第14話 氷の女神
クロノス はぁはぁ、どんだけ高ぇんだよこの城!何回階段登ったんだ?
エマ 文句言わない!でも、さすがにこの階段の数きついわね
クロノス そりゃリードさんも時間がかかってたわけだ!でもやっぱりすごいなリードさん。これをほぼ毎日やってたんだもんなぁ。
エマ ...
クロノス ご、ごめんエマ。
エマ いいわよ、気にしなくて。あっ!最上階が見えてきたわ!
クロノス さて氷の女神とやらはどこにいやがる!出てきやがれ!
うるさいのぅ
クロノス お前が氷の女神か!?
氷の女神 氷の女神?ぁあー下劣な村人達が妾をそう呼んでおったな。
エマ あんたが、あんたが父さんを...!
クロノス 今すぐ村を解放するんだ!
氷の女神 解放?妾は初めから占拠などしておらんぞ?あやつらが勝手に妾を崇め、勝手に占拠されていると勘違いしておるだけじゃ。
クロノス その割には財産や食料を奪いとって献上品やらを求めてたらしーじゃねーか!!
氷の女神 仕方なかろう?我が主、愛しのガウェイン様の頼みじゃ。しかしまぁ、そのおかげでこの四神武具の一つ「クラウソラス」が妾に舞い込んできたのじゃがなぁ。
ガウェイン様に献上すれば、あの女など捨てて。妾に振り向くであろうぞ、ほーほっほ。
クロノス その剣は俺がミトスから預かった物だ!返せ!
氷の女神 いやだと言ったら?
クロノス 力づくで奪い取る!
氷の女神 哀れ、実に哀れ...!皮肉よのう、結局人間なぞそんなもの。他人から奪われれば騒ぎ出すが自分から奪うにはなんの躊躇もない。ご都合主義の哀れな種族よ。まぁよかろう、では妾から奪ってみい?
エマ クロノス、私にやらせて!
クロノス エマ!?
エマ 私がアイツを倒す、父さんの仇。絶対に討つ!バニッシュ!
氷の女神 フリーズ
エマ わ、私の水が?くっ、オケアノスっ!(同化)
エマ水 だったらもっと大きな水で押し込むっ!アクアスプラッシュっ!
氷の女神 はぁ、何度やっても無駄な事を。フリーズ!
(大量の水が凍る)
エマ水 私の技が、全部効かない!?
氷の女神 その発言は真か?属性の優越も知らぬとは。妾も舐められたものよのう。頭の弱い其方に一つだけ教えてやろう、おまえと妾との相性は最悪。つまり妾には一切ダメージは通らぬという事じゃ。
クロノス だったらこの攻撃なら通るよなぁ?(アレス同化)焔斬りっ!
氷の女神 ガウェイン様と同じ技?何故其方が...まぁよい、フリーズ!
クロノス お、俺の炎も?
氷の女神 そなたは多少の戦闘センスはあるようだの、御名答、妾の弱点は炎じゃ。しかしなんじゃその炎は?まるでライターに火をつけた程の火力ではないか、そんなもの属性の有無に関係などないわ。
エマ あんたいままでなにやってたのよクロノス!全然効いてないじゃない!!
クロノス うっせーなエマからもらったこのオンボロの剣が悪いんじゃねーかよ!
エマ はぁ!?あんたの実力がないのよ!
クロノス 言ったなおまえ!もう守ってやらねーからな!
エマ 守ってもらった覚えなんてありませーんっ。べぇーだ!
クロノス&エマ (ガミガミガミガミ)
氷の女神 仲間割れか?まぁ良いわ。まとめて片付けてやろうぞ「絶対レイド」
クロノス&エマ !!
クロノス と、とんでもない冷気だ。大丈夫かエマ!?...はっ!?
(完全に凍った姿のエマ)
氷の女神 よいか、属性とはすなわち自然そのもの。与えるダメージが2倍ならば受けるダメージも2倍じゃ。そこの娘の場合は水属性だから、、分かるな?
クロノス (くそ、だからあんな一瞬でエマは!)
氷の女神 残念。其方らはゲームオーバーよ!
クロノス (このままではまずい、身体も言う事がきかねぇ!)
アレス 「クロノス殿、聞こえるか?」
クロノス(アレス!?)
アレス 「身体中に流れるマナを感じるか?」
クロノス (マナってなんだよ!?)
アレス 「説明している余裕はない!マナを感じ掴んだら一気に解放するんだ!そうすればこの状況を打破できるハズだ!」
クロノス (わ、わかったやってみる!...)
-目を瞑るクロノス-
クロノス (....!?あった、これか!!)
クロノス アレス!解放すんぞ!
アレス 「さすがだ、クロノス殿!」
-クロノスの周りに火柱が立ち上がる-
氷の女神 な、なんじゃその姿は!それに先程とは段違いのマナ!なにがあった!
クロノス すげぇ力。なんでもできそうだ!それにこの姿、まさか俺は今...!
(クロノスがアレスそのものの姿になる)
アレス 「さよう、これは今までのような能力の一部の力だけ扱えていた同化形態では無い。これが顕現だ!」
新たなる力!