第10話 氷の城
クロノス こんな夜中にあの城に何の用事なんだ?
エマ 自分で確かめに行ってみれば、もっとも私はあんなのごめんだけど
クロノス ....?
エマ それじゃあね。
クロノス お、おい、どこ行くんだよ?見知らぬ男を置いて家空けていいのかよ。
エマ どうぞお好きに。
クロノス お、おい!....まじかよ行っちまった。とりあえず家空けるのもなんだしリードさんを待っとくか!
-3時間後-
クロノス うん、明らかにおかしいよなこの状況。しゃーねぇ氷の城とやらに迎えにいこう。となりゃまずは装備をつけて....って剣が無ぇぇぇえ!え、どっかに落とした?いやそんなはずはない、少なくともリードさん助けた時には持っていたハズだ!....まさかな?
いや疑ってもしょうがない、まずは武器を調達してから向かわなきゃ。
エマ あらまだ居たの?
クロノス エマ!俺の剣しらないか?刀身がうっすら青い剣なんだけどさっ!
エマ 知らないわよそんなもの。...でも
クロノス でもなんだ!!!
エマ うっさいわね!あいつなら持っていきかねないって事よ!
クロノス あいつって?あいつって誰だよ!
エマ リードよ!わたしの父!
クロノス ...え?リードさんが?どうして!?
エマ だから、あんたの剣を氷の女神に渡すためよ!この村はアイツに占拠されていて財産も食料もなにもかも奪われてるのよ、でもその代わりに珍しい物を献上すればそれに見合った物を返上するってわけ。汚いわよね、なにが女神よ。
クロノス ってことは、俺の剣はもうすでに氷の女神とやらの手に??ぎゃぁーっ、やばいじゃんやばいじゃん!
エマ まじでうっさいわね!はやく行くわよ!
クロノス 行くわよってどこに(涙)?
エマ 男なのに泣くなっー!取り返しにいくのよ、少なくとも私にも責任がある。だって仮にも私の父がこんな事をしているから。
クロノス よし、わかった今すぐ行こう!でも剣がないしどうすれば...
エマ これ使ってボロだけど。
クロノス 恩にきる!でも本当にボロだな。
エマ 文句言わない。さぁいくわよ!
-氷の城 1階-
クロノス ひゃー!全面氷!床まで氷!どうなってんだこの城は
エマ アイツの城だからよ全てはアイツが作り上げたの。
クロノス 氷の女神か?俺、実は色々あってさ友達でライアスってやつがいるんだけど別れ際に氷の女神を探せって言ってたんだ、そこに俺の幼馴染も居るって。だから悪い奴じゃないと思うんだ。
エマ アイツが悪い奴じゃないですって?見たらわかるわよアイツがどれだけ悪人か!
クロノス そ、そうなんだな。とりあえず奪われた剣も取り返さなきゃいけないし会いにいこう!
あれれー?
クロノス&エマ !?
クロノス 誰だお前?
エマ 氷の女神の手下、バルログよ。狡猾な男で嫌な奴よっ。
バルログ そんな事言わないでよエマちゃん?俺は君と仲良くしたいだけなのに。
エマ リードはどこ!?
バルログ 全く。いつも人のお話を逸らすね君は、そーだねぇ今頃死んでるんじゃない?
エマ !?..どう言うこと。
バルログ なにやら彼は、女神に崇高な剣を献上してねぇ、それを見た女神は大喜び。まさか私に転がり込むなんてと大はしゃぎ。
エマ それなのに、何故殺されるのよ!!
バルログ それはね...あの剣の秘密を知ってしまったからさ!
剣の秘密!?