ある侍プレイヤー
変な方向に情熱を傾けるおっさん侍登場です
「囲め奴を自由にさせるな」
リーダーの指示に従い一人の男を取り囲もうとするさまざまな装備の男女
「だが遅いねえ」
男はそう言って走り出すと居並ぶ相手を次々に峰打ちにして失神させる
「模擬戦21ラウンド猫目丸さんの勝利です」
フィールドにジャッジのコールが流れる
ここはVRMMOゲームTCOの対戦フィールドである
「負けたー」
騎士の甲冑を着けたプレイヤーが頭を抱えてしゃがみこむ
「リーダー仕方ないよ最強の一角着流し侍猫目丸さんだもん」
女戦士が慰める
「もともと胸を借りようって趣旨でしょリーダー」
女盗賊も声を掛ける
「でも10対1でこっちのストレート負けだぞへこむ」
騎士甲冑の男がさらに落ち込む
「そりゃ仕方ないこの体にはかなりつぎ込んでいるからな」
口にキセルをくわえた着流し姿の男が歩いてくる
「猫目丸さんお金をつぎ込んでいるってどこに?」
女戦士が猫目丸の装備を見回すが取り立てて高そうなものはない
「持ち物自体もそれなりに高いものだが俺の体ほどじゃない」
「まさかあの馬鹿高いステータス増強薬を飲んだんじゃ」
女盗賊が思い当たったように尋ねる
「正解、その中でも変り種の最終ステータスの半分の数値を持ち越してレベル1に戻すってやつ」
「それで何周したんですか?」
「あんまり覚えてないんだが100は超えてるなその証拠に俺のステータスで1万を切る項目無いし」
「人外がいたよ」
「運営から警告が来ませんか?」
「いやそれは無いけどボスのソロ討伐チャレンジをしたことがあって新規ボスを発表三日で十回ぐらい倒
したら運営がアバター作って会いに来て土下座されたソロで攻略できない仕様のボスを力技で攻略するの
は勘弁してくださいって」
その言葉に固まる対戦相手達
「いや仕方なかったんだって今下げてる大小を作るのにオリハルコンの鉱石が大量に必要になって効率が
一番良かったのがそのボス周回だったんだから」
その言葉に反応する騎士甲冑
「待ってくださいその刀がオリハルコン製ってなるとまさかその、着流し・・」
「ESトレント木綿製だな」
「またボスドロップ使用の装備じゃないですか」
「ふっふっふこのキセルが一番手間がかかったって言ったらどうする」
「なに製なんですか?」
「アダマンタイトタートル希少種」
「おっさん馬鹿だろ」
女戦士が呆れ顔で指摘する
「何でSランクの素材でキセル作るんだよ」
「ゲームを楽しむのに手を抜くつもりは無い」
「言い切ったよこのおっさん」
その様子を見ていたある女神様
自分が守護するその世界に着流し侍を送り込むことを思いつく
だが彼女は知らないその非常識なステータスを理不尽な剣技を
神様後悔しないのでしょうか?