熊本県民が異世界に転移した~福岡訪問~
( ´∀`)そっと閉じてください(短編なのに何故か3話目)
ここは異世界キューシュー大陸、その北部に広大な領土を持つ経済軍事蛮族国家フクオカン
そしてその首都ハッカッタッの城では怒号が響き渡っていた
「だから何度も言わせるな、フクオカンに語尾に”だっちゃ”を付ける女の子もヤ○ザもいないんだ」
「いーや俺は信じないぞ、喧嘩するとき女の子もヤ○ザも「ダーリンゆるさないっちゃ」と言うんだろ?素直になれよ」
「だから言わねーって言ってるだろうが!?」
言い合ってるのは若い2人の男、否定してるのはこの国の王子で名をシュラノーク2世、もう1人はヒゴー国から来た召喚勇者 熊本丈である
「あーもーいい!だいたい何しに来た?くだらない用事だったらお前だけ夕食はモツ鍋じゃなく水炊きにするぞ」
「水炊きの方が好きだから構わないぞ」
「くそっこの味音痴が」
「ハッハッハッ、さすがは区画整理を間違えて大渋滞をいくつも引き起こしてる王族は嫌味もセンスないな」
「貴様……言ってはならんことを、いい加減に用件を言え!」
区画整理に失敗した王族の問いに勇者は真剣な顔で答える
「一昨日デートでレストランに行ったんだが、予約してたのに「そんな予約は受けてません」と言われたんだ……」
「…………ヤバケイの仕業か」
「ああ、間違いないだろう」
キューシュー大陸でまことしやかに囁かれてる噂がある、なんか変なことが起こったらそれは大分……ゲフンゲフン、ヤバケイの仕業だと。
大it…ヤバケイは不思議なニュースが尽きることは無い、入学式で「私は不審者ではありません」と書かれたタスキを付けた集団が職質を受けたら保護者会の人間で、去年不審者と間違われたからタスキを自作した、というニュースは記憶に新しいだろう
「せっかくのデートを邪魔するとは許せんな(冤罪です)、そうだ太宰府天満宮にデートに行くといい、馬車を用意してやろう」
シュラノーク2世は満面の笑みを浮かべ提案する、なおカップで行くと破局すると言われる有名な観光地である
「せっかくの申し出だがこの後予定が立て込んでてな、それはお前と許嫁のウマカちゃんと行くといい、そうだ帰りは大豪公園のボートに乗るといい、素晴らしい景色らしいからな」
大豪公園のボートとは、カップルで乗ると破局するとry
「……」
「……」
「「ガタッ!」」
笑顔のままにらみ合う2人が同時に席を立つ、銘華カラシレン棍を構える勇者とバックステップで距離を取り詠唱を始めるシュラノーク2世
「アッパレ…ヒヨコノ……マーイーカー……マーイーカー……」
「豚骨流二の太刀……」
「トノサマデッカイナー!」
「アベック!」
両者から放たれた黄色い波動が中央でぶつかる
チュドーーーーン!!
ハッカッタッの城の庭園で2人の少女がジュースを飲みながら談笑していた、1人はシュラノーク2世の許嫁であるウマカちゃん、もう1人は勇者の付き人である太平燕である
「あら美味しい、これは?」
「デコポンジュースです、お口に合ったようでなによりです」
大爆発を起こした王子の部屋を見ぬように2人の会話は続く
「それで今日はどのような用件でいらしたの?」
「勇者様から頂いた造花が……一昨日数えてみたら1本増えていたのです」
「……ヤバケイの仕業ね」
「はい、間違いないかと」
キューシュー大陸に蔓延るヤバケイの影、奴らの魔の手を断ち切る日は来るのだろうか……
床に2人の男がヤムチャしている
「……切れたらまず、ダーリンゆるさないっちゃ!と言えよ」
「……だから言わないと言ってるだろうが……」
もう続かない……はず