ベルムの商業ギルド調査
情報収集です
「さて頼まれたからには見つけ出してやらんとな」
ベルムはだがと頭を抱えて考える問題はどうやって相手に接触するか相手も当然警戒しているだろうどう
やって誘き出すかその手段を考え出して思い当たる
「なんて事は無い俺が奴隷を欲しがっていると噂を流せばいいのか」
ベルムは翌日から行動を起こす
まずは顔見知りのギルド職員との世間話の中で
「家の店で働いてくれる子いないかな」
「あれベルムさん店での人材を探してるんですか?」
「ああ長く勤めて欲しいから職業奴隷の契約を結んでくれるなおいいんだけど」
そうやってコツコツと噂を流して一週間後
商業ギルドを訪れたベルムをある男が呼び止める
「ベルム話があるちょっと来い」
男の名はロムス先代商業ギルドマスターの孫で顧客に貴族を多く持つのだが本人はそれを鼻に掛けるいけ好か
ない男だった
「なにか?」
「お前店の従業員を探してるんだってな」
「ええそうですなかなか見つからなくて短期の方ばかりで契約を結んでくれるぐらいの方はなかなか」
「お前馬鹿だろうちのように少し強引な手を使ってでも見所のある奴は手に入れればいいんだ」
「しかし後でまずいことが起きませんか?」
「お前の店程度ではなだがうちぐらいになればこんな手段をとっても誰も手が出せん今度うちの警備主任に
お前が惚れているケイトを迎えるつもりだ」
「あいつは今の立場に誇りがありますから無理なのでは」
「手段はいろいろ在るのだよお前は指をくわえてみてるがいい」
ロムスは下卑た笑みを浮かべると歩き去ろうとする
「あんたがケイトに望まない選択を強いたなら俺はあんたを叩き潰す」
「やれるものならやってみろ商人にとって金は力であり権力なのだつまりこの町一番の商人である私は王に
等しいこの私に逆らえるものなどいるものか」
ベルムは足早にギルドを出ると
衛兵詰め所のザベックを訪ねる
「ザベックさんケイトに異動の話が来てないか?」
突然訪れたベルムを快く迎えたザベックはベルムの質問に驚く
「ベルムお前どこでその話を聞いたんだ突然で戸惑っているようだが行かせてやれたった2年の王都勤務だ
それからでも結婚は遅くは無いだろ」
にこやかに応対するザベックをベルムは怒鳴りつける
「馬鹿やロウあんたが付いてながらあいつにその話をしたのか」
ザベックはベルムの剣幕に驚きまわりの衛兵たちもベルムを見つめる
「それはロムスが仕組んだ罠だ実際は自分の警備主任として奴隷契約を結ばせるつもりだ」
ザベックはベルムの言葉に耳を疑った
「ベルムどこでそれを聞いたんだ場末の酒場などといったらぶん殴るぞ」
ザベックの質問にベルムは怒りを込めて言い放つ
「商業ギルドでロムス自身から直接聞いたんだよ、疑う余地があるかあいつはケイトはどこだ」
力なくうつむいたザベックが答える
「もう迎えの馬車で王都に向かったはずだすまんベルム」
ベルムは叫ぶ
「畜生ーーーー」
拳を強く握り締め
顔を歪ませるベルム
手は無いのか必死に考え続けるベルムの頭に唯一の光明が指す
「もしかしてあいつなら」
そう呟くとベルムは町へ飛び出していく
怒れる侍出陣します