トラウマめいた夢
さて今回はトラウマについて。
全然自覚はないのですが、どうやら私はゴーストバスターズに出てくる「マシュマロマン」が怖かったようです。
その証拠に何度も夢で彼に追いかけられています。
まず一回目。
舞台は小学校。
放課後に遊んでいたら敷地内に突如として現れ、私は必死で逃げて隠れるのですが何故か見つかってしまう。
とうとう他に隠れる場所が無くなり、給食室の裏手にある狭い溝の中に無理やり入りこみました。
脚から入って膝を曲げ、そのまま上体を倒して脅威が去るのを待とうとします。
巨大なマシュマロマンが動くたびに揺れる地面。
近づいてくる足音。
それはやはり迷うことなく近づいてきます。
なんで!?
震えながら気づきます。
そうだ、呼吸をしているからだ!
息を止めればいいんだ!
はい、ここでキョンシーネタが何故か入ってきます。
ここ笑いたいところですが、本人は大真面目です。
必死で息を止めるとマシュマロマン何故か動きを止めて私を見失ってくれます。
ほっと安堵して息を吐き出してしまった私は「しまった!?」と青ざめて天を仰ぎます。
そこには夕暮れの中にうすら寒い笑顔を浮かべる彼の姿が――――。
目覚めた私はもちろん一日中ブルーなまま。
そして二回目。
舞台は高校に移ります。
そうです。
私は高校生になっても彼が怖かったようです。
別に映画やグッズを見たところで恐怖はなんら感じないのに、何故か夢の中に現れるマシュマロマンは非常に恐怖の対象となります。
時刻が放課後なのも変わりません。
私はふと気づくと教室にひとり。
視線を感じて外を見ると遠くから私を見つめている彼がいました。
通っていた高校は山の上にあり、町中に立っているマシュマロマンと丁度目の高さが同じになります。
私は見つかったことに怯え、そして彼は私が気づいたことを覚ります。
いつも変わらぬ笑顔が恐ろしい。
鞄は机の上に放置して私は逃げました。
教室の廊下は外廊下になっていて彼からは丸見えです。
早く階段を下りて隠れなければなりません。
町へと下りればいいのに、動揺している私は上へと逃げます。
山の斜面を切り開いて建物が四つ建てられており、それぞれを階段が繋いでいます。
渡り廊下を走って別の校舎の中へ入ろうとしましたが鍵がかかっていて入れません。
仕方なく、一旦戻り階段を一番下まで下りてから再び外階段で上を目指す。
駐車場へ続く私道を渡った先にあるのは武道場。
そこに行くまで更に細く急な階段を上っていると、ドンッと重い音をさせて階段横の斜面に白いふくふくした足が下される。
ああ、見つかってしまった。
絶望のまま起床。
はい、またアンニュイな一日の始まりです。
まだありますが、もうおなかいっぱいでしょうからここでやめますね。
大体いつも同じパターンです。
マシュマロマンに見つかる→逃げる→追いつかれる→恐怖のまま起床
これが黄金ルールだったようです。
☆ ☆ ☆
さてちょっと話はずれますがコンプレックスの話もさせてください。
ここから少々気持ち悪い話をするので「私パス!」という方はバックしてくださいね?
逃げ遅れた方はいませんか?
いませんね?
ではいきます。
いくつものコンプレックスを抱えている私ですが、一番に悩んでいたのは毛深いことでした。
肌が弱いので剃ったり、抜いたりすれば、それはもうひどいことになります。
それでも年頃になれば腕を出したり、脚を出したファッションをしたいと思うのです。
でも処理しようとすればするほど逆効果になってしまうことが、更なる恐ろしい事態になり私を苦しめます。
そう、夢の中でさえも。
この夢を見始めた最初を私は記憶していませんが、夢日記に突然「また毛の夢を見た」という表記から始まり「また」「今日も」という言葉を借りて何度も出てくるようになりました。
大体内容は同じ。
出かけようとワンピースを着た脚を見たらびっしりと毛が隙間なく生えている。
痒いと思って背中を掻いたら爪の間に短い毛が挟まっていて「まさか……?」という恐怖に慄きながら鏡で見るとそこにまるで獣のように密集した毛が生えている。
生えている脚の無駄毛(剛毛。もちろん地肌見えず)を櫛で下から上へと動かすとカミソリで剃ったように切れていく。
処理しても処理しても生えてくる。
などなど。
どれだけ私が悩まされていたかが解るようなしつこさで、何度も繰り返し苦しめてきました。
でも今はもう見ませんね。
あまり気にしなくなったことも大きいでしょう。
ですが今でもあのごわごわした手触りは忘れられません。
もう二度とあんな夢は見たくありませんが、コンプレックスの多い私のことなのでまた違う夢でうなされることもあるのかなと思います。
さあ、立て続けに気持ちの悪い夢ばかりを語ったので次回はちょっと楽しい夢をお話ししましょう。
その日まで皆さんの夢が愉快なものでありますように。