・。


「・・・え?クラミチが付けた・・・名前?ま、待って、クラミチ。別にあなたを馬鹿にしたわけじゃないの!本当よ、信じて、嫌いにならないで。私貴方がいなくなったらどうしたいいかわからない。ごめんなさん、ごめんなさい、ごめんなさん、ごめんなさい、ごめんなさん、ごめんなさい、ごめんなさん、ごめんなさい、ごめんなさん、ごめんなさい、ごめんなさん、ごめんなさい、ごめんなさん、ごめんなさい、ごめんなさん、ごめんなさい」


 ・・・アルビダはもうすでに自爆していたからだ。


 彼女は俺の視力でもとらえなれない速度で俺の腹に顔を当てて抱き着くと延々と謝罪してくる。


「・・・よしよし。別に怒ってないから。嫌いにならないからな?もう話が進まないから泣き止んでくれ」


 俺はそう言って彼女の頭をやさしくなでる。

 すると、涙でうるうるとした瞳で上目ずかいをしてくるアルビダが「ほんと?」と弱弱しく問いかけてくる。


「本当だ。・・・信用してないのか?かなしいな」


 そう言って俺は少し悲しそうな表情を作り、手で目頭を抑える。


「えっ!あ、信用する、信用する!だ、・・・だいすきなクラミチの言葉だから(ボソッ)」


「そうか、ありがとう。で、話を戻すぞ。彼女に、冒険者カードを作ってほしい」


「わかった。・・・けど、それだけなのに私呼ぶの?もちろん、どんな用事でも、用事が無くても呼ばれたらくるけど」


 彼女は頬を赤くして恥ずかしそうにそう言った。


「ようやく調子が戻ってきたか?その通りだ、奥の部屋で登録させてほしい」


「・・・わかった。私もついて行くぞ」


「そのつもりだが?」


 3人が奥の部屋へ向かう途中、アルビダがギルド職員の一人から透明な水晶を貰い受けて奥へと進む。


「さて、調べようか」


 そう言って、テーブル異に水晶を置いたアルビダはクマに水晶の上に手を多くように指示し、魔力を流して水晶を起動させる。


「・・・これは」


「まずいっ!」


 忘れていた、亜人を登録させると…












 ――― パーン!


 水晶が破裂した。

 とりあえず、水晶の破裂直前に空間魔法を周囲に展開して破片を吸収させたおかげで二人にけがはない。


「・・・まさか、亜人なの?」


「うん?そうだ!クマはクラミチに育てられて進化した熊の亜人だぞ?」


 アルビダはあり得ないものを見ているかのように目を丸くしたのち、破裂した水晶の後に残る一枚の名刺サイズのカードをクマに渡す。

 それは、虹に輝く神銀で作られた冒険者カード。


 それは―――


 名前:クマ 年齢:16歳 

 ステータス

 攻撃力:S

 防御力:C+

 素早さ:S

 魔力:C-

 精神力:C

 スキル:亜人・金剛力・超直感・自然回復・雷装

 加護:闘神の加護、雷神の加護


 ―――亜人に与えるられる神の証明書である


 ※※※



「スキル5つ・・・しかも、―――」

「確か前もっていたのは怪力と直感だったはず。・・・進化影響か。それにしても―――」


 俺とアルビダはそのステータスに驚きを隠せなかった。


「「ステータスにSが二つ」」





 ※※※




 生命の成長限界はA+と言われているがそれは、正しくもあるが間違いでもある。

 スタータスS。

 それは亜人と一部の人間に与えられる、超越者の証。

 Sのステータスは神に加護の与えられたステータスを指す。

 加護は一人の人間、亜人に一神しか与えられない。

 普通の神であればSになるステータスは1つ。

 しかし稀に2つのステータスをSにする者がいる。

 どういった理由で2つがSになるのかはわからない

 それは二つの加護を持つ者は現在この大陸には3人。

 彼らに自由は基本的に財を与えられ、自由を奪われてしまう。


「・・・どうしようかな」


 クラミチは戸惑い気味にそうつぶやいた。








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