第33話 変化
エマ よかった、クロノスが帰ってきた。
クロノス エマ、大丈夫か？俺のせいですまない。
エマ ううん、大丈夫！そうだグレイシアは？
クロノス そうだった！大丈夫かグレイシア？
グレイシア こふっ、敵の心配か？ずいぶんと余裕だな。
クロノス 黙れ、いま止血するから。
グレイシア 無駄だ、もう視界もみえん。
クロノス 黙れって言ってんだよ！！
エマ クロノス？
クロノス 絶対に助ける。
エマ なにかあったの？
クロノス ...
グレイシア ユーリラグナか？
クロノス なんでそれを？
グレイシア 風の噂だ。
クロノス ガヴェインか！？
グレイシア ふ、この期に及んで隠したとて無駄だだな。けふっ
クロノス くそ、血が止まらねえ！
グレイシア おいガキ、私をその能力で吸収しろ。
クロノス だめだ！まだ助かる！
グレイシア あの女とペルセポネを助けたく無いのか！
クロノス ...
グレイシア はやくしろ、もう長くない...
クロノス くっ。
-グレイシアの胸に手を当てる-
グレイシア すまなかった。
クロノス ？
グレイシア 復讐に取り憑かれた我が魂。この期に及んで、そんなものどうでもよくなってしまった...ふふふ、心は変化するのだな
クロノス ...
グレイシア クロノスといったか？
クロノス ああ
グレイシア お前はどんな世界を望む？
クロノス ...皆が手を取り助け合い、そして争いのない世界！
グレイシア そうか。
クロノス ああ
グレイシア １つ問うても良いか？
クロノス なんだ？
グレイシア ラグナ一族とスルト一族。また手を取り合えると思うか？
クロノス ああ、もちろんだ！！
グレイシア 何故だろうなお前と話していると心が浄化される。ありがとう。
クロノス 大丈夫か？
グレイシア 最後にお願いだ、ガヴェインを止めてくれ。あいつはラグナロクを始めようとしている。
クロノス なあ、なんでガヴェインはラグナロクを始めようとしてるんだ？
グレイシア おおかた、ラグナ一族に怨みがあるかあるいは...
クロノス ？
グレイシア ロストウェポン
クロノス ユーリが言っていたやつだ！なあ教えてくれ！そのロストウェポンって何なんだ！
グレイシア ...
クロノス グレイシア？
エマ 息をしていない。
ペルセポネ「クロノス、まさかあんたの中に入るなんてね。」
クロノス ペルセポネ！よかった無事か！？
ペルセポネ「ええ、本当にありがとう。」
フェンリル「ねぇペルセポネ、僕を紹介してよ」
ペルセポネ「そうだったわねフェンリル。クロノス、この子はフェンリル！私のパートナーよ」
クロノス よろしくなフェンリル！
フェンリル「わおーん！」
クロノス そういやなんでグレイシアの中に居たんだ？
フェンリル「無理やりいれられたのさっ！スルト一族にわざと捕まえられてから、その後なんかすごーい人が来て僕をマナに変えたんだ！そして気づいたらグレイシアの中に居たってわけ」
クロノス すごい人？マナに変える？わざとスルト一族に捕まえられた？...なんだが頭がぐるぐるに...
アレス「フェンリル！よくぞ戻ってきてくれた」
フェンリル「アレス！久しぶりだねっ」
ペルセポネ「アレス、ごめんなさい。わたしあなたを疑ってしまっていたみたい。」
アレス「いや、俺の方こそすまない。なにも話す事ができず。」
フェンリル「僕が黙っていてって言ったんだ！」
ペルセポネ「なぜそんな事を？」
フェンリル「だって、ペルセポネに褒めて欲しかったんだもんっ」
アレス「フェンリルは、あの時ペルセポネのために自分が守りたいと言っていた。そのために囮になると、だから俺から事実を話すと事が出来なかったのだ。」
フェンリル「うん、ありがとアレス！」
ペルセポネ「フェンリル、ぁあフェンリル。」
クロノス はははっ！よかったなまたみんな会えて！
アレス「フェンリル、すまないがそのすごい人とはどのような人物だったのだ？」
ペルセポネ「たしかに、気になるわね。」
オケアノス「わたしも気になります。」
フェンリル「わおーん！！人物というか神だって言ってた！なーんでも知ってるんだって！だから僕がマナになればラグナ一族は助けてやるって言ってた！でもそんなの嫌だから、いやだーって言ったんだけど結局変えられちゃった！」
アレス「なぜ、スルト一族に神が？」
トール「裏切りもんがいるって事だろう」
ペルセポネ「裏切り者？ラグナ一族に裏切り者がいたって事！？」
アレス「オーディンではないのか？」
トール「まあ確かにあいつも寝返ったがな、でもなぜ寝返ったのかもわからねぇ。」
サンダーバード「話をしているとこすまないが、神器を見てみろ」
トール「戻ったか！」
アレス「なんと神々しい」
クロノス これが、魔黒槍エスフォーバレルの真の姿！
トール「ああ、雷神槍ロンギヌスだ！」
真の姿！
