一攫千金を手に入れろ!
僕の名前は 『紗枝氏 元樹』25歳フリーター中卒。
僕が6歳の時、母親は男がデキテそのまま家を出て行ってしまった。
父親は、真面目でとっても優しい人だった。
人のイイ父親は仲のいい友達の保証人になってしまい、、、。
その友達は、夜逃げをして連絡がまったく取れなくなってしまった!
だから、僕たちの家には毎日取り立て屋がやって来る...。
【ピンポン ピンポンピンポンピンポンピンポン】
『居るのはわかってんだぞ! 金返せ! 家にいるんだろうが! お前の借金
なんだよ! いい加減にお金を返してくれませんかねぇ~? コラッ!』
『......』
『居留守なんか? 使ってんじゃねーぞ! コラッ! おい? 聞いてんのか?』
『......』
『まぁ、いいよ! 明日も来るからな~! 借りた金は返せよ!』
『......』
【ガタン!】 サラ金業者の男が玄関を蹴った音...。
『お父さん、、、僕、怖いよ...。』
『ごめんな、こんな目に遭わせてしまって、、、元樹、本当に済まない!』
▽
...これは僕の子供の頃の話だ。
父親は僕が18歳の時に、病気で亡くなった。
借金は当時、 『自己破産』をしたからお金を返す事はなかったが、、、。
僕は中学を卒業すると、、、?
直ぐに、仕事をする事になった。
小さな町工場のネジをつくる仕事、、、。
はじめは、、、コツコツ真面目に頑張っていたが、どこまで行っても
普通の生活すら苦しい状況で、働いても働いても家賃や光熱費、食費と
お金は消えていく。
手元に残るのは、、、数百円ほどだった。
▼
そんな時、テレビをつけてみていると、、、?
こんな話をしていた...。
『今すぐ! “一攫千金” してみませんか? お金が欲しい!
そこのあなた! いいお仕事ありますよ~!』
下には、その会社の名前と連絡先が書かれていた。
僕は迷わず、直ぐにそこの会社に連絡した。
『すみません。テレビをみて連絡したんですが、、、。』
『ありがとうございます! “一攫千金” をお考えなんですね?
物凄く、いいお仕事ですよ。1日で数千万円稼がれる方もいらっしゃい
ますからね!』
『えぇ!? ホ.ホントですか、、、?』
『はい、明日にでも面接に来てください! それと履歴書は要りません。
気楽な気持ちとラフな格好で来てください、それと手ぶらで結構です。』
『ははい!』
▽
そして次の日、、、。
あの会社に履歴書も持たず、ラフな格好で僕が面接に行くと、、、?
『あぁ、昨日、、、お電話頂いた! 紗枝氏さんですね!』
『あぁ、はい!』
『では、どうぞこちらにお座りください。』
『はい...。』
小さな建物がここの事務所なのか、、、僕が入ると、、、?
部屋の奥から大柄な男性が出てきた!
この人が面接官だ! そして僕の目の前に座った。
『いやいや? 昨日、テレビをみてお電話をくれたそうで、、、。』
『はい これだと思ったので、、、!!!』
『どうやら? 話は早そうですね! 明日、もう一度ここに来てください!
明日は、ここにAM7:00です! 今日はありがとうございました。』
『えぇ!? もう終わりですか、、、?』
『やる気があるみたいだし! 大丈夫そうだなと思ったので、、、!』
『でも、、、どんな仕事なのか? 何も聞いていないじゃないですか、、、?』
『取り敢えず明日また、ここに来てください!』
『ははい...。』
▼
そして次の日の朝7:00にあの会社へ。
『おはようございます! では先ず、これを頭に被ってください!』
『えぇ!? ...何ですか? それ!?』
『直ぐに終わりますよ。』
そう言われると、、、?
黒い袋のようなモノを頭に被せられた。
それから、、、数時間車で揺られて何処かに連れて行かれている。
そして、目的の場所に着くと、、、?
『えぇ!? ここは、、、?』
『ここが今日からあなたの働く場所ですよ。』
【何処かの倉庫みたいなところだ! それに何の機械なのか、、、?
山ほど、そこら辺にゴロゴロとある! ここは、、、どこなんだ!!!】
『何をする場所なんですか?』
『人体処理ですかね、、、?』
『...人体処理? 何ですかそれ...?』
『身元不明で亡くなる人が多いんですよ。引き取りてもないので、ここに
その遺体が運び込まれて来る訳です。』
『ははい、それでどうするんですか?』
『取り敢えずは、紗枝氏さんにこれからの仕事を教えてくれる方を先に紹介
しましょう!』
『えぇ...!?』
『加嶋です。』
『あのう、、、紗枝氏です! よろしくお願いします!』
『じゃ後は、加嶋さんよろしくお願いします!』
『わかったよ。じゃ先ずは紗枝氏クン、俺に着いてきて~!』
『...ははい』
▽
初めは、とんでもないところに連れて来られたと思っていたが、、、。
まぁ、確かに仕事は最悪だ!
汚い仕事だし!
でもお金は、本当に一攫千金だった!!!
恐ろしいほど、お金が貰える!!!
そして数年後、、、僕は【加嶋】と言う男の右腕にまで上り詰めた!
今では、とんでもないほど裕福な生活をしている。
『まるで! お金が紙切れのように感じるぐらい恐ろしく幸せだ!!!』
最後までお読みいただきありがとうございます。