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夢の記憶  作者: 151A
6/11

リセットする?





 さて書き方を忘れないうちにもう一本。


 意外にもこの夢の記憶を読んでくださっている方がいるようなので、調子に乗って書かせていただきます。


 夢というのは取り留めもないものであることが多いのですが、一日に三本とか見ていると繋がりや始まりという部分が曖昧であることが大半です。


 起きて夢を反芻している時に「ああ、これは別の夢なんだな」と確認できるのですが、実際に見ている間はそんなこと解りません。


 私は夢の中では登場人物であるか、干渉できない映像を見ているだけの傍観者です。


 どちらも自分の好きなように演出をしたり、運命を変えることはできないのですが、それがまた楽しい。


 夢と現実を両方生きている気がしてとても得している気分がしますが、眠りが浅いため疲れは取れにくいと思います。


 きっと私がロングスリーパーなのはそれが原因のひとつですね(笑)

 長く寝れば寝るほど眠りは浅くなり夢を見やすくなるし。


 何本もの映画を寝ている間に観られると思えば、睡眠時間が長いことや疲れが取れないこともどうでもよくなってしまうのです。


 ということで。

 今回は続けて見た夢をそのまま分割せずに語ろうかと思います。


 少しでも夢のライブ感が伝わればいいなと願いながら、きっと文章力と描写力が足らずに「なんじゃこりゃ?」な内容になってしまうような予感がしますが……。



☆20020804☆


 大きなショッピングセンターの中。


 私は女の子三人と行動をしている。


 飛行機に乗ってどこかへ行くということだけは情報として得ているが、それがどこかまでは定かではない。

 どうやら先に出発したメンバーが目的地にいるらしく、女の子たちは楽しそうにその様子を語ってくれるが私は楽しみというよりも少し不安だった

 ショッピングセンターの一階は吹き抜けになっていて、ヒーローショーや催事などのイベントができる広場に出る。

 そこに何故だかジェットコースターのような細長い乗り物が置かれ、女の子が「これだよ。これに乗るの」と浮ついた声を上げた。


 ちょっと、待って。

 私、無理だよ。


 絶叫マシン系の乗り物は子供用のものだとしても怖くて乗れない私は怯えて拒む。

 飛行機だといっていたはずなのに、何故こんな妙な乗り物に乗らなければならないのか。


 レールもない。


 翼もない。


 きっとエンジンもないこの乗り物(飛行機だと言い張られても信じられない)が向かう先など碌な場所じゃないはずだ。


 そもそも動くのか?


 私の恐怖と疑問をよそに女の子は嬉々として乗り込み、親指を立てて後ろに乗るようにと催促してくる。

 恐る恐る乗り込んでシートに座ると、乗務員(スタッフジャンパーを着た遊園地の係りの人にしか見えないんだけど)が安全バーを下ろしてくれた。

 そしてもう一人の女の子が乗り込もうとしていると、突然最後の女の子がその子を羽交い絞めして邪魔をし始める。


「やめて!放して!行かせてよっ!」


 泣き叫ぶ女の子の声を聞き私は荷物の中からボンベ付きの小型エアーブラシを取出して向けレバーを引いた。


 ボォオオオオ――――!


 驚かせるだけのつもりが、何故かそこから炎が迸り女の子の顔が焼けて皮膚がドロドロに溶けて行く。

 その下から銀色の金属が現れ、どうやら彼女は人ではなかったようだ。

 正体を他の子が知っていたかどうかは解らないが、私自身はひどく狼狽した。

 相手が怯んだ隙に乗り込んだ飛行機(?)が動き始め、初速からどんどんと加速していく。


 首が、捥げる――――!?


