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どこにも分類できない作品集

我は来世で恨みを晴らす!!

作者: 矢田こうじ
掲載日:2016/10/01

私はライザイド・ケーニッタ・タジマイドリル。

1300年の歴史を持つ、名家タジマイドリル家の正統な継承者だ。

いや、それは昨日までの事。


タジマイドリル家は、新興の政敵、ハヤマイドリル家との国内政治に負け、汚職の濡れ衣を着せられた。


そんな私は今、絞首刑になり、縛られている。

私はその首謀者を睨みながら叫ぶ。


「おのれ、デーンドワンド・ソイル・ハヤマイドリル。我に濡れ衣を。謂れなき冤罪を我が家に。没落した貴様ら一族を救った恩を仇で返しおって。許さぬ、デーンドワンド・ソイル・ハヤマイドリル!!」


目の前のおじゃるな男は扇子を口に当て、こう答えた。


「おお、怖い、怖い。首が取れても同じ事を言えば、考えなくもないでおじゃるよ、ライザイド・ケーニッタ・タジマイドリル。これで目の上のタンコブが取れて清々するでおじゃる。おまけに妾達の罪も身代わりとなり、流してくれるとは。涙が出るほど感謝するでおじゃるよ、ライザイド・ケーニッタ・タジマイドリル」


私は血の涙を流して叫んだ。


「この顔、この声忘れるな。いや忘れさせぬ。来世でこの恨み晴らそうぞ。我が名を忘れるな。デーンドワンド・ソイル・ハヤマイドリル。我はライザイド・ケーニッタ・タジマイドリル。忘れるな、ライザイド・ケーニッタ・タジマイドリルぞ!!」


絞首台の刃物が落ちた。

しかし、いたずら好きの神様はライザイド・ケーニッタ・タジマイドリルの願いを聞き届けられた。


---

「葉山さーん、困るんだよねぇ。こんな仕事、こんな報告じゃさあ。聞いてるぅ?」

田島雷蔵ライザイド・ケーニッタ・タジマイドリルは、葉山が持って来た請求書を丸めて葉山の頭をぽんぽんと叩く。


「た、田島様。そうおっしゃいましても、私はそちらに記載のあります仕様通りに、ハイ」

葉山伝三郎デーンドワンド・ソイル・ハヤマイドリルは額に玉の汗をかいて釈明する。


「はぁ?葉山さん、ならウチが悪いって、そっちは仰る訳ね。ん・じゃわかりました。お引き取りを」

田島は嫌味ったらしく、椅子を回転させ、デスクに向かった。


葉山は慌てて言い直す。

「いえいえ、申し訳ありません。こちらの落ち度です。ハイ。早速、作り直しを」

田島の椅子がまた戻って回って来た。

「なら、スグやってねぇ、は・や・ま・さ〜ん。納期は明日ね。遅れたら受け取らないから。ま、間に合わなかったら、結局ウチとの最後の仕事ぉ。それじゃ!!ヨロシクゥ〜」


夏の暑い日の出来事。

この葉山は後日、ビルの屋上に立つ事になる。

「田島。この恨み忘れないぞ・・・」


2人はこうやって相見え、ライザイド・ケーニッタ・タジマイドリルの悲願は達成された。

逆もあるよねって思って書きました。

現世の方がえげつないと思います。


なお、本気でこれやったら、下請法とかに引っかかるかもしれないので、真似しないでね。

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