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レジ係、ラブストーリー

レジ係とクイズ

-とあるドラッグストア-




レジ係

(今日は結構暇かしらねぇ。店長戻って来る前に煙草吸いたいなぁ)




客の男

「……」トンッ ←レジに商品を置く




レジ係

「あ、いらっしゃいませー」ピッ、ピッ




客の男

「あのぉ……」




レジ係

「はい? どうかなされましたか?」




客の男

「いえ、その、大変言いにくいことなんですけど」




レジ係

「……? 何でしょうか?」




客の男

「クイズを出してもよろしいでしょうか?」




レジ係

「え、クイズですか?……お支払いは912円になります」




客の男

「あ、じゃあ千円からでお願いします……昨日すごいクイズを仕入れましてね……沢山の人にこの感動を味わってほしいのですよ」




レジ係

「へー、そうなんですか。(前にもこんなことがあったような……)88円のお返しです」




客の男

「あ、ありがとうございます……あの、良かったらどうですか?クイズ」




レジ係

「……今ですか?」




客の男

「はい、もしよろしかったらでいいんですけど……」




レジ係

「えーっと……いいですよ。今日は暇ですから」




客の男

「や、やったー。で、ではいきますね」




レジ係

「はい、どうぞ」




客の男

「では、こほんこほん。えーっあるところに……」




レジ係

「あっ、いらっしゃいませー……すみません次のお客様がレジ待たれてるので、あとでもいいですか?」





客の男

「あー、それはすみません。では、また来ます」スタスタスタスタ





レジ係

「(速足だなぁ……そして帰らなくてもいいのに……)あ、ありがとうございましたー!」









-翌日-






レジ係

「(あ、クイズの人だ)あっ、こんにちわ。昨日はすみません……」




客の男

「第一問!」




レジ係

「えっ!いきなり……あのぉ、その前に商品をお預かりしてもよろしいですか?」




客の男

「ふっ、君が見事このクイズに正解すれば、商品を預からせてやろう」




レジ係

「(別に私は商品を預かりたい人じゃないんだけど……)は、はぁ」




客の男

「では、第一問!」




レジ係

「はい、よろしくお願いします」




客の男

「”頭に「ち」が付いて最後に「こ」が付く、最初は硬くて口に入れると柔らかくなるものなぁんだ?”」




レジ係

「へっ?」




客の男

「”頭に「ち」が付いて最後に「こ」が付く”」 にたぁ




客の男

「”最初は硬くて口に入れると柔らかくなるものなぁんだ?”」 にたぁにたぁ




レジ係

「ちょ、ちょっと……あはは、なんですか、その問題」




客の男

「おい、早く答えろよ!わかってんだろ!あぁん?」




レジ係

「い、いや……それはちょっと……ごめんなさぃ」




客の男

「ふへへぇ、なんだ?何を想像してるんだぁ?おじさんに言ってみろよぁ。ほらほら」 にたたぁ




レジ係

「(ブチッ)……ワカリマシタ、オキャクサマ。では、その前に私のクイズに答えてもらってもよろしいですか?」




客の男

「あぁん?何だよ、聞いてやるよ」




レジ係

「では……オキャクサマ、口を開けていただいても構いませんか……?」




客の男

「お、いいぞ」かぱっ




レジ係

「」シュパパパパパパパ(何かを大量に飛ばす音)




客の男

「ぐわわわわわわっ、な、なんだこれ。口に……大量に。ぼりぼりぼりぼり……薬か……これ?」




レジ係

「では、問題です」




客の男

「く、な、何を食わせたんだ。教えろ!」ぼりぼりぼりぼり




レジ係

「”オキャクサマ は今しがた何か分からない薬を大量服用したのですが……”」




客の男

「したの、ですが……」ぼり……




レジ係

「”オキャクサマ は死ぬでしょうか?”」




客の男

「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!何してくれてんだ!この野郎!」




レジ係

「どっちだと思います?」 ニッコリ




客の男

「え……うそ……こんなところで……そういえば、なんだか調子が悪くなってきた気がする」




レジ係

「死ぬか、生きるか……でお答えください」 




客の男

「い、いやだ……死にたくない……生きたい」 涙ぽろぽろ




レジ係

「死ぬか、生きるか……でお答えください」 




客の男

「う、うわぁぁぁぁん。死にたくないよぉぉぉぉ」 涙ぽろぽろぽろぽろぽろぽろ




レジ係

「……ね?答えたくないクイズって、お客様にもあるでしょ?……お客様が飲まれたのはこれですよ」ササッ 




【アロパ〇ール】……ストレスによる緊張・イライラ・不安などの神経症状を改善する




客の男

「あぁ、よかったぁ。死なないのかぁ」へなへなへな




レジ係

「お客様はこれからも生きれますよ!安心してください」




客の男

「……で、でもこんなに沢山飲んで大丈夫なのかい?」




レジ係

「大丈夫です。アロパ〇ールは一回7錠の服用となっていますので」




客の男

「なるほど!そうすることで、神経のたかぶりや、神経症や不眠症、小児の夜泣きや、神経過敏。さらには、歯ぎしりや更年期障害などの症状を緩和することができるんですね!それで、さっきまでのイライラが解消されて、元気になったように感じるのか!」




レジ係

「そういうことですね(凄いよく喋る人だな……)」




客の男

「……すみません、先ほどは。私は可愛い女の子が恥ずかしがる姿を見るのが大好きで……偶に仕事が上手くいかないときなんかに、こうやってストレスを解消しているんです」




レジ係

「そ、そうだったんですか(普通にヤバい人……)」




客の男

「それにしても貴女のクイズは凄かったですね。私は本当に死んでしまうかと思いましたよ」




レジ係

「いえ、すごいのは私じゃなくてアロパ〇ールですよ」




客の男

「確かにそうだ!よし、そのアロパ〇ールってやつを一つ追加で貰おうかな」




レジ係

「ありがとうございます。では、1900円になります」




客の男

「あっあとこの育毛剤も」




レジ係

「はい、では合わせて11912円です」




客の男

「じゃあ、12000円で」




レジ係

「ありがとうございます。88円のお返しとレシートです」




客の男

「あ、そうだ。最後にクイズの答えが”まだ”だったね」




レジ係

「オキャクサマ……今度の薬は覚悟してくださいね……」 にっこりぃぃ




客の男

「あわわ……そ、それじゃ!さいならぁぁ」 びゅーん ←急いで店を出る音





レジ係

「ありがとうございましたぁ(変な人だったな)」 










客の男

(答えは ”チョコ” なんだけどな……)










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