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なぜ日本経済は30年間ゼロ成長なのか?  作者: 中将


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⑥デジタル田園都市のリスク

筆者:さて、ここまでは今現在の問題のある政策について述べてきましたが、

 未来的な政策についても問題があるので触れていこうと思います。



質問者:ここまででもお腹いっぱいな感じなのですが、未来ではどんな問題が 起こりそうなのですか?



筆者:政府が大々的に推進している政策としてデジタル田園都市構想、とスマートシティ構想と言うものが存在します。

 2021年と2022年の予算を合わせて交付金予算として5.7兆円とも言われるほどの予算を取っています。



質問者:……その2つは聞いたことはあるのですが、具体的にどんな内容なのか教えて頂けますか?



筆者:内閣官房公式サイトの「デジタル田園都市国家構想実現会議」ページでは、デジタル田園都市国家構想について以下の説明から始まります。

 

『地方からデジタルの実装を進め、新たな変革の波を起こし、地方と都市の差を縮めていくことで、世界とつながる「デジタル田園都市国家構想」の実現に向け、構想の具体化を図るとともに、デジタル実装を通じた地方活性化を推進する』


 まぁ、簡単に言うと地方への新しい産業推進としてデジタル田園都市を造りますということです。

 

 具体的な内容については、

「健康医療、教育、防災、モビリティなどの主要サービス分野に関しては国が必要なツールや基本パッケージを開発し、積極的に地域に提供していく」

 とのことです。



質問者:まだイマイチよく分かりませんが、都市と地方の格差をなくしていくのなら良いのではないですか?



筆者:まぁ、主に民営化で出来た都市部と地方の格差ですけどね(笑)。


 それはともかく、お題目の良いところだけを見ると交通渋滞の緩和、強固な防犯体制、高齢者のケア・見守り、効率的なエネルギー供給、感染症の蔓延を防ぐことができる――

 

 と言ったことも挙げられており、良さそうに見えます。



質問者:確かに良さそうに見えますね。



筆者:ですが、例によってマイナス面やリスクについてはあまり論じられていません。

 そこについて見ていこうと思います。


 特にポイントとしては多少のメリットのために生活の全てを失ってしまうというリスクがより高まります。


 たとえばオール電化の家庭の家庭を想像して下さい。



質問者:私の友達にもオール電化の家庭はありますね。



筆者:凄く簡単に言うとあれが都市レベルになったというイメージで考えて下さい。

 更にデジタル化が進行し、全ての自分のデータがデジタルで管理されるという感じです。



質問者:なるほど、先ほどよりも分かりやすいです。



筆者:そんな中で発生するリスクについて一つ一つ触れていこうと思います。


 まずは、ハッキングのリスクです。特に日本においてはスパイ防止法がありませんし、

大企業においても一定時間サーバーがダウンしてしまうと言った出来事が起きてしまうことがあります。

特にロシアがウクライナに侵攻して以降ハッキングされる件数は増えているという情報もありますね。


 そんな中、デジタル田園都市にハッキングされた際に、自分の家だけでなく、公共機関や社会インフラまでもがストップしてしまうリスクがあります。


 また、ハッキングをされなくとも最近太陽フレアの話もあり、2週間ほどの間年が機能不全になってしまうと言ったことも考えられます。



質問者:太陽フレアって何ですか?



筆者:簡単に言うと、太陽の活動の変化により地球の磁場まで影響を及ぼし、

 電子機器が混乱してしまうリスクが発生してしまうことです。


「宇宙天気予報の高度化の在り方に関する検討会」というものが2022年1月から総務省が開催しています。


 その中の報告書では、極端なものに関して、「通信などの社会インフラに異常を発生させるおそれがある」とされています。


 また、『100年に一度、あるいはそれ以下の頻度で発生する現象については、それに伴う最悪のシナリオも想定されている。太陽の黒点群で生じる爆発の一種である「太陽フレア」などが例として挙げられ、通信や放送が2週間にわたって断続的に途絶することも考えられる』

 ということのようです。


 

質問者:なるほど……最大2週間もの間社会インフラが壊滅しては大変ですね……。



筆者:また、最近中国が台湾進攻するのではないか? などと話題になっていますが、

 中国の兵器では電子機器を破壊する電磁パルス(EMP)攻撃に特化した核弾頭を製造しているということらしいです。


 ロイター通信の2019年2月4日の記事では

『2017年7月作成の報告書「核の電磁パルス攻撃と組み合わせたサイバー戦争」は、

ピーター・ビンセント・プレイ(PeterVincentPry)博士が、米議会のEMP調査委員会の求めに応じて書いたもの。当時、北朝鮮が米国に対する電磁パルス攻撃を示唆していた。

国防総省は2019年1月27日に機密扱いを解除した。』


 と中国のEMP兵器のリスクについてはアメリカでは公然の事実とされているようです。


 日本ではあまり話題になっていませんがね。



質問者:EMP兵器が使用されるとどうなるのですか?



筆者:具体的に使用されたことが無いのでまだ分かりませんが、電磁パルス攻撃がなされると

 前出のロイター通信の記事によると


『核爆発などにより瞬時に強力な電磁波を発生させ、電子機器に過負荷をかけ、誤作動させたり破壊したりするもの。ミサイルに搭載した核弾頭を地上30~400キロ上空で爆発させれば、半径600~2200キロの範囲で地球に向かって伝播するEMPが生成される』ようです。


専門家の方が言うには対象地域のすべての電気系統の機器が失われ、「石器時代に戻る」と表現されているほどです。



質問者:なるほど人体に影響が薄い事から普通の核兵器より使われる可能性が高いのですね? 先進国ですと特に深刻な被害を受けそうです……。



筆者:まぁ、普通の都市についても太陽フレアやEMP兵器が甚大な被害を受けることは間違いないわけですが、デジタル田園都市はより大きな影響が出るでしょう。



 また、日本においては国のデジタルサーバーアマゾンが握っているという事実があります。

 日本経済新聞2020年2月12日の

『政府の基盤クラウド、Amazonに発注へ』によりますと、

『政府は今秋からスタートするIT(情報技術)システムのクラウド化をめぐり、人事・給与や文書管理など各省共通の基盤システムを米アマゾン・ドット・コム傘下のクラウド企業に発注する調整に入った。整備・運用にかかる費用は2026年度までで300億円を超える見通しだ。


 政府は各省庁のシステムについて4~8年で原則クラウドにする方針を打ち出している。コストの大幅減と、最新のデジタル技術の取り込みにつなげるためだ。自前で管理する手間が減り、人員の効率的な配置など生産性の向上も見込める。』


 当時の高市早苗総務大臣がアマゾンのサーバーを選んだ理由についてですが“日本企業では代替できなかった”と言うことのようです。

 それを育成できなかった政府の責任のような気もしなくもないですが、いずれにせよ海外にサーバーのインフラを握られているというのは現実として存在し、問題です。


 恐らくは田園都市に関しても海外インフラが提供することになるでしょう。


 海外に日常生活の情報を握られているというのは何とも怖いものがあります。

 しかもGAFAというのは国家に縛られない企業ですからね。平然と生活情報を悪用してこないとも限りません。



質問者:確かにそう言った議論も必要になって来そうですよね。



筆者:まだ実施されてもいない新しいことを頭ごなしに批判するというのも良くないと思うのですが、

 「こういうポイントがあるんだよ」ということを是非とも知っていただきたいなという風に思います。

 その上で皆さんは、議論や意見を言っていただきたいなと思いますね。


 次に過去に問題があった政策について見ていきます。

 そして、どうすれば良い政策になるのかについても考えていこうと思います。


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