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002:クマ

少し短いです

 

 今日の一言日記:親友が、女だった!?



 ※※※



「お!私、人型になってる!見て、クラミチ!私、人だよ!」


 そう言って目の前ではしゃぐ、夜空のようなきれいなロングの黒髪をした少女。

 歳は・・・18くらいに見える。一言でいえば『昭和風大和撫子』。



 ただ・・・なぜ、軍服?



 亜人となったモンスターは、神より衣服が与えられるという。

 その衣服は亜人が消えろと念じれば消えて、着脱可能。

 成長による衣服が合わなくなるということもないらしい。


 さらに言えば、各国の抱える国宝級の防具より高性能であるらしい。


 そして、この熊の服は・・・軍服、たぶん。

 いや、だって、パッと見て軍服っぽいな、と思っただけで軍服見たことないし。

 まあ、胸元によくわからないバッチと刀を腰から下げていることを除けば、黒を基調としたかっこいいデザインとなっている。・・・正直自分が着たいくらい。


「クラミチ?」


「・・・クマでいいだよな?」


「そうだよ!あなたの親友、クマだよ♪」


 クマは人(と言うか亜人)になれてとても喜んでいるように見える。


 けど、俺は正直戸惑っている・・・なぜなら―――『え?・・・クマってメスだったの?』と言う気持ちでいっぱいだからだ。


 てっきり、クマはオスだと思っていた。

 根性あるし、元気あるし、外で遊ぶの好きだし、汚れるの平気だし・・・。

 あれ?これもしかして、俺が人間の感性で考えてたからかな?


 ・・・まあいいや。


「えっと・・・なあ」


「む、ちゃんと名前呼んで」


 え?・・・名前?


「えっと・・・クマ?」


「なに、クラミチ?」


 クマは名前クマでいいの!?


「えっと、お前これからどうする?」


「うーん。・・・この姿なら、クラミチと一緒に町は入れる?」


 ・・・上目ずかいはずるい。かわいい。


 じゃなくて!町か・・・大丈夫じゃないか?


 この国は亜人に寛容・・・というか、使徒扱いだし。


 でも、あいつにとりあえず相談しておくか。


「クマ、わからんがとりあえずついてこい。一応、町で過ごせるように手をつくてしてみる」


「ありがとう、クラミチ!」


 そう言ってクマはクラミチに抱き着く。

 そのクラミチは亜人・・・つまりモンスターのその上を行く存在の飛びつきはぐだ。

 それは破城鎚で殴られるようなもの。・・・死に兼ねない。


「く、空間魔法:エネルギー透過」


 これはクラミチの必殺技である物理攻撃を完全無効化できる空間魔法であり、大量の魔力を消費する。

 何とか、クマを受け止めたものの透過させたエネルギー量が多く。

 ましてやあの鹿との戦闘直後と言うこともあり、クラミチはそのまま倒れてしまう。


「く、クラミチ?クラミチ!?」


「クマ、・・・もっと優しくしてくれ(ガクッ)」


 なんて疲れる朝なんだ・・・。

 そう思いながらクラミチは意識を失った。








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