 機体の先が空に向かってぐいぐいと登っていく。

 レールは無いがもうジェットコースターであることは間違いない。


 浮かぶと安定するからと心を落ち着かせようとしたが一向に揺れは収まらず、不安定なままそのまま景色は滲んでは後方へと流れ去っていく。


「見て!台風の目だよ!わたし初めて見る!」


 やはり浮ついた声を上げる前の席の女の子は上半身を捻ってわざわざ面を伏せている私の肩を叩いて外を見るようにと促してきた。

 薄目を開けて顔を上げると灰色の雲が渦を巻き、その中心をくっきりとさせた様子が映し出される。


 ショッピングセンターも空も突き抜けて一体この恐怖の乗り物はどこへ向かおうとしているのか……。


 また揺れて青ざめる私に女の子は笑って「大丈夫だよ。今は飛行機が落ちる方が珍しいんだから」と請け負うがとてもじゃないが信じられない。

 その証拠に激しい揺れが立て続けに起こるのを感じて私はとうとう「ああ、落ちるんだ」と覚悟した。



 小さな家の前に立っている。


 優しい風と木々がざわめく音。


 足元には階段。


 スロープのように家へと続く階段をゆっくりと歩き始める。

 登り終えると庭が現れそこには一人の女の人と子供が数人。

 産着にくるまれた赤ん坊が無造作に置かれているのに気づき、そっと抱き上げて女性の元に歩き出す。

 女が「ここがリセットボタンです」と指示したのは首の後ろの方。

 柔らかな髪が覆う後頭部と首の付け根の辺りに触れると皮膚の下に確かにボタンの感触があった。

 私は小さく頷き赤ん坊を抱いたまま庭を抜けて、その先にある道路の脇を歩いた。

 身じろいだ甘い香りのする子供に視線をおろすと「僕ね、外国語を覚えられなかったからリセットされるんだ」と寂しそうに呟く。

 無垢な姿である幼き子が消されてしまう理由があまりにもくだらなくて「私も覚えられないよ。たったそれだけでリセットされるなんてひどい話だね」と吐き捨てた。


「僕をリセットするの?」


 その問いにリセットには反対なのだと返せば、子供は「そう……」と安堵した顔をした。

 気づけば彼は五歳くらいにまで成長していて私はその子を慎重に地面へとおろす。

 そして手を繋いで坂を下り広い道へと出る。

 道路には車だけでなく路面電車も走っているが、歩いている人の姿は皆無。

 当てもなく彷徨い、また階段を登りながら「どうする?帰る?」と聞けば子供は思案気に俯きそれでも「帰る」と答えた。

 程なくして辿り着いた彼らの家。

 引きとめもせずに家の前で別れた。


 挨拶もなく。



 家の中。

 小さな玄関ドアを背に立つ。

 台所やトイレなどがある奥へと続く廊下と二階へと上がる階段がある。

 階段は途中で曲がり、覗き込むようにしてみるとどうやら中二階があるらしい。

 奥からはなにやら家事をしている気配がするが、あめ色に輝く階段へ手すりを掴んで足をかけた。

 人間には低い高さと幅の狭さで上りにくく、体重をかけるたびにギシギシと軋む階段は少し怖い。

 踏み外したら簡単に一番下まで滑り落ちそうだ。

 中二階部分は階段の途中から入るようになっていたが、ちらりと視線を向けるとそこに猫の顔をした二足歩行の生き物が服を着てなにやらロッキングチェアーでくつろいでいたので会釈をしてそのまま上へと進む。

 全体的に可愛らしい作りで、人よりも小さい種族が住む住居のせいか何もかもが不便だ。

 だが、彼らは優しく親切で居心地は良かった。


 次の日。


 外へ出ると女の子が待っていた。

 両手に抱えていたパズルのピースを押し付けるようにして渡し、女の子が示した場所にそのピースの中から二つほど選んでそこへと置いた。

 どうやらこのパズルのピースにしか見えないものが、特定の相手から姿を見えなくするためのツールであるらしい。


「急がないと連れ戻される」


 真剣な女の子に家の周りに置くだけではだめなのか?と問えば彼女は顔を顰めて首を振る。


「それじゃわたしがここにいると教えているようなものでしょ?」


 もっともらしい返答だが、このピースを万遍なく町の中にちりばめて女の子の居場所を追ってから隠すなど時間的に無理だ。

 そう伝えると「こんな時のために助っ人を連れてきているよ」と少年と少女を連れた人間が都合よく駆けつけてくる。

 どうやら魔術などを使うらしい。


「今時生殖でしか子孫を残せない者の力など」


 だが女の子は頑なな態度で助力を拒む。

 馬鹿にされたと少年と少女がむっとするが、女の子の事情が簡単に他人を信用できないことを知っているので「私もその生殖でしか子孫を残せない人間なんだから」と窘めて宥めた。




 はい。

 やはり支離滅裂ですね(笑)


 実際にノートには簡単なイラストと走り書きのような説明文、それとセリフぐらいしか無いので、それを元にいつも文章に起こしています。

 面白そうな夢だけを選んで書くようにしておりますが、本来はこんな感じで続けて見ている(ように感じているだけで、きっとぶつ切りの夢の記憶を繋ぎ合わせているのかな?と思います)のです。


 題材が夢ですからできるだけ解ってもらえるようにと気を付けるようにしておりますが、それですとそんなに整然としたものを見ているのかと思われては困ると思い、今回は敢えて手を加えずに載せてみようと思います。


 今回は早めの再会となりましたが次回は恐らく随分と先になるでしょう。


 その時まで、どうぞあなたの夢が快適で楽しいものでありますように……。




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