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04


目の前にはただただ重そうな鉄扉。


…が、開いてんのは、

まぁそういうことだろうな。



チッ、めんどくせぇ。

あのゴリラ、終わったら文句言ってやる。


放り投げられた時に見た

あの腹立つニヤけ顔が脳裏によぎる。


クッソ、イライラして仕方ねぇ。


適当にポケットを探る。

出てきたラムネを勢いよく口に放り込んで噛み砕く。



………すげぇ驚いた顔してんな。


「どうした?何かあったか?」


「…お菓子、たくさんあるなって。」


「食ぅ……食べルか?」


「……大丈夫です」

リリベルは、小さく首を振った。


「そうか」


…気まずい。

とりあえず部屋に入るか…。



あー。これあれだ、闘技場ってやつか。


広い空間には土が敷き詰められ、

似たような扉がいくつかある。が、



キーッギーッ

ゥグルルルルル

ギャウッバウッ


…奥の扉から複数の獣の声。



ギィィーバタン!


と後ろの鉄扉が音を立てて閉まった。


ま、だろうな。




「キミは、ここにいてネ」

── 変な動きすんなよ?



背後で、迷いなく頷いたリリベルを横目に

腰の双剣を抜き、ゆるく構える。

さぁ何が来る?



奥の扉は重苦しい音を地面に響かせ、ゆっくりと開いていく。



「…クカカッマジか!気前がいいな!!」


ライオンの頭に、熊の手足。

胴体は…まさか、サイか?


さっそくご自慢のキメラとは!しかも大型!

それに、暗くて見えねぇがおかわりもいる!



低く唸るキメラに、期待と高揚感で思わず喉が鳴る。




キメラが姿勢を低くし、地面を抉るように蹴る。



突進か。

まともに受けたら潰れるな、ありゃ。

だが、横…には避けれねぇか。



双剣の片方を投げる。

ほぼ同時に、地面蹴って飛び──。


ッギャン!


剣が刺さった側から頭部を横に蹴る。  


痛みで怯んだキメラは

横への強い衝撃と前へ進む勢いでよろめく。


それを見逃す訳もなく、俺は飛んだ勢いのまま

もう片方の剣で眉間を貫いた。


鋭い絶叫が部屋を揺らし、鼓膜を突き刺す。


チッ、耳が壊れそうだ。



目に刺した剣を回収しつつ、

部屋の隅に居るリリベルに視線をやる。



…気にもしてねぇな。

多少、嫌な顔くらいするかと思ったが。



リリベルは、ただ静かにこちらを見据えていた。



俺は絶命したキメラへと視線を戻す。

強そうなもんばっかで面白いかと思ったが、

結局キメラもこの程度か。


……つまんねぇな。


奥の奴らもさっきの悲鳴で怖気付いてやがる。



剣に着いた血を払って、腰に仕舞う。

かすかに聞こえる怯えたような唸り声を背に、

出口を探す。



「…終わったけど、どうやって出るんだ?

キミ、知っテる?」


リリベルは、分からないというように眉を顰め、

頭を軽く横に振る。


知らねぇか。

ま、一応聞いてみただけだ。



カチャン。



「ん。どこからだ?」

音のした方を見るが、何もない。


「あそこ。」

リリベルが指を指す。よく見ると、薄らと壁に線がある…のか?


「よく分かったな。」


「ん。」 


…なんか、得意げだな。




さっきの戦闘で壁に着いた土を払うと、

確かにドアの形に線が付いている。


…が、ドアノブがねぇ。

ドアノブを嵌めるんだろう穴はあるが。


仕方ねぇ、蹴り破るか?



その時。クッと服を引っ張られる。



…ん?





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